GMOリサーチ&AIは、シンガポールのマーケティングファーム・DOU Creations Pte Ltdと共同で東南アジア・インドの若者を対象としたマンガ・アニメに関する共同自主調査を実施しました。マンガ・アニメともに『ドラえもん』と『ワンピース』が人気となっているほか、マンガ、アニメともにネットの公式コンテンツ利用者が多いことが判明しました。
日本のマンガ・アニメの海外市場は、2013年から急速に拡大し、2020年には国内市場を超える規模となりましたが(日本動画協会「2021年 アニメ産業レポート」より)、それまでの成長は主に中国と米国を中心としたものでした。昨今は「Netflix」などの動画配信プラットフォームの登場で、日本のアニメコンテンツを比較的容易に閲覧・視聴できる環境が整ったことで、東南アジアやインドでの人気が急速に高まっています。
こうした背景を踏まえ、日本のマンガ・アニメに対する現時点での認知度や消費動向を探り、各国においてより身近な存在にするためのヒントを見つけるべく、本調査を実施しました。本調査は、採用する作品名を識者にヒアリングの上、選択肢形式の質問実施。日本国内で知名度があることを前提に、日本企業が保有していないIP(知的財産権)も人気のある作品として含めています。
日本のマンガ・アニメの海外市場は、2013年から急速に拡大し、2020年には国内市場を超える規模となりましたが(日本動画協会「2021年 アニメ産業レポート」より)、それまでの成長は主に中国と米国を中心としたものでした。昨今は「Netflix」などの動画配信プラットフォームの登場で、日本のアニメコンテンツを比較的容易に閲覧・視聴できる環境が整ったことで、東南アジアやインドでの人気が急速に高まっています。
こうした背景を踏まえ、日本のマンガ・アニメに対する現時点での認知度や消費動向を探り、各国においてより身近な存在にするためのヒントを見つけるべく、本調査を実施しました。本調査は、採用する作品名を識者にヒアリングの上、選択肢形式の質問実施。日本国内で知名度があることを前提に、日本企業が保有していないIP(知的財産権)も人気のある作品として含めています。
マンガ・アニメともに『ドラえもん』と『ワンピース』が人気に
好きなマンガは上位から『ドラえもん』(約31.4%)、次いで『ワンピース』(約19%)、『NARUTO/BORUTO』(約15%)となり、10年以上継続している作品が上位を占めました。近年の作品では、『鬼滅の刃』(約8.1%)、『進撃の巨人』(約6.4%)、『呪術廻戦』(約6.3%)などが人気を集めるも、10%未満にとどまりました。

日本のマンガ・アニメに対する認知度、消費動向調査、質問「好きなマンガ」に対する回答
好きなアニメは上位から『ドラえもん』(約31%)、『ワンピース』(約17.2%)、『NARUTO』(約16.5%)、『ドラゴンボール』(約14.7%)の順となり、マンガ同様に長寿作品が上位を占めました。近年の作品群についてもマンガ同様の傾向で、『鬼滅の刃』(約8.1%)、『進撃の巨人』(約7.4%)、『呪術廻戦』(約7%)などの作品が並び、いずれも10%未満となっています。

日本のマンガ・アニメに対する認知度、消費動向調査、質問「好きなアニメ」に対する回答
マンガの閲覧方法では、ネットの公式コンテンツを無料で利用(約71.2%)が最も多く、次いで公式コンテンツを有料で利用(約48.2%)、紙のコミックを購入(約44.4%)、違法コンテンツ利用(約22.3%)と、公式コンテンツ利用が違法コンテンツ利用を大きく上まわる結果となりました。
頻繁に利用しているマンガプラットフォームは、1位「WEBTOON」(約33.5%)、2位「哔哩哔哩漫画(bilibili漫画)」(約14.6%)、3位「MANGA Plus by SHUEISHA」(約14.1%)の順となり、これらが4位以下を大きく引き離し、3強を形成しています。
頻繁に利用しているマンガプラットフォームは、1位「WEBTOON」(約33.5%)、2位「哔哩哔哩漫画(bilibili漫画)」(約14.6%)、3位「MANGA Plus by SHUEISHA」(約14.1%)の順となり、これらが4位以下を大きく引き離し、3強を形成しています。

