学習記録を生成AIに分析させて進捗を可視化
学習記録をAIに分析させ、進捗状況を可視化することで、モチベーション維持や学習方法の見直しに役立つ場合も。学習計画や実績をスプレッドシートに入力し、生成AIと連携させることで、学習データに基づいて、AIが学習進捗を分析。グラフ化やアドバイスなどの提案を受けられます。
記録しておくとよいのは、日々の学習の場合なら、学習時間と具体的な学習内容(暗記なら学習したジャンルとページ数や単語数などの分量、演習・問題集ならジャンルと設問数など)、そしてその日の集中度や理解度など。模試を受けたなら、科目別の得点や各設問の時間配分、自己分析のコメントなどが挙げられます。
こうしたデータを入力しておき、AIに進み具合やジャンル別理解度のグラフ化を依頼したり、学習効果、弱点の特定、時間配分の最適化について尋ねたりすると、自分では気づいていなかった弱点克服方法や学習方法の見直しポイントが見つかるかもしれません。
また進捗状況を可視化していくと、「一生懸命やっているけど、このペースでは間に合わないかも……」といったことに気づくかもしれません。そんな時は、学習時間をやみくもに増やすよりも、より効果的な学習方法を提案してもらうほうが、心の負担が少なくなるでしょう。例えば、ChatGPTは自然な会話で、学習計画の相談やモチベーションの維持方法など、さまざまな質問に答えてくれます。またGeminiに「暗記が苦手な私に合った学習方法を教えて」と質問してみると……。
記録しておくとよいのは、日々の学習の場合なら、学習時間と具体的な学習内容(暗記なら学習したジャンルとページ数や単語数などの分量、演習・問題集ならジャンルと設問数など)、そしてその日の集中度や理解度など。模試を受けたなら、科目別の得点や各設問の時間配分、自己分析のコメントなどが挙げられます。
こうしたデータを入力しておき、AIに進み具合やジャンル別理解度のグラフ化を依頼したり、学習効果、弱点の特定、時間配分の最適化について尋ねたりすると、自分では気づいていなかった弱点克服方法や学習方法の見直しポイントが見つかるかもしれません。
また進捗状況を可視化していくと、「一生懸命やっているけど、このペースでは間に合わないかも……」といったことに気づくかもしれません。そんな時は、学習時間をやみくもに増やすよりも、より効果的な学習方法を提案してもらうほうが、心の負担が少なくなるでしょう。例えば、ChatGPTは自然な会話で、学習計画の相談やモチベーションの維持方法など、さまざまな質問に答えてくれます。またGeminiに「暗記が苦手な私に合った学習方法を教えて」と質問してみると……。
「暗記以外」の方法を教えてくれる
苦手な勉強法にこだわるより、いかに自分の頭に知識がスムーズに入る方法を選べるか?「一発合格」をかなえる方法はいろいろあることを、生成AIが教えてくれます。
資格取得以外にも、「東京マラソンに出場できることになったので、半年以内にサブ5(フルマラソンを5時間以内で完走すること)を達成できるようになりたい。現在の私のペースは、フルマラソンを6時間台で完走できるレベルです」など、計画的な練習が功を奏する目標には、生成AIによる進捗管理が好相性です。
資格取得以外にも、「東京マラソンに出場できることになったので、半年以内にサブ5(フルマラソンを5時間以内で完走すること)を達成できるようになりたい。現在の私のペースは、フルマラソンを6時間台で完走できるレベルです」など、計画的な練習が功を奏する目標には、生成AIによる進捗管理が好相性です。
重要ポイントの抽出や解説も生成AIに依頼してみる
何か重要な内容を頭に入れたいとき、「これはどういう主旨のものか」という概要を知っているだけで、理解度が格段にアップします。教科書や参考書の内容を要約したり、重要なキーワードを抽出するのは生成AIの得意技。わかりにくいことがある場合、「この章の要点を箇条書きでまとめて」「この法律の改正点をわかりやすく説明して」などと依頼することで、概要をざっくり把握することができます。
