毎年、食欲の秋を控えた7月ごろになると、大手家電メーカーからオーブンレンジの新製品が発売されます。ビストロ、ヘルシオ、石窯ドームといったオーブンレンジのブランド名を聞いたことはありますか。2022年には象印マホービンからエブリノというブランドも登場しました。
オーブンレンジは、レンジ調理だけでなくオーブン調理、グリル(上火調理)、過熱水蒸気調理などさまざまな機能を搭載しており、自分にピッタリの製品を選ぶのはなかなか大変です。
また、メーカーごとに強みとしている機能や特徴があるため、それを把握して選ぶのも重要になります。そこで今回はオーブンレンジの基本的な選び方に加えて、パナソニック「ビストロ」、シャープ「ヘルシオ」、東芝「石窯ドーム」、そして2022年に登場した象印マホービン「エブリノ」の4シリーズの違いを、家電エバンジェリストとして執筆のほかテレビなどにも出演する筆者が、分かりやすく整理してご紹介します。
オーブンレンジは、レンジ調理だけでなくオーブン調理、グリル(上火調理)、過熱水蒸気調理などさまざまな機能を搭載しており、自分にピッタリの製品を選ぶのはなかなか大変です。
また、メーカーごとに強みとしている機能や特徴があるため、それを把握して選ぶのも重要になります。そこで今回はオーブンレンジの基本的な選び方に加えて、パナソニック「ビストロ」、シャープ「ヘルシオ」、東芝「石窯ドーム」、そして2022年に登場した象印マホービン「エブリノ」の4シリーズの違いを、家電エバンジェリストとして執筆のほかテレビなどにも出演する筆者が、分かりやすく整理してご紹介します。
オーブンレンジは適切なサイズを選びましょう
まず押さえたいのは、オーブンレンジというものは「何ができるか」だけでなく、「どのくらいの量を」「どんな頻度で」調理するか、そして「どこに置くか」で満足度が大きく変わる家電だということです。4ブランドを正しく比べるために、基本から確認していきましょう。
容量と設置スペースの選び方
人数に合わせた容量の目安は以下の通りです。
・1~2人暮らし:20L前後
・3~4人家族:25L~30L
・4人以上・作り置きが多い家庭:30L以上
容量は単純に「大きければいい」というわけではありません。1~2人暮らしなら、毎日の料理温めと簡単なオーブン調理が中心になることが多く、よりコンパクトでオーブン調理の予熱時間が短くて済む20L台の方が満足できるケースがあります。一方で、3~4人以上の家庭や、パン・お菓子・天板料理をよく作る人は、30Lクラスの広い庫内があると使い勝手が大きく向上します。30Lクラスは、各メーカーがフラッグシップモデルとして用意しているため、さまざまな調理メニューを利用したい人にも30Lクラスがおすすめです。
・1~2人暮らし:20L前後
・3~4人家族:25L~30L
・4人以上・作り置きが多い家庭:30L以上
容量は単純に「大きければいい」というわけではありません。1~2人暮らしなら、毎日の料理温めと簡単なオーブン調理が中心になることが多く、よりコンパクトでオーブン調理の予熱時間が短くて済む20L台の方が満足できるケースがあります。一方で、3~4人以上の家庭や、パン・お菓子・天板料理をよく作る人は、30Lクラスの広い庫内があると使い勝手が大きく向上します。30Lクラスは、各メーカーがフラッグシップモデルとして用意しているため、さまざまな調理メニューを利用したい人にも30Lクラスがおすすめです。
設置に必要な放熱スペースも要確認
見落としがちなのが本体サイズと放熱スペースです。オーブンレンジは、カタログ上の外形寸法だけ見て買うと「棚に入らない」「左右へ放熱スペースを取れずに置けない」という失敗が起こりがちです。放熱スペースを確保しないと故障の原因になるため、購入前には機種ごとに放熱スペースについて以下のことを調べておく必要があります。
・背面を壁にぴったり付けられるか
・左右どちらか、または両側に放熱スペースが必要か
・上方に十分な空間が必要か
特にマンションや食器棚の中段に置く場合は、背面・側面ピタ置きの可否が重要です。置けると思っていた機種が、実際には放熱のために数cm以上の余裕を必要とすることもあります。購入前に設置場所の幅・奥行き・高さを必ず実測しましょう。また同時に、扉を開いたときの前方スペースが確保できるかも調べておきましょう。
・背面を壁にぴったり付けられるか
・左右どちらか、または両側に放熱スペースが必要か
・上方に十分な空間が必要か
