生成AI、課金するならどれ?どう使いこなす?

中野 亜希

AISpecialネットサービス
ChatGPTをはじめ、特色豊かな生成AIが続々と登場しています。そのほとんどは無料で試すことができるものの、「しっかり活用したいなら課金は必須」という声も多く聞かれます。

しかし「課金したほうが使える」とはいえ、どの生成AIも大体3000円前後の料金が毎月発生します。「毎月その金額を払う価値があるだろうか?」「無料で使える範囲で活用すればいいのでは?」と悩みますよね。

そこで、各生成AIに課金して利用してみた中で感じた、有料版と無料版との違いを解説します。「課金して使うべき?」「自分の使い方に合っているものはどれ?」を判断する手助けになれば幸いです。

ChatGPTは高精度な回答とカスタマイズできる「GPTs」が魅力

有料版「ChatGPT Plus」は、高性能な「GPT-4」を使えることが大きなメリットの1つです。

無料版で利用できるGPT-3.5モデルよりパラメーター数(参考とする知識量)なども多く、複雑な質問にも精度の高い回答を返してくれる点が大きなメリットです。

一度に生成できるテキストの分量も、GPT-3.5が一度の回答で2000〜3000文字なのに対し、GPT-4では3000〜1万文字といわれています(日本語の場合)。

無課金であれば複数回に分けて質問するような内容も、課金すれば長文で一度にまとまった回答を返してもらえると考えて差し支えないでしょう。

また学習したデータだけでなくウェブ上の情報にも対応しており、「○○に関するニュースについて、URLを教えて」といった質問には該当URLを教えてくれます。

デジタルカメラのファームウェアアップデートの情報が載っているURLを教えてくれた

さらに、自分だけのAI「GPTs」機能が利用できるのもGPT-4の大きなメリットです。「GPTs」は、ChatGPTをカスタマイズし、毎回細かい指示を伝えることなく、より希望に近い回答を得られるようにするもの。カスタムしたGPTsは公開でき、用途に合ったものを選んで使うこともできます。

デザイン作成サービス「Canva」が公開しているGPT

毎度同じ作業を指示する場合や、自社内でQ&Aチャットボットを作りたい場合などに重宝するでしょう。
「漢字や平仮名の使い分け、語尾といった文体の特徴を指示しておき、URLを入力するとそのルールに沿った文体で要約する」「Knowledgeに説明用のPDFを入れておき、その情報を元に回答を生成させるQ&Aチャットボットを作る」といったカスタマイズが可能になります。

ChatGPTには全体的に「問題解決したがる」「こちらが入力したプロンプトへの回答にプラスアルファのおまけの回答を盛り込む傾向がある」「プロンプトの文面の些細な違いにより、出力される回答が大きく変わることがある」といった特徴があると感じます。

そのため、課金することで利用できる高精度な回答、長文への対応、専用カスタマイズといった機能は、「質問内容を分割せずに済む」「同じオーダーを毎回プロンプトに盛り込まなくてもよい」といった意味で、時短効果が期待できます。特にビジネス利用においては課金してGPT-4を使うほうが、業務効率がぐんとアップするでしょう。

Geminiは2TBのストレージが使えて、コード生成や長文作成も可能に

テキストや画像の生成だけでなく、Googleの各サービスと連携し、それらをシームレスに活用する能力を備えたGemini。その有料プランが「Gemini Advanced」です。Googleが開発した最も高性能で汎用的なAIモデル・Gemini Ultra 1.0を搭載しています。

課金せずとも質問に対する応答、文章生成、翻訳といった機能を使うことはできますが、Gemini Advancedはそれに加えて高度なコード生成、API連携、長文の作成といったことも可能です。

詩や小説、脚本といった複雑、かつ長いテキストを作成することに加え、論文のような大ボリュームのデータの中から意味のある情報を検索することもできます。

Geminiは基本的に、こちらの入力したプロンプトに忠実で、シンプルな回答を生成する傾向があると感じます。「ビジネスメールを書いてもらう」といったオーダーにも、特に指定をしなければ、あまりへりくだらず、対等な立場を思わせるようなフラットな文面を出力します。

しかし、そのぶん生成する文章にはAIっぽい不自然さが少なめ。さらに必要に応じて「数字で見せたほうがわかりやすければスプレッドシート」「ルート案内はGoogleマップで」といった具合にGoogleの各サービスと連携し、適材適所の答えを返してくれます。

画像も扱えるマルチモーダルにも対応

Googleマップで店の場所を割り出してくれる

スマホアプリもリリースされ、さらに使い勝手がよくなりました。普段からGoogleの各サービスをよく使う人、スマホがAndroid端末である人は、Geminiをハブにそれらをシームレスに活用できるようになり、「課金してよかった」と感じるのではないでしょうか。

Gemini Advancedを「Geminiの有料プラン」と説明しましたが、正確にはGoogle Oneの「AIプレミアム」を契約することで利用できるサービスです。このプランは、月額2900円と他の生成AIとほぼ同額ですが、プランの中には2TBのクラウドストレージも含まれます。そういった意味でも課金するメリットを強く感じやすいでしょう。

また、Google OneのGemini Advancedが個人向けサービスであるのに対し、ビジネス向けのGoogle Workspaceでは「Gemini for Google Workspace」がGoogle製ツールに統合されました。これによりGoogleドキュメントでの文章生成と校正、Gmailでのメール作成と校正、Googleスライドでの視覚コンテンツの生成、Googleスプレッドシートでのテキスト生成、そしてGoogle Meetでの背景画像生成などが可能に(現在は英語のみで提供)。文書作成、メール処理、プレゼンテーション作成、データ分析、そしてオンライン会議の背景作成といった、ビジネスでの活用が期待できます。

さらにコンシューマー向けのGeminiとGemini Advancedでは会話データを学習に利用されるリスクがありますが、Google Workspace版のGeminiについては、会話データの保護が保証されているので、安心してビジネスで使えるのも大きなメリットといえるでしょう。
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中野 亜希

ライター・コラムニスト
大学卒業後、ブログをきっかけにライターに。会社員として勤務する傍らブックレビューや美容コラム、各種ガジェットに関する記事執筆は2000本以上。趣味は読書、料理、美容、写真撮影など。 Twitter:@752019

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