iPhoneをパーツから作れる?
最新ガジェットを見るだけでも楽しいが、深センのもう一つの顔、「世界のIT工場」を知ることができるのが、スマートフォンのパーツビルだ。要するにスマートフォンのボディーや画面、バッテリー、内部基盤などがばらばらで売られているのである。ビルに入ると小さな区画に分かれており、それぞれの店舗がさまざまなパーツを売っている。店舗の数は数百。ビルの端から反対側の端が見えないほど店が密集している。
スマホパーツビルに潜入
ここには、メーカーの純正パーツを謳うものから、中古品から取り出したもの、さらにオリジナルを解析して勝手に作り出した非正規のものまで、あらゆるパーツが売られている。なお問屋でもあるため、コピー品のパーツを「正規品だ」といって騙して売るような店はない。売る側も買う側も、自分の求める品質のパーツをわかって買う場所なのだ。なおもちろんここで買ったパーツを使って修理することはメーカー非推奨であり、その後の保障は受けられなくなる。しかし現実的には東南アジアや新興国などに、この手のパーツを使ってスマートフォンを修理する店は多く存在する。
スマホのパーツが売られている
パーツには「12」や「14 Pro」といった文字が書かれているが、何の機種用であるか、読者のみなさんも理解できるだろう。さらにスマートフォンの分解図を表示している店もあり、どのパーツが欲しいかを店の人に気軽に聞くことができる。あらゆるスマートフォンの内部構造が「勝手に」解明されいるのである。極端な話、手ぶらでここに来れば、ゼロの状態からスマートフォンを組み立て可能だろう。ただしソフトウェアやOSの部分はクリアが難しいので現実的ではない。
スマホ内部のパーツ情報も店舗に案内がある
食事もおいしい電脳街
電脳街にはガジェット関連の店しかないように見えるが、一歩裏側の道に入れば多くの食堂やレストランが並んでいる。今回は昼食として学食風で簡単に食べられる、チェーン店の家楽縁(ジャーレーユエン)を訪問。これは前回の記事でも紹介した店舗だ。
家楽縁で昼食
今回は家楽縁のなかでも、電脳街中心部にある振旺(チェンワン)店で簡単に食事。トレイに並ぶ総菜を指先で選び、最後にWeChat Payで会計。これで20元台、500円くらいだった。前回も書いたがこの隣にあるデパート「茂業天地(マオイエティエンディー)」には比較的きれいなトイレがあるので、食後に立ち寄るといいだろう。
好きなおかずを選べる
夕食はその「茂業天地」デパートの地下フードコートにある、「老椀会(ラオワンフイ)」へ。ここは中国陝西地方の手工麺チェーン。名物は「ビャンビャン麺」をはじめ、羊肉串や涼皮などの陝西料理だ。開いているテーブル席に場所を取ったら、テーブル上のQRコードから注文・会計を済ませることができる。会計終了後は料理が届くのを待つだけ。
老椀会で夕食
半日で電脳街を堪能しよう
今回は電脳街に到着したのがお昼の12時、夕食を終えたのが夜20時と、8時間の滞在だった。「8時間も見るものがあるか?」と思うかもしれないが、あらゆるデジタルガジェット・デジタル製品が売られている場所でもあり、1つ1つのお店に入っていくとあっという間に時間が過ぎていく。
岩崎編集長は、家電量販店で中国メーカーのキッチン家電もチェック
今回はスマートフォン関連の店はざっくりと、駆け足で回った程度。前回の記事で訪問したシャオミなどの店をじっくり回ったら、それこそ1日では足りないほどだ。この記事を見て深セン電脳街に興味を持ったなら、ぜひ一度、自分の目でそのカオスな雰囲気を体験してみてほしい。
帰りは深セン地下鉄福田口岸駅→香港MTR落馬洲駅で帰路に

山根 康宏
香港在住携帯研究家
スマホとSIMを求めて世界各国を取材中。海外、特に中国の通信事情に精通している。大手メディアへの執筆も多数。海外スマホ・ケータイを1800台所有するコレクターでもある。














