GMOフィナンシャルホールディングス連結子会社のGMOヘルステックは、クリニックと患者の両方にシームレスな診療体験を提供する医療プラットフォームの無料提供を開始しました。AI搭載のクリニック向けシステムを中心に、クリニック検索・診療予約のウェブサイト、オンライン服薬指導にも対応する保険薬局と、3つのサービスを連携するというものです。
同ホールディングスが金融システムで培った堅牢なセキュリティをはじめとするテクノロジーを医療分野にも活用することで、クリニック業務の省力化・自動化と患者中心の医療サービス提供の実現をサポートし、人手不足時代の持続可能な医療の実現とその発展に貢献していくねらいです。
同ホールディングスが金融システムで培った堅牢なセキュリティをはじめとするテクノロジーを医療分野にも活用することで、クリニック業務の省力化・自動化と患者中心の医療サービス提供の実現をサポートし、人手不足時代の持続可能な医療の実現とその発展に貢献していくねらいです。
医療分野での人手不足時代を見据え、業務一元管理を実現するツールを無料提供
日本社会は生産年齢人口の減少に伴う人手不足という大きな課題に直面しています。医療分野では、医師・看護師・薬剤師などの医療従事者が2030年に約18.6万人、2040年には約81.6万人不足すると予測(リクルートワークス研究所「未来予測2040 労働供給制約社会がやってくる」より)されています。その解決策として注目されているのがデジタル技術の活用です。
GMOヘルステックは、AI搭載電子カルテを中心とする業務効率化ツールが集約されたクリニック向けシステムを、2025年4月から無料提供することを予定しています。今回はそれに先行し、業務一元管理を可能にするクリニック向けシステムを提供開始しました。
GMOヘルステックは、AI搭載電子カルテを中心とする業務効率化ツールが集約されたクリニック向けシステムを、2025年4月から無料提供することを予定しています。今回はそれに先行し、業務一元管理を可能にするクリニック向けシステムを提供開始しました。
クリニック向け医療プラットフォームの連携イメージ
予約から受付、問診、診療、決済までワンストップサービスを実現
今回、提供するのは、「AIチャート」「GMOクリニック・マップ」「薬局24」「AIチャート」を連携した、患者とクリニックの利便性をワンストップで同時に追求する医療プラットフォームです。
クリニック向けシステム「AIチャート」
「AIチャート」は、GMOクリニック・マップからの集患をはじめ、診療予約管理、Web問診、オンライン診療、オンライン決済など、複数業務を一元管理でき、AIを活用して院内業務の省力化・自動化を促進するクリニック向けシステムです。初期費用・月額利用料無料ですが、患者が「GMOクリニック・マップ」を通じた予約での診療時にオンライン決済した場合は、その決済手数料はクリニック負担となります。
AIチャートのイメージ
AIチャートの中で文書作成を支援する「AIアシスト」機能は、長文のメモもボタンを押すだけでSOAP形式(電子カルテ記載の際に広く使用される記録形式の1つ)に変換可能。紹介状に転記できる形式に要約することもでき、医師の書類作成にかかる時間を大幅に短縮します。プロンプト(AIへの指示文)はカスタマイズできるため、医師のニーズに合わせて最適なAIによるサポートを提供します。
AIアシストの利用イメージ
導入開始は、最短で申し込み即日に可能です。初期費用、月額利用料、解約料も不要のため、新規開業前のクリニックやITシステムの導入を検討しているクリニックは、コストを抑えてスピーディに各種システムを試すことができます。
2025年4月には、診療報酬請求書を作成するためのシステムを一体化したレセコン一体型電子カルテのリリースを予定。これにより連携が必要なシステムの数を削減し、AIチャートひとつでクリニック運営の多くの業務の省力化と自動化をサポートします。
<主な機能>