特にマンションや食器棚の中段に置く場合は、背面・側面ピタ置きの可否が重要です。置けると思っていた機種が、実際には放熱のために数cm以上の余裕を必要とすることもあります。購入前に設置場所の幅・奥行き・高さを必ず実測しましょう。また同時に、扉を開いたときの前方スペースが確保できるかも調べておきましょう。
電子レンジの基本性能は「センサーの種類と性能」が重要
電子レンジの使い心地を大きく左右するのが、加熱ムラを防ぐ各種センサーです。センサーによって食材の重さや表面温度などを検知することで、加熱しすぎや生焼け状態を防ぎ、適切に加熱できるようになります。温めムラが少なく、自動メニューの精度が高い機種ほど、日常のストレスがぐっと減ってきます。
赤外線センサー
食品表面の温度を検知するセンサーです。自動あたための精度に直結しやすく、弁当やおかずの温めに力を発揮します。庫内中央部分の温度を計測するシンプルな赤外線センサーのほか、センサー自体を動かして庫内全体の温度を把握する「スイング赤外線センサー」、庫内全体を複数箇所に分けて細かく検知する「64眼スピードセンサー」などがあります。
重量センサー
食品の重さをを検知して、加熱時間を調整するセンサーです。シンプルで実用的です。
温度センサー
庫内の温度を検知するセンサーです。オーブン調理などに用いられます。
湿度センサー
食品から出る蒸気量を感知し、加熱の進み具合を判断するセンサーです。解凍や温めの補助に役立ちます。
日々の使い勝手を重視するなら、赤外線センサー搭載モデルは有力です。冷蔵ごはん、惣菜、弁当、牛乳などをの温めが自動で失敗しにくくなるため、普段使いの満足度が高まります。
赤外線センサー
食品表面の温度を検知するセンサーです。自動あたための精度に直結しやすく、弁当やおかずの温めに力を発揮します。庫内中央部分の温度を計測するシンプルな赤外線センサーのほか、センサー自体を動かして庫内全体の温度を把握する「スイング赤外線センサー」、庫内全体を複数箇所に分けて細かく検知する「64眼スピードセンサー」などがあります。
重量センサー
食品の重さをを検知して、加熱時間を調整するセンサーです。シンプルで実用的です。
温度センサー
庫内の温度を検知するセンサーです。オーブン調理などに用いられます。
湿度センサー
食品から出る蒸気量を感知し、加熱の進み具合を判断するセンサーです。解凍や温めの補助に役立ちます。
日々の使い勝手を重視するなら、赤外線センサー搭載モデルは有力です。冷蔵ごはん、惣菜、弁当、牛乳などをの温めが自動で失敗しにくくなるため、普段使いの満足度が高まります。
調理機能の違いを知ろう
各メーカー・ブランドの違いを理解するには、搭載されている加熱方式の意味を知ることが大切です。同じ「焼く」「温める」でも、加熱の仕方が違うと仕上がりと使いどころが変わります。
電子レンジ機能
電磁波によって食材内部の水分子を高速振動させることで、食材を内部から加熱します。電磁波が食材の内部まで行き渡ることで、オーブン調理に比べて中までしっかり温めるのが得意ですが、焼き目をつけることはできません。食材の加熱や解凍、料理の温め直しなどで活躍します。
過熱水蒸気機能
100℃以上の高温の水蒸気で食材を加熱します。食材の余分な脂を落としやすく、ヘルシーに仕上げやすいのが魅力です。特にヘルシー志向の家庭に人気の機能で、揚げ物の温め直しでも油っぽさを抑えつつ、サクッとした食感に戻しやすいのがメリットです。ノンフライ調理、パンや総菜の温め直しなどにも便利です。
オーブン機能
庫内全体をヒーターで加熱し、焼き物調理を行います。食材全体をじっくりと温めつつ、焼き目をつけるのが得意です。温度設定の幅が広い機種ほど、お菓子やパン、ロースト料理まで対応しやすくなります。そのため、グラタンやローストチキン、ケーキ、パン、ピザなどの調理に向いています。焼きムラの少なさや予熱性能、最高温度、2段調理対応の有無などが、オーブンとしての実力差になります。パン・お菓子づくりをする人はここを重視すべきです。大容量の上位モデルには、2枚の天板で大量の調理が可能な2段調理機能を搭載する製品もあります。
グリル機能
上部のヒーターで食材の表面を素早く焼き上げる機能です。焼き色を付けて香ばしさやパリッとした仕上がりにできるのが魅力です。魚の塩焼き、肉の焼き目付け、トーストに向いています。見た目のおいしさを左右する機能であり、魚や肉の仕上がりに大きく関わります。トースト性能もグリル機能の作り込みで差が出ます。
「レンジ→グリル」などの連続加熱機能
