キッチンのQOLもアップ!キャンプでも自宅でも便利な実用性大のプチプラアウトドア調理器具3選+α

齋藤 千歳

Specialアウトドア・お出かけ使ってみた

アウトドアグッズと防災グッズは普段から使えるものがおすすめ

年に1度しか使わないアイテムはどこにしまったかすら忘れてしまう

筆者は普段、カメラにレンズ、アウトドアグッズから生活家電まで、多岐にわたるガジェット・アイテムをレビューしています。そんな中で、実は何をレビューするか決める際、筆者は実際の使用頻度をかなり重視しています。

要はたまにしか使わないアイテムは、価格が安かろうが高かろうが、コストパフォーマンスが悪いと思っているのです。そして、その代表的なアイテムがアウトドアグッズと防災グッズと言えるでしょう。

筆者の考えでは、年に一度程度の使用頻度なら、セールなどで多少安くなっていても買う必要はありません。たいていレンタルやサブスクのサービスで事足りるからです。逆に言えば、毎日のように使用してQOL(生活の質)を上げてくれるなら、多少高くても買う価値は十分にあると思っています。

そんな筆者が、実際に使って厳選した、ダイソーで手に入るアウトドア調理器具が以下の3点です。

・ダッチオーブン(税込1100円)
・バーベキュー便利シート(税込110円)
・ホットサンドメーカー(1枚焼き用)(税込1100円)


多くの方があまりの地味さに驚いたのではないでしょうか。しかし、いざ使ってみると、この3つのアウトドア調理器具はアウトドアでも、自宅でも地味に便利で手放せなくなるのです。筆者流の使い方を紹介していきます。

直径12.5cm、高さ11.5cmのコンパクトサイズが◎

ダイソーで販売されている「ダッチオーブン」、税込1100円。ダッチオーブンとは思えないコンパクトサイズなので、見逃している方もいるかもしれません

焼肉・バーベキューにダッチオーブンで対抗するのは難しい

アウトドアを趣味にする人なら1つは持っているのではないかと思われるアウトドア調理器具の代表が、ダッチオーブンではないでしょうか。豪快でアウトドアらしい調理方法などで非常に人気ですが、実はよほどのアウトドア好きでもない限り使いこなせないアイテムともいえます。

日本における平均的なキャンプの滞在日数は1泊2日、ちょっと長くて2泊3日程度です。1泊2日なら夕ご飯に焼肉やバーベキューを楽しんだら、翌日の朝ご飯を食べて撤収ですから、実はダッチオーブンの出番はありません。

「キャンプで焼肉やバーベキューは飽きたね」くらいの頻度でキャンプに行くご家庭以外では、意図しないかぎり登場機会がないのです。焼肉やバーベキューを超える家族の支持が得られるダッチオーブンでのメニューを筆者が持っていないことが問題だともいえますが……。

コンパクトながら、鋳鉄製で重さが約1.4~1.5kgほどあるダイソーの「ダッチオーブン」。普通サイズのダッチオーブンに比べると深型タイプになっています

そのため、お父さんが気合いを入れてダッチオーブンを購入し、次の機会のキャンプで登場。その次に使おうと思って取り出したら、さびだらけになっていて、そっとしまい込んだ……という黒歴史を持つ方も多いのではないでしょうか。実際、筆者もこのパターンでダッチオーブンを1つダメにしています。

そこで、おすすめしたいのがダイソーの「ダッチオーブン」です。価格は税込1100円。リーズナブルなことよりも、コンパクトなサイズがおすすめの理由で、実測でサイズは直径約12.5cm、高さ11.5cm(突起部含まず、フタ・取っ手を含む重さは約1.4kg)でした。なお、容量は0.7Lと多くの方がイメージするダッチオーブンよりもかなり小型です。そのため、取り扱いがとても楽チンです。

昼ご飯の「焼き辛ラーメン・ハルビン風」などもダッチオーブンで

水の量をかなり少なくして「ダッチオーブン」で水分を飛ばすように作った辛ラーメン。やきそばのイメージで作っています

筆者は、ダッチオーブンの最大のメリットは、ダッチオーブンを使って調理すると総じておいしそうに感じることだと思っています。いいかげんに聞こえるかもしれませんが、料理には案外重要です。

キャンプでは分厚い鋳鉄の鍋を炭火の中や上に置いて、同じように分厚い鋳鉄でできたフタを乗せ、場合によってはそのフタの上にも炭を乗せて加熱調理すると、普通の鍋やフライパンで調理したよりもおいしそうに映えて、仕上がったアウトドア料理もおいしく感じるわけです。しかし年に数回1泊2日のキャンプに行く程度の頻度では、焼肉やバーベキューを押しのけてダッチオーブンでの料理が夕食の主役になるのはなかなか難しいでしょう。

ですが、ダイソーのダッチオーブンなら焼肉やバーベキューとも共存できます。そう、このコンパクトサイズなら焼肉やバーベキューを行う炭火の網の隅にちょこんと同居できるのです。例えば焼肉やバーベキューのシメにちょっと食べたい無水カレーを作るのもいいでしょうし、炊き込みご飯を作って夜食のおにぎりにといった使い方もあります。どちらも+αでお父さんの株を上げてくれるでしょう。さらにスープや焼きリンゴといったデザートメニューも楽しいかもしれません。