1.診療内容・体制に応じて柔軟に設定可能な予約管理
2.診療内容に応じて設問をカスタマイズできるWEB問診
3.患者をスムーズに案内できるLINE・SMSでの呼び出し機能
4.専用アプリ不要でシンプルに始められるオンライン診療
5.カルテ記入・紹介状作成をAIで省力化する「AIアシスト」
2025年4月には、診療報酬請求書を作成するためのシステムを一体化したレセコン一体型電子カルテのリリースを予定。これにより連携が必要なシステムの数を削減し、AIチャートひとつでクリニック運営の多くの業務の省力化と自動化をサポートします。
<主な機能>
1.診療内容・体制に応じて柔軟に設定可能な予約管理
2.診療内容に応じて設問をカスタマイズできるWEB問診
3.患者をスムーズに案内できるLINE・SMSでの呼び出し機能
4.専用アプリ不要でシンプルに始められるオンライン診療
5.カルテ記入・紹介状作成をAIで省力化する「AIアシスト」
クリニック検索・予約サイト「GMOクリニック・マップ」
「GMOクリニック・マップ」は、クリニックの検索・予約から、Web問診、受付(チェックイン、2025年4月リリース予定)、診療、決済、服薬指導までワンストップで完結させられるサービスです。AIチャートでのオンライン診療に対応したクリニックであれば、オンラインで服薬指導も実施可能。決済サービスの利用はAIチャートを導入済みのクリニックのみが対象ですが、患者がGMOクリニック・マップで事前にクレジットカード情報を登録している場合は、別途会計手続きをすることなく、オンラインでの自動決済が利用可能です。
GMOクリニック・マップの利用イメージ
仕事や子育てなどで忙しく、来院して受診する時間を取れない人も、クリニックや薬局に足を運ばず、スキマ時間を活用してオンラインで診療を受けられます。
<主な機能>
1.検索で病院がすぐに見つかるクリニック検索
2.時間を指定して選べる診療予約
3.事前記入によりクリニックでの待ち時間を短縮できるWEB問診
4.自分の診療が近づいたことを知らせるLINE・SMS通知
5.アプリのインストールが不要なオンライン診療
6.クレジットカードの事前登録で手軽にオンライン決済
7.スキマ時間に受けられ、周囲が気にならないオンライン服薬指導
<主な機能>
1.検索で病院がすぐに見つかるクリニック検索
2.時間を指定して選べる診療予約
3.事前記入によりクリニックでの待ち時間を短縮できるWEB問診
4.自分の診療が近づいたことを知らせるLINE・SMS通知
5.アプリのインストールが不要なオンライン診療
6.クレジットカードの事前登録で手軽にオンライン決済
7.スキマ時間に受けられ、周囲が気にならないオンライン服薬指導
調剤ロボット導入、オンライン服薬指導・お薬自宅配送サービス対応の「薬局24」
「薬局24」は、2024年9月2日に渋谷区に開局した保険薬局です。スマートフォンで処方箋の事前受付ができる「処方箋モバイルオーダー」や、調剤ロボットを活用したスピーディーな調剤によって薬局での待ち時間を短縮し、患者の利便性向上を追求しています。
GMOクリニック・マップからAIチャート導入クリニックでのオンライン診療を予約・受診した患者は、オンライン服薬指導と送料無料のお薬自宅配送サービスを利用可能。
オンライン服薬指導・お薬自宅配送サービスは、2024年12月に全てのクリニックで処方された処方箋に対応予定で、その際はオンライン服薬指導・お薬配送サービスを単独利用が可能になります。
GMOクリニック・マップからAIチャート導入クリニックでのオンライン診療を予約・受診した患者は、オンライン服薬指導と送料無料のお薬自宅配送サービスを利用可能。
オンライン服薬指導・お薬自宅配送サービスは、2024年12月に全てのクリニックで処方された処方箋に対応予定で、その際はオンライン服薬指導・お薬配送サービスを単独利用が可能になります。
2024年9月2日に渋谷区に開局した保険薬局「薬局24」
