コロナ禍も明けて、自宅の近所ではにわかに建設ラッシュ。建築風景を見るのは楽しいんですが、足しげく通っていたスーパーがビルの建て替えであえなく閉店してしまいました。季節の移ろいとビルの建て替えがオーバーラップし、寂しさを感じています。新しいビルにもいいスーパーが入りますように!
さて、今月の「鵜の目『鷹木』の目」では、企業とメディアのコミュニケーションツールである「プレスリリース」について考えます。僕自身、メディアの記者や編集者、編集長として長年、数多くのプレスリリースを見てきましたが、採り上げやすいリリースには傾向があります。
さて、今月の「鵜の目『鷹木』の目」では、企業とメディアのコミュニケーションツールである「プレスリリース」について考えます。僕自身、メディアの記者や編集者、編集長として長年、数多くのプレスリリースを見てきましたが、採り上げやすいリリースには傾向があります。
タイトルに「プレスリリース」は不要
編集部に届くプレスリリースの数は増え続けています。私が運営している「テクノエッジ」の編集部にも、メールで1日500通は来ているでしょうか。リリースの配信サービスが充実し、誰でも簡単に送れるようになってきたのが影響しているのでしょう。
就活サイトと同じです。エントリーシートが手書きだったころは送り先を厳選していましたけど、今はコピペしたり、ポチポチ選ぶだけで送れるから、そこまで行きたくない企業にも送りまくりますよね。だから企業側は学歴で足切りせざるを得なくなる。
プレスリリースも、内容がいいものを探したいのですが、あまりに多すぎるのでタイトルで足切りせざるを得ません。
まず、メールで届くプレスリリースについては、最初の5文字ぐらいまでで引かれるタイトルでないと見ません。つまり、タイトルの冒頭に【プレスリリース】と書いてある時点でアウト。本文に「お世話になっております」も不要です。いきなり内容から始めてほしい。
これは皆さんが普段、ニュース記事をザッピングしている時と同じ感覚ではないかと思います。タイトルを読んで、重要な内容がなさそうならスルー、という流れです。
就活サイトと同じです。エントリーシートが手書きだったころは送り先を厳選していましたけど、今はコピペしたり、ポチポチ選ぶだけで送れるから、そこまで行きたくない企業にも送りまくりますよね。だから企業側は学歴で足切りせざるを得なくなる。
プレスリリースも、内容がいいものを探したいのですが、あまりに多すぎるのでタイトルで足切りせざるを得ません。
まず、メールで届くプレスリリースについては、最初の5文字ぐらいまでで引かれるタイトルでないと見ません。つまり、タイトルの冒頭に【プレスリリース】と書いてある時点でアウト。本文に「お世話になっております」も不要です。いきなり内容から始めてほしい。
これは皆さんが普段、ニュース記事をザッピングしている時と同じ感覚ではないかと思います。タイトルを読んで、重要な内容がなさそうならスルー、という流れです。
記事になりやすい曜日・時間はあるのか
PR業界では「リリース配信は火曜日、水曜日の昼ごろがいい」と言われているそうです。それは一理あります。
まず時間について。たいていの記者は、午前の情報を10~11時ごろに書き始め、サラリーマンや学生がお昼休みに入る前の掲載を目指します。すると、記者のお昼休みは午後1~2時ぐらい。その直後のタイミングでリリースの続きを見る傾向はあると思います。
曜日についてはどうでしょうか。
月曜日は、編集会議があったり、前週の持ち越しネタでバタバタしていたりします。外資企業のネタを扱うメディアの場合は、時差のせいで、海外で金曜日に出たネタを月曜日の早い時間に処理しないといけなくて大変です。ですから、月曜はリリースが見逃されやすくなります。
読者のサラリーマンも、月曜の朝は忙しい傾向があり、記事を読む暇がありません。ですからメディアは、月曜に出すなら朝6時などに出して通勤中に読んでもらうことを狙ったり、間に合わない場合はお昼や夕方以降に出します。
金曜日も激戦です。記者・編集者は、金曜日のネタはその日のうちにアップしたいと思うので、「今日中にやるべきネタか」という判断がシビアになります。翌週月曜に持ち越すと鮮度が下がってしまうため、取り上げられない可能性が高まります。
と考えると、「火曜日、水曜日の昼ごろ」が狙い目だというのは事実でしょう。木曜日もいいですが、木曜日は月~水曜日の積み残しがあるので、火曜、水曜のほうがベターかもしれません。
ただ、火曜、水曜はリリースの総数が多く、月曜や金曜は少ない傾向があります。つまり編集部から見ると「ネタが枯れている」タイミング。ですから、月曜朝や金曜に余裕がある記者にとっては、「月金のリリースは書きやすい」というケースもあるみたいです。
まず時間について。たいていの記者は、午前の情報を10~11時ごろに書き始め、サラリーマンや学生がお昼休みに入る前の掲載を目指します。すると、記者のお昼休みは午後1~2時ぐらい。その直後のタイミングでリリースの続きを見る傾向はあると思います。
曜日についてはどうでしょうか。
月曜日は、編集会議があったり、前週の持ち越しネタでバタバタしていたりします。外資企業のネタを扱うメディアの場合は、時差のせいで、海外で金曜日に出たネタを月曜日の早い時間に処理しないといけなくて大変です。ですから、月曜はリリースが見逃されやすくなります。
読者のサラリーマンも、月曜の朝は忙しい傾向があり、記事を読む暇がありません。ですからメディアは、月曜に出すなら朝6時などに出して通勤中に読んでもらうことを狙ったり、間に合わない場合はお昼や夕方以降に出します。
金曜日も激戦です。記者・編集者は、金曜日のネタはその日のうちにアップしたいと思うので、「今日中にやるべきネタか」という判断がシビアになります。翌週月曜に持ち越すと鮮度が下がってしまうため、取り上げられない可能性が高まります。
と考えると、「火曜日、水曜日の昼ごろ」が狙い目だというのは事実でしょう。木曜日もいいですが、木曜日は月~水曜日の積み残しがあるので、火曜、水曜のほうがベターかもしれません。
ただ、火曜、水曜はリリースの総数が多く、月曜や金曜は少ない傾向があります。つまり編集部から見ると「ネタが枯れている」タイミング。ですから、月曜朝や金曜に余裕がある記者にとっては、「月金のリリースは書きやすい」というケースもあるみたいです。
鷹木 創
編集主幹
2002年以来、編集記者や編集長などとしてメディアビジネスに携わる。インプレス、アイティメディアと転職し、2013年にEngadget日本版の編集長に就任。 その後スマートニュースに転職。国内トップクラスの機械学習を活用したアプリ開発会社においてビジネス開発として活躍。2021年からはフリーランスとして独立、IBM、Google などのオウンドメディアをサポートしている。