また、過去の試験問題や学習内容に基づいて、AIにオリジナルの問題を作成してもらうのも、1つの方法。ネタ元にした問題を違う切り口から問うてくることが多いため、本当に理解できているか、応用力が身についているかを測ることができます。「民法の相続に関する問題を5問作って」「この問題の難易度を上げて、類似問題を作って」といった質問を投げかけてみましょう。
わからない問題や理解が難しい箇所については、AIに解説を作成してもらうことも。「この問題の解説を詳しく教えて」「この用語の意味をわかりやすく説明して」などと質問します。
このような切り口で生成AIを使うにあたって注意が必要なのが、AIのつくウソ(ハルシネーション)です。質問文に「わからないことは無理に答えず、『わからない』と答えて」と指示すると、比較的、ウソの情報が生成されにくくなります。またAIが特定の分野について頻繁に嘘の情報を生成してしまう場合、「〇〇についての情報は提示しないでください」とプロンプトに加えることで、その分野に関する情報提供を制限できます。
さらに生成AIを試験勉強の問題作成と採点に利用するなら、思い切って発想を転換し、生成された回答を鵜吞みにせず、あえてあら捜しすることで、自分の理解度を測る考え方もアリだと思います。
また、過去の試験問題や学習内容に基づいて、AIにオリジナルの問題を作成してもらうのも、1つの方法。ネタ元にした問題を違う切り口から問うてくることが多いため、本当に理解できているか、応用力が身についているかを測ることができます。「民法の相続に関する問題を5問作って」「この問題の難易度を上げて、類似問題を作って」といった質問を投げかけてみましょう。
わからない問題や理解が難しい箇所については、AIに解説を作成してもらうことも。「この問題の解説を詳しく教えて」「この用語の意味をわかりやすく説明して」などと質問します。
このような切り口で生成AIを使うにあたって注意が必要なのが、AIのつくウソ(ハルシネーション)です。質問文に「わからないことは無理に答えず、『わからない』と答えて」と指示すると、比較的、ウソの情報が生成されにくくなります。またAIが特定の分野について頻繁に嘘の情報を生成してしまう場合、「〇〇についての情報は提示しないでください」とプロンプトに加えることで、その分野に関する情報提供を制限できます。
さらに生成AIを試験勉強の問題作成と採点に利用するなら、思い切って発想を転換し、生成された回答を鵜吞みにせず、あえてあら捜しすることで、自分の理解度を測る考え方もアリだと思います。
「明確な答えのない試験」にも生成AIのアドバイスを役立てよう
生成AIを使うメリットの1つに「客観的分析」があります。前述したように、事前に立てた学習計画と、学習記録や模試・問題集の採点結果などの実績を突き合わせて、計画を見直してもらうことも客観視の一例ですが、「職場の昇格試験として出題される小論文」「面接対策」といった、明確な評価基準が見えにくいものへの対策にも、生成AIの「客観視」が使えます。
こういった試験では、明確な点数や基準が明示されていないことも多く、「仕事は頑張っているつもりだけど、どんな試験対策をすれば自分の強みを打ち出すことができるのか」といったことがわからない、なんてことも。受験者以外には試験の概要を明かさない会社も多いため、ひそかに悩んだことのある人も多いことでしょう。
そんな時も、生成AIに質問してみましょう。一般的な昇進試験でどんな出題がされるかの傾向を確認するのは、まず1つの方法です。
こういった試験では、明確な点数や基準が明示されていないことも多く、「仕事は頑張っているつもりだけど、どんな試験対策をすれば自分の強みを打ち出すことができるのか」といったことがわからない、なんてことも。受験者以外には試験の概要を明かさない会社も多いため、ひそかに悩んだことのある人も多いことでしょう。
そんな時も、生成AIに質問してみましょう。一般的な昇進試験でどんな出題がされるかの傾向を確認するのは、まず1つの方法です。
管理職試験にありがちな出題とは?
