上海蟹を余すことなく味わえる名店「中国菜 灯菜」
東京の中目黒にある「中国菜 灯菜(ちゅうごくさい ひな)」は、上海で修行を積んだシェフによる化学調味料不使用の中国料理と、マダムがセレクトする国内外のお酒を楽しめるお店。丁寧でゴージャスなのに、食べ疲れしない、とても優しい表情のお料理をいただけます。
私は友人や家族とゆっくりおしゃべりをしながら、とびきりおいしいものを食べたい特別な日は、必ずこのお店を選びます。
こちらでも秋冬のお楽しみとして毎年10月中旬ごろから12月までの間、上海蟹が登場します。これが一度食べたら忘れられない! ということで「上海蟹尽くしコース」の解禁日に、クリスマスの予行演習とばかりに、上海蟹ラバーの友人と共に行きました。
お店は東急東横線・東京メトロ日比谷線の中目黒駅から歩いて5分ほどの場所にあります。
私は友人や家族とゆっくりおしゃべりをしながら、とびきりおいしいものを食べたい特別な日は、必ずこのお店を選びます。
こちらでも秋冬のお楽しみとして毎年10月中旬ごろから12月までの間、上海蟹が登場します。これが一度食べたら忘れられない! ということで「上海蟹尽くしコース」の解禁日に、クリスマスの予行演習とばかりに、上海蟹ラバーの友人と共に行きました。
お店は東急東横線・東京メトロ日比谷線の中目黒駅から歩いて5分ほどの場所にあります。
目黒銀座商店街の「二番街」という門の側、できたばかりの真新しいビル
現在はコース料理のみです。その日一番おいしい食材に合わせて、毎日お品書きが変わります(シェフ1人で作っているそうなので、早めの予約をおすすめします)。また、苦手な食材を事前に伝えてメニューを調整してもらうことも可能です。
「上海蟹尽くしコース」は1万3500円(税別)。食材の名前を眺めながらあれこれ想像するのが楽しい
都内ではあまり見かけない青島ビールのホワイトビールでまずは一杯。オープンキッチンの様子を眺めながらいただきます
一皿目は上海蟹のクリームコロッケ。パクチーの茎が少しだけ入った香ばしい衣がおいしい(パクチーが苦手な人もなぜかこれだけは平気という人が多い)
前菜は上から時計回りに「クラゲの頭」と「よだれ鶏」、そして「あん肝」。灯菜で長らく愛されている鉄板メニュー
お次は点心。上海蟹尽くしコースなので、上海蟹にちなんだ点心がやって来ます(ちなみに通常コースでも季節の食材を使った春巻きが人気です。サンマの春巻きなんて最高!)。
カリカリで金色の春巻き。上海蟹の身と、蟹の旨味をたっぷり含んだ春雨がおいしい
餃子や蒸しスープ(スープのお椀ごと大きな鍋で蒸します。直火にかけないので、沸騰することなくゆっくり煮出された風味の良いスープを味わえます)を挟んだのちに、今回の主役「上海蟹の姿蒸し」がいよいよ登場。
向かって左が雄、右が雌。何も付けなくても、甘くていい香りの蟹酢を付けても美味
そう、中国菜 灯菜の上海蟹の姿蒸しは、すべて身をほぐした状態で供されるのです。つまり、あの蟹と自分との全面対決タイムが発生しません。お店でひとつひとつ手作業でほぐしているのだそう。細い脚に隠れた身や、入り組んだお腹の身も、みんな余すことなく、しかも何の苦労もなくいただけるなんて……!