やきそば風に仕上げた辛ラーメンの上にパック入りの千切りキャベツをトッピングして、最後に卵黄を乗せて完成。かき混ぜて石焼き風に楽しんでいます

また筆者はこのダイソーのダッチオーブンを自宅で1人の昼ご飯のときにも使っています。最近のブームは辛ラーメンをかなり少なめの水で作って、水分をほぼ蒸発させる、「焼き辛ラーメン・ハルビン風」というオリジナルメニュー。これは中国ハルビン近郊出身の妻が教えてくれた作り方なので、勝手に“ハルビン風”と命名しています。千切りキャベツや卵黄を加えて、食べている途中で黒酢をかけまわして味変するのがおすすめです。

さらに自宅でも1人分の炊き込みご飯を作ったり、冷凍チャーハンをダッチオーブンで調理して「石焼きチャーハン」などと呼んで楽しんでいます。ダッチオーブン焼きうどんなどもありでしょう。

要は時折思い出したように自宅で使うことで、さび付きなどを防止しているのですが、これもダッチオーブンで作ったほうがおいしそうに感じるという魔法のメリットがないと成立しません。ぜひ自宅でも、1人でも楽しめるダイソーのダッチオーブンを使ってみてはいかがでしょうか。

税込110円の「バーベキュー便利シート」は本当に便利で驚く

ダイソーで税込110円で購入できる「バーベキュー便利シート」。やきそばはもちろん、目玉焼きなども楽しめる便利な1枚です

ジンギスカン・やきそば・野菜炒めなど使い道はいろいろ

100円ショップの製品の愛好家である筆者の中でも、屈指といえるプチプラのアウトドア調理器具が「バーベキュー便利シート」です。約30×30cmの正方形シートで、グラスファイバーとポリテトラフルオロエチレンでできており、フッ素加工がされているので焦げつきにくくなっています。耐熱温度は260度。価格は税込110円と非常にリーズナブルです。

焼肉やバーベキューをするときに、このシートを1枚用意しておくと便利。アミのままでは落ちてしまうような細かな材料を調理する際に、網の上に乗せて使ううすいシートです。焼肉のシメにやきそばを作るときや、野菜不足を補うために野菜炒めを作るときにもこのシートを1枚用意しておけば、別途鉄板を用意する必要がありません。

袋から取り出すと約30×30cmのまっ黒なシートが入っているだけです。非常に地味なアイテムですが、このシートを絶賛する人は多いはずです

また北海道在住・出身の筆者としては、焼肉の予定だったけど、キャンプ場付近のスーパーに行ったら、食べたことのないご当地ジンギスカンを発見し、つい購入してしまったというようなときも、野菜と一緒に肉を炒めるので、アミでは作りにくいジンギスカンにも対応できるといったメリットもあります。

ある意味、万能のシートですが、実勢価格は安価で、税込110円。キャンプで1度使ったら使い捨てにしてもいいぐらいコストパフォーマンスは十分に高いのですが、筆者の家では自宅でボロボロになるまで繰り返し使っています。

我が家ではアウトドアよりも魚焼きグリルで大活躍

塩コショウをしただけのスペアリブを半分に切った「バーベキュー便利シート」に上下を挟んで焼くだけです

キャンプなどのアウトドア調理で使用したバーベキュー便利シートを、筆者は捨てずに必ず持ち帰ります。フッ素加工されているので、スポンジなどで軽くこすればほとんどの汚れは落ち、持ち帰るのに苦労はほぼないでしょう。

そして、持ち帰ったシート」をハサミで半分に切ります。切ってみると分かるのですが、普通のハサミで簡単に切ることができます。この半分に切ったバーベキュー便利シートはガスコンロの魚焼きグリルで使用します。

魚を焼く際にアルミホイルなどを使っている方も多いと思いますが、バーベキュー便利シートは洗うのが簡単なのでコストパフォーマンスは抜群。魚を焼くのに使うだけでもかなり便利なのですが、筆者は切って2枚にした、残りの1枚を魚焼きグリルで調理する食材の上にかぶせることで、強火の直火で食材が焦げるのを防止しています。

魚焼きグリルでシートに挟んで焼いただけのスペアリブ。もう1品ほしいときなどにもおすすめのメニューです

すると、掲載した写真のように焦げやすい魚焼きグリルでもスペアリブが簡単に焼き上がります。まずはシートで挟み込んで片面10分ずつくらい焼き上げ、十分に火が通ったことを確認したら、上にかぶせていたシートを外して、片面数分、焦げ目が付く程度に焼くだけでスペアリブの完成です。味付けは塩コショウを多少しておけば十分です。超簡単。

さらに筆者の家では朝食のトーストを焼く際にもシートを使ってガス台の魚焼きグリルで食パンを焼いています。これは、それでなくとも狭いキッチンにトースターを置きたくないからです。このトーストにもシートをかぶせると急激に焦げないので失敗が激減します。

バーベキュー便利シートは、魚焼きグリルでオーブン風の調理を可能にしてくれるとても便利な商品なのです。ただしこのシートの耐熱温度は260度なので、分厚い食材の上にかぶせると、火が近すぎてシート自体が焦げてしまうことがありますからその点には注意してください。
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齋藤 千歳

フォトグラファー・ライター
北海道千歳市在住・千歳市生まれのフォトグラファー/ライター。キャンピングカーの「方丈号」から各種アウトドア、カメラ、レンズ、ガジェットに関する情報を発信したり、家族3人で北海道一周などしたりを楽しんでいる。

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