薬局24(所在地:東京都渋谷区桜丘町25-18 NT渋谷ビル2F)
今後は「医療データネットワーク」の構築を目指す
将来的には、患者・クリニック双方の同意のもと、AIチャートを利用しているクリニック間での患者医療データを共有する「医療データネットワーク」の構築を目指しています。このネットワークでは、厚生労働省の推進する「医療DX」で共有可能となるデータと、そこに含まれないAIチャート上の各種データを統合し、データ連携を可能にします。連携により、検査や問診の重複をなくして患者負担を軽減するとともに、一貫性のある治療や患者一人ひとりに合わせた最適な医療提供の実現に貢献します。
さらに、患者の血圧・脈拍などのデータを記録・管理したアプリ、健診・検診データといった健康データとも連携予定。患者が自身の医療・健康データへ簡単にアクセスできることで健康増進をサポートし、健康寿命の向上にも貢献していくとしています。
クリニックにとって、電子カルテを中心とするAI搭載の業務効率化ツールが無料で利用できることは、非常に大きなメリットをもたらします。高機能な電子カルテシステムの導入には高額な初期費用がかかるのが一般的ですが、無料のシステムであれば初期投資コストを大幅に削減できます。限られた予算の中で、最新のIT技術を活用した診療環境を整えることが可能です。
AIによる文書作成支援機能は、カルテ作成にかかる時間を大幅に短縮でき、医師や看護師はより多くの時間を患者への診療にあてることができます。レセプト業務の自動化や、予約管理システムとの連携など、さまざまな業務を効率化することでクリニック全体の生産性を向上できます。患者にとっても、オンライン予約や問診票の電子化、オンライン診療や薬の宅配などにより、待ち時間や移動時間が短縮されることで、便利で満足度の高い診療を受けることができます。
医療カルテをはじめとする診療システムの改修を検討している、もしくは開業するために診療システムの導入を検討しているクリニックにはかなり有力な選択肢になるのではないでしょうか。
さらに、患者の血圧・脈拍などのデータを記録・管理したアプリ、健診・検診データといった健康データとも連携予定。患者が自身の医療・健康データへ簡単にアクセスできることで健康増進をサポートし、健康寿命の向上にも貢献していくとしています。
クリニックにとって、電子カルテを中心とするAI搭載の業務効率化ツールが無料で利用できることは、非常に大きなメリットをもたらします。高機能な電子カルテシステムの導入には高額な初期費用がかかるのが一般的ですが、無料のシステムであれば初期投資コストを大幅に削減できます。限られた予算の中で、最新のIT技術を活用した診療環境を整えることが可能です。
AIによる文書作成支援機能は、カルテ作成にかかる時間を大幅に短縮でき、医師や看護師はより多くの時間を患者への診療にあてることができます。レセプト業務の自動化や、予約管理システムとの連携など、さまざまな業務を効率化することでクリニック全体の生産性を向上できます。患者にとっても、オンライン予約や問診票の電子化、オンライン診療や薬の宅配などにより、待ち時間や移動時間が短縮されることで、便利で満足度の高い診療を受けることができます。
医療カルテをはじめとする診療システムの改修を検討している、もしくは開業するために診療システムの導入を検討しているクリニックにはかなり有力な選択肢になるのではないでしょうか。
安蔵 靖志
Techジャーナリスト/家電エバンジェリスト
家電製品協会認定 家電製品総合アドバイザー(プラチナグレード)、スマートマスター。AllAbout デジタル・家電ガイド。ビジネス・IT系出版社を経てフリーに。デジタル家電や生活家電に関連する記事を執筆するほか、家電のスペシャリストとしてテレビやラジオ、新聞、雑誌など多数のメディアに出演。KBCラジオ「キャイ~ンの家電ソムリエ」にレギュラー出演するほか、ラジオ番組の家電製品紹介コーナーの商品リサーチ・構成にも携わっている。