あるいは、書いた論文をインプットして、チェックしてもらうのもいいでしょう。「一般的に管理職に求められる資質と、この文章がマッチしているか?」という確認作業にも生成AIが役立ちます。「日頃、レポート形式では文書を提出しているけれど、小論文としての書き方に慣れていない」という人なら、レポート形式で入力した文書を、小論文として出力してもらい、変更すべきポイントも聞いてしまうとよいかもしれません。
とはいえ、生成AIに小論文を丸ごと書かせるような使い方はおすすめできません。しかし「一般的に管理職に求められる資質は?」といった質問を起点に、企業風土や自分の年齢、自社で評価されている人物像などを盛り込んで、AIと壁打ちを行うのは面接対策として効果的です。その過程でなされる自己分析だけでも対策の一助になるでしょう。
こういった質問には、AIは「広く世で求められる要素」をあげてきます。自分の意見が無意識に偏っていないか、客観的な目線で見直せるでしょう。また、AIと壁打ちして深掘りした自分の長所を、面接のアピールポイントと小論文の骨子に採用することで、より矛盾ない自己アピールも可能になるはずです。
リアルな知り合いに聞きづらいことを、何度質問してもいいのがAIのいいところ。「客観的にみて自分の努力の方向は合っている?」、なんて質問にもAIは答えてくれます。
とはいえ、生成AIに小論文を丸ごと書かせるような使い方はおすすめできません。しかし「一般的に管理職に求められる資質は?」といった質問を起点に、企業風土や自分の年齢、自社で評価されている人物像などを盛り込んで、AIと壁打ちを行うのは面接対策として効果的です。その過程でなされる自己分析だけでも対策の一助になるでしょう。
こういった質問には、AIは「広く世で求められる要素」をあげてきます。自分の意見が無意識に偏っていないか、客観的な目線で見直せるでしょう。また、AIと壁打ちして深掘りした自分の長所を、面接のアピールポイントと小論文の骨子に採用することで、より矛盾ない自己アピールも可能になるはずです。
リアルな知り合いに聞きづらいことを、何度質問してもいいのがAIのいいところ。「客観的にみて自分の努力の方向は合っている?」、なんて質問にもAIは答えてくれます。
モチベーションアップにも生成AIの力を借りよう
キャリアアップのためとはいえ、数カ月もの間、勉強へのモチベーションを保つのは、なかなかに難しいものです。では、そのモチベーションアップも、生成AIにお願いしてみては?
直球で「叱咤激励してくれるチャットボットを作る」のも悪くありませんが、生成AIにできる「モチベーションアップ」はそれだけではありません。前述したように、学習の進捗状況をグラフなどで分かりやすく表示し、達成感を味わえるようにするのも、その方法の1つですし、過去の成功体験や、他の学習者の成功事例を、AI検索によってまとめて共有するのも、生成AIの得意技です。
また、問題文や学習スタイルを変えることで「飽きさせない学習体験」を提供してくれるのは、AIならでは。「クイズ形式で問題を出題して」と依頼したり、「勉強の進捗に応じてポイントやバッジを獲得できる」など、ゲームのような要素を取り入れて勉強を楽しくしてみるのもいいでしょう。
ガッツリ勉強をしていると、机の前にいない時でも、資格取得に関するふとした疑問が浮かぶことも。生成AIなら24時間、いつでも回答をくれるので、すき間時間の有効活用ができる点もモチベーションを逃さず維持することにつながるでしょう。
直球で「叱咤激励してくれるチャットボットを作る」のも悪くありませんが、生成AIにできる「モチベーションアップ」はそれだけではありません。前述したように、学習の進捗状況をグラフなどで分かりやすく表示し、達成感を味わえるようにするのも、その方法の1つですし、過去の成功体験や、他の学習者の成功事例を、AI検索によってまとめて共有するのも、生成AIの得意技です。
また、問題文や学習スタイルを変えることで「飽きさせない学習体験」を提供してくれるのは、AIならでは。「クイズ形式で問題を出題して」と依頼したり、「勉強の進捗に応じてポイントやバッジを獲得できる」など、ゲームのような要素を取り入れて勉強を楽しくしてみるのもいいでしょう。
ガッツリ勉強をしていると、机の前にいない時でも、資格取得に関するふとした疑問が浮かぶことも。生成AIなら24時間、いつでも回答をくれるので、すき間時間の有効活用ができる点もモチベーションを逃さず維持することにつながるでしょう。
今年は生成AIを活用して難しい目標にチャレンジ
「目標達成を生成AIでサポート」というと、難しく思えるかもしれません。しかし、生成AIのよいところは「広く何でもできること」「同じことを何度聞いてもいいところ」「人に聞きにくいことをいつでも質問できること」です。「3か月で資格を取りたい」と言ってもバカにされないし、「勉強に飽きたからクイズにして」とお願いしても怒りだすこともないのです。
生成AIにあなたの考える「こうだったらいいのにな」を、何でもぶつけてみましょう。きっと生成AIは思わぬ解決策を提示してくれます。それが「無理めの目標をクリアする」ための大きな後押しになるかもしれませんよ。
生成AIにあなたの考える「こうだったらいいのにな」を、何でもぶつけてみましょう。きっと生成AIは思わぬ解決策を提示してくれます。それが「無理めの目標をクリアする」ための大きな後押しになるかもしれませんよ。
中野 亜希
ライター・コラムニスト
大学卒業後、ブログをきっかけにライターに。会社員として勤務する傍らブックレビューや美容コラム、各種ガジェットに関する記事執筆は2000本以上。趣味は読書、料理、美容、写真撮影など。
X:@752019