深剃り可能で持ち運びもラクラクパナソニック高性能シェーバー「ラムダッシュパームイン」の実力を、家電エバンジェリストが試してみた

2025.3.21

シェービング前にシャワーを浴びてしまった場合や、バスルームでウェット剃りをしたいという人には、スクラブなしの洗顔料や液体ボディソープなどを泡立ててシェービングフォームを作れる「泡メイキングモード」も便利です。電源オフ時に電源ボタンを2秒ほど長押しすると泡メイキングモードが起動し、作りたての泡を使ってシェービングを行えます。

泡メイキングモードでシェービングフォームを作っているところ

ネット上の口コミでは「動作音がうるさい」という意見もあるようです。確かに毎分1万4000回も往復するため、比較的大きな音がします。スマートフォンの騒音計アプリを用いたところ、72～73dB（デシベル）と出ました。騒音レベルの目安でいうと「騒々しい街頭、セミの鳴き声」レベルなのでかなりの大きさです。往復式の電気シェーバーはどうしても音が大きくなるので、騒音がどうしても気になるという人はフィリップスをはじめとする回転式を選ぶのがおすすめです。

スマートフォンアプリでラムダッシュパームインの動作音を測定。動作音は比較的大きめ

全自動洗浄充電器はないものの、手入れはラクラク

筆者に対しておすすめのシェーバーを紹介してほしいという依頼は少なくないのですが、悩ましいのが「全自動洗浄充電器の有無」です。全自動洗浄機能は、刃の洗浄から乾燥までボタン1つで行ってくれる点は便利なのですが、洗浄剤と電気代のランニングコストがかかるためです。洗浄剤は3個セットで900円前後で販売されており、1個あたり約1カ月使用できます。ラムダッシュパームインには全自動洗浄機能はありません。

とはいえIPX7の防水設計で水洗いに対応しているので、シェービング後にサッと水洗いしてヒゲを洗い流せばそれなりにきれいになるので、十分清潔を保てると思います。ランニングコストがかかっても手間がかからない方がいい人は全自動洗浄充電器付きを、ちょっとの手間なら問題ないというのであればラムダッシュパームインのような全自動洗浄充電器がないモデルでも大丈夫だと思います。

水洗いしているところ

ランニングコストとしては定期的な替刃の交換が必要で、交換目安は外刃は1年、内刃は2年です。ラムダッシュパームインの場合、外刃の「ES9181」は希望小売価格8030円、内刃の「ES9170」は同2970円です。推奨通りに交換すると、購入1年後から年間平均8515円のランニングコストがかかります。このあたりはどのメーカーのシェーバーを購入しても大きな違いはないと思います。

そのほかに、ラムダッシュパームインならではの魅力として「ヒゲが落ちにくいこと」が挙げられます。

一般的なシェーバーは外刃を守るプラスチックカバーが付いていますが、しっかりと密閉されないため、カバーを付けていても剃り終わった後のヒゲが落ちてしまう場合があります。ラムダッシュパームインの場合はカバーがマグネットでぴったりとくっ付くため、ヒゲが落ちてしまうことがほとんどありません。一般的なシェーバーに比べてカバーまで一体感のあるデザインの点もラムダッシュパームインの魅力といえるでしょう。

一般的なシェーバー（写真右）と違ってカバーがぴったりと密閉され、一体化したデザインになっているのもラムダッシュパームインの特徴

シェーバー選びは「ヒゲの濃さ」や「肌の敏感さ」などによって選び方はまちまちです。ヒゲが薄くて肌が強ければ3枚刃でも大丈夫ですが、ヒゲが濃くて肌が弱い人は深剃りと肌への優しさを両立したモデルを選ぶ必要があります。ラムダッシュパームインは最上位モデルではありませんが、剃り心地の良さと持ち運びやすさを両立した使いやすいモデルです。T字カミソリから乗り換える1台目のシェーバーとしても、剃り心地が悪くなったシェーバーから買い替えるシェーバーとしてもおすすめの製品といえます。

37 件

安蔵靖志

Techジャーナリスト／家電エバンジェリスト
家電製品協会認定　家電製品総合アドバイザー（プラチナグレード）、スマートマスター。AllAbout デジタル・家電ガイド。ビジネス・IT系出版社を経てフリーに。デジタル家電や生活家電に関連する記事を執筆するほか、家電のスペシャリストとしてテレビやラジオ、新聞、雑誌など多数のメディアに出演。KBCラジオ「キャイ～ンの家電ソムリエ」にレギュラー出演するほか、ラジオ番組の家電製品紹介コーナーの商品リサーチ・構成にも携わっている。