最初に電子レンジ機能で中まで効率よく加熱し、その後グリルやオーブンで表面を焼き上げる仕組みです。中まで火を通すのに時間がかかるオーブン調理に代わってレンジで中まで短時間で加熱しつつ、グリルやオーブンならではの焼き目が付けられるため、時短とおいしさを両立できます。ハンバーグ、鶏肉のソテー、グラタンの焼き目付けなどに向いています。
トースター機能
食パンを焼く用途に強い機能です。専用ヒーターやグリル皿を使い、表面をサクッと焼き上げる工夫がされています。毎朝オーブンレンジでパンを焼きたいという家庭では、トースト性能が満足度を左右します。オーブンレンジでトーストを焼く際は予熱が必要な機種もあり、オーブントースターよりも時間がかかる場合もあるので、あらかじめ調べておきましょう。
蒸し調理・低温蒸し機能
100℃のスチームで調理する蒸し調理機能に加えて、一部メーカーの製品では100℃未満の低温スチームで蒸し調理を行えるものがあります。野菜の食感や色を保つだけでなく、栄養素をより多く残せる点が魅力です。高温の蒸気によるしっかり加熱とは違い、やさしい仕上がりが欲しい料理に向いています。蒸し器代わりに活用したい人にも便利です。
電子レンジ機能
電磁波によって食材内部の水分子を高速振動させることで、食材を内部から加熱します。電磁波が食材の内部まで行き渡ることで、オーブン調理に比べて中までしっかり温めるのが得意ですが、焼き目をつけることはできません。食材の加熱や解凍、料理の温め直しなどで活躍します。
過熱水蒸気機能
100℃以上の高温の水蒸気で食材を加熱します。食材の余分な脂を落としやすく、ヘルシーに仕上げやすいのが魅力です。特にヘルシー志向の家庭に人気の機能で、揚げ物の温め直しでも油っぽさを抑えつつ、サクッとした食感に戻しやすいのがメリットです。ノンフライ調理、パンや総菜の温め直しなどにも便利です。
オーブン機能
庫内全体をヒーターで加熱し、焼き物調理を行います。食材全体をじっくりと温めつつ、焼き目をつけるのが得意です。温度設定の幅が広い機種ほど、お菓子やパン、ロースト料理まで対応しやすくなります。そのため、グラタンやローストチキン、ケーキ、パン、ピザなどの調理に向いています。焼きムラの少なさや予熱性能、最高温度、2段調理対応の有無などが、オーブンとしての実力差になります。パン・お菓子づくりをする人はここを重視すべきです。大容量の上位モデルには、2枚の天板で大量の調理が可能な2段調理機能を搭載する製品もあります。
グリル機能
上部のヒーターで食材の表面を素早く焼き上げる機能です。焼き色を付けて香ばしさやパリッとした仕上がりにできるのが魅力です。魚の塩焼き、肉の焼き目付け、トーストに向いています。見た目のおいしさを左右する機能であり、魚や肉の仕上がりに大きく関わります。トースト性能もグリル機能の作り込みで差が出ます。
「レンジ→グリル」などの連続加熱機能
最初に電子レンジ機能で中まで効率よく加熱し、その後グリルやオーブンで表面を焼き上げる仕組みです。中まで火を通すのに時間がかかるオーブン調理に代わってレンジで中まで短時間で加熱しつつ、グリルやオーブンならではの焼き目が付けられるため、時短とおいしさを両立できます。ハンバーグ、鶏肉のソテー、グラタンの焼き目付けなどに向いています。
トースター機能
食パンを焼く用途に強い機能です。専用ヒーターやグリル皿を使い、表面をサクッと焼き上げる工夫がされています。毎朝オーブンレンジでパンを焼きたいという家庭では、トースト性能が満足度を左右します。オーブンレンジでトーストを焼く際は予熱が必要な機種もあり、オーブントースターよりも時間がかかる場合もあるので、あらかじめ調べておきましょう。
蒸し調理・低温蒸し機能
100℃のスチームで調理する蒸し調理機能に加えて、一部メーカーの製品では100℃未満の低温スチームで蒸し調理を行えるものがあります。野菜の食感や色を保つだけでなく、栄養素をより多く残せる点が魅力です。高温の蒸気によるしっかり加熱とは違い、やさしい仕上がりが欲しい料理に向いています。蒸し器代わりに活用したい人にも便利です。

安蔵 靖志
Techジャーナリスト/家電エバンジェリスト
家電製品協会認定 家電製品総合アドバイザー(プラチナグレード)、スマートマスター。AllAbout デジタル・家電ガイド。ビジネス・IT系出版社を経てフリーに。デジタル家電や生活家電に関連する記事を執筆するほか、家電のスペシャリストとしてテレビやラジオ、新聞、雑誌など多数のメディアに出演。KBCラジオ「キャイ~ンの家電ソムリエ」にレギュラー出演するほか、ラジオ番組の家電製品紹介コーナーの商品リサーチ・構成にも携わっている。