日本のマンガ・アニメに対する認知度、消費動向調査、質問「マンガへのアクセス方法と、一番頻繁に利用する配信プラットフォーム」に対する回答
アニメ視聴プラットフォームについては、非正規サービスを利用したことがない(約48.6%)が利用したことがある(約40.6%)を全体として上回る結果となりました。国別で見るとベトナム、タイでは依然として非正規サービス利用経験者が優勢です。

日本のマンガ・アニメに対する認知度、消費動向調査、質問「非正規サービスの利用経験」に対する回答
今回の調査により、東南アジア・インドにおいて日本のマンガ・アニメが幅広い層に親しまれており、視聴環境が整備される中、公式サービスを利用する動きが広がってきていることが明らかになりました。『ドラえもん』『ワンピース』など長年愛されている定番作品に高い人気がある一方、『鬼滅の刃』『進撃の巨人』など近年大流行した比較的新しい作品の人気は、その半分程度にとどまっています。
調査概要
調査テーマ:マンガ・アニメに対する認知度、消費動向調査
調査手法 :オンライン調査
回答者数 :2166人
調査対象 :以下条件にて対象者を抽出
・シンガポール、インドネシア、タイ、ベトナム、マレーシアおよびインドに在住
・16~39歳男女
・マンガ・アニメの視聴経験保有者限定
・調査期間 :2025年1月16~21日
今回の調査結果は、東南アジアやインドにおける日本のマンガ・アニメの人気が高まりつつあることを示しています。動画配信プラットフォームやWebマンガサービスなどで公式コンテンツが増加したことから、ファンは合法的に質の高いコンテンツにアクセスできる環境が整いつつあります。利用者が安心して楽しめる環境が促進され、違法コンテンツに頼らない選択肢が増えることは歓迎すべきことでしょう。
公式コンテンツのアクセス増加により、コンテンツメーカーは新たなビジネスチャンスを獲得し、ファンはより良いコンテンツへのアクセスが提供されます。長寿作品だけでなく、近年のヒット作への関心も高まっていることから、これらの作品を基にしたさらなる展開や新作制作も期待でき、両者の関係がより強固になると考えられます。
このように、日本のマンガ・アニメコンテンツは、国際的な市場での影響力を持ちつつあり、今後もファンとの関係を深めるために重要な役割を果たすことでしょう。ビジネスとファンの双方にとってウィン・ウィンの状況が生まれることが期待されます。
調査概要
調査テーマ:マンガ・アニメに対する認知度、消費動向調査
調査手法 :オンライン調査
回答者数 :2166人
調査対象 :以下条件にて対象者を抽出
・シンガポール、インドネシア、タイ、ベトナム、マレーシアおよびインドに在住
・16~39歳男女
・マンガ・アニメの視聴経験保有者限定
・調査期間 :2025年1月16~21日
今回の調査結果は、東南アジアやインドにおける日本のマンガ・アニメの人気が高まりつつあることを示しています。動画配信プラットフォームやWebマンガサービスなどで公式コンテンツが増加したことから、ファンは合法的に質の高いコンテンツにアクセスできる環境が整いつつあります。利用者が安心して楽しめる環境が促進され、違法コンテンツに頼らない選択肢が増えることは歓迎すべきことでしょう。
公式コンテンツのアクセス増加により、コンテンツメーカーは新たなビジネスチャンスを獲得し、ファンはより良いコンテンツへのアクセスが提供されます。長寿作品だけでなく、近年のヒット作への関心も高まっていることから、これらの作品を基にしたさらなる展開や新作制作も期待でき、両者の関係がより強固になると考えられます。
このように、日本のマンガ・アニメコンテンツは、国際的な市場での影響力を持ちつつあり、今後もファンとの関係を深めるために重要な役割を果たすことでしょう。ビジネスとファンの双方にとってウィン・ウィンの状況が生まれることが期待されます。

安蔵 靖志
Techジャーナリスト/家電エバンジェリスト
家電製品協会認定 家電製品総合アドバイザー(プラチナグレード)、スマートマスター。AllAbout デジタル・家電ガイド。ビジネス・IT系出版社を経てフリーに。デジタル家電や生活家電に関連する記事を執筆するほか、家電のスペシャリストとしてテレビやラジオ、新聞、雑誌など多数のメディアに出演。KBCラジオ「キャイ~ンの家電ソムリエ」にレギュラー出演するほか、ラジオ番組の家電製品紹介コーナーの商品リサーチ・構成にも携わっている。