さらに11月の上旬のみ雌雄の食べ比べができます。これは雌の旬と雄の旬がちょうど重なる短い期間だけのお楽しみ。この時期の雄はまったりと淡い食感で、雌は旨味がより強い印象。結論としては「どっちも素晴らしいね」なのですが、感想をポソポソとつぶやきながら蟹の身を少しずつ口に運んで堪能します。
蒸し蟹のお供は紹興酒……ではなくて、こちらのお店では日本酒の古酒が紹興酒的ポジションとして愛されています。岐阜県の酒蔵・達磨正宗の熟成古酒を年代別に飲み比べ。紹興酒をストレートで飲むのと同じように、濃厚な味をゆっくり時間をかけて楽しみます。
さらに11月の上旬のみ雌雄の食べ比べができます。これは雌の旬と雄の旬がちょうど重なる短い期間だけのお楽しみ。この時期の雄はまったりと淡い食感で、雌は旨味がより強い印象。結論としては「どっちも素晴らしいね」なのですが、感想をポソポソとつぶやきながら蟹の身を少しずつ口に運んで堪能します。
蒸し蟹のお供は紹興酒……ではなくて、こちらのお店では日本酒の古酒が紹興酒的ポジションとして愛されています。岐阜県の酒蔵・達磨正宗の熟成古酒を年代別に飲み比べ。紹興酒をストレートで飲むのと同じように、濃厚な味をゆっくり時間をかけて楽しみます。
今回は五年と十年をいただきました。少しドライな三年も食事にマッチしておいしいよ
ちなみに、こちらのお店は自然派ワインもふんだんに取りそろえています。いろんなワインを少しずつグラスで飲めるのでうれしい。マダムに「こんなのが飲みたい(または、こういうのは苦手)」とアバウトに相談すると、おいしい一杯を見つけてくれますよ。
「ここはひとつ、蟹に合うものを……」とリクエストして選んでもらったニュージーランドのオーガニックワイン。ミネラル感が強めでおいしかった〜
まだまだ上海蟹は続きます。海鮮料理は鱈の白子と自家製豆腐の上に、上海蟹の餡(あん)と岩手の天然舞茸。
餡の下に柔らかくて真っ白な豆腐が隠れてる。白子と豆腐を崩しながらハフハフ食べます
肉料理は豚の肉団子。子どもの拳くらいのまん丸くて大きな肉団子、大好きなんですよ。おいしいお肉と一緒に夢とロマンが詰まってる。
肉料理にも蟹味噌がトッピング。横に添えられているのは栗
〆も上海蟹を使った麺や炒飯が登場します(お腹の具合によって量を調節してもらったり、お腹いっぱいならスキップも可能)。一緒に行った友人はこのあとジャスミン茶のシロップがたっぷりかかった杏仁豆腐を注文していました。爽やかでおいしいんです。
上海蟹は年末までのお楽しみ
お店によっては年明け以降も食べられる上海蟹ですが、灯菜の上海蟹は、姿蒸しもコースも共に12月いっぱいまでの期間限定メニューです。上海蟹尽くしコース以外の通常コースに上海蟹の姿蒸しを追加することも可能。お値段は一杯3400円(税別)。一杯をシェアしながら少しずつ食べるのも楽しいですよ。
華やかでしみじみとおいしい上海蟹は、年に1度か2度のお楽しみにぴったり。私は街角でクリスマスの気配を感じると、サンタさんやトナカイよりも先に、あの金色に輝く上海蟹の姿蒸しが目に浮かぶようになってしまいました。でもサンタさんならわかってくれるはず、これは大人の夢なんです。今年のクリスマスや年末のごちそうにいかがですか。
今回紹介したお店:
中国菜 灯菜(ちゅうごくさい ひな)
住所:目黒区上目黒2-16-12フレンドビル中目黒3F
電話:03-6412-7274
営業時間:18時〜22時半(予約制・最終案内20時)
定休日:日曜日(臨時休業等の場合もありますのでご確認ください)
華やかでしみじみとおいしい上海蟹は、年に1度か2度のお楽しみにぴったり。私は街角でクリスマスの気配を感じると、サンタさんやトナカイよりも先に、あの金色に輝く上海蟹の姿蒸しが目に浮かぶようになってしまいました。でもサンタさんならわかってくれるはず、これは大人の夢なんです。今年のクリスマスや年末のごちそうにいかがですか。
今回紹介したお店:
中国菜 灯菜(ちゅうごくさい ひな)
住所:目黒区上目黒2-16-12フレンドビル中目黒3F
電話:03-6412-7274
営業時間:18時〜22時半(予約制・最終案内20時)
定休日:日曜日(臨時休業等の場合もありますのでご確認ください)
花森 リド
ライター・コラムニスト
主にゲーム、マンガ、書籍、映画、ガジェットに関する記事をよく書く。講談社「今日のおすすめ」、日経BP「日経トレンディネット」「日経クロステック(xTECH)」、「Engadget 日本版」、「映画秘宝」などで執筆。
X:@LidoHanamori