タオルに刺繍を入れるor入れない問題
今治タオルも、ハンカチと同じように刺繍してくれるサービスがあります。南青山の今治タオル専門店でも対応してくれますし、オンラインショップのタオルミュージアムでも刺繍をお願いできます。出産や保育園の入園のお祝いでプレゼントすると大変喜ばれるのだそう。
ただ、個人的には、母の日に贈るタオルには刺繍を入れません。なぜならタオルとは毎日の生活の中で活躍し、1年ほどで買い替えるのが理想の日用品だからです。
それなのに、もしも愛情深い刺繍なんて入れちゃったら、母親はその刺繍を理由に「もったいなくて使えない!」だとか「捨てられない!」と言って、使っても使わなくても長期ホールドする可能性がとても高い。あなたのおうちにも、長らく洗面所に鎮座する長老みたいなタオルがいませんか。あれはあれで趣のある存在ですが、できれば真新しくてふわふわなタオルで湯上がりの体を包んでハッピーになってもらいたいので、毎年のルーティンとして今治タオルをどんどん贈る計画を立てています。そうすれば「母の日に何を贈ろう」と毎年悩むことも減るだろう……という打算つきの作戦ではありますが、悪くないチョイスだと思っています。
ただ、個人的には、母の日に贈るタオルには刺繍を入れません。なぜならタオルとは毎日の生活の中で活躍し、1年ほどで買い替えるのが理想の日用品だからです。
それなのに、もしも愛情深い刺繍なんて入れちゃったら、母親はその刺繍を理由に「もったいなくて使えない!」だとか「捨てられない!」と言って、使っても使わなくても長期ホールドする可能性がとても高い。あなたのおうちにも、長らく洗面所に鎮座する長老みたいなタオルがいませんか。あれはあれで趣のある存在ですが、できれば真新しくてふわふわなタオルで湯上がりの体を包んでハッピーになってもらいたいので、毎年のルーティンとして今治タオルをどんどん贈る計画を立てています。そうすれば「母の日に何を贈ろう」と毎年悩むことも減るだろう……という打算つきの作戦ではありますが、悪くないチョイスだと思っています。
コンサバな味覚と、年齢を重ねた胃袋
ところで、母の日に「おいしいもの」を贈る方もいらっしゃるはずです。実は、これが私には年々難しくなってきています。
おいしいものギフトの候補はいっぱいあるんです。例えば静岡の由比缶詰所の「綿実油のツナ缶」(ファンシー・フレーク詰合せ 小型缶6缶入で1555円)や「オリーブ油のツナ缶」(同タイプで2041円)は缶を開けるたびにニヤニヤしてしまうし、鎌倉に本店を構える気鋭の麻婆豆腐店・かかんの「かかんの麻婆ソース」(1200円)も手軽で大変おいしい。千駄木越塚の「越塚コンビーフ」(3480円)も間違いなしのごちそうです。どれも自宅に常備して自分でも楽しみつつ、隙あらばプレゼントで手配してしまう、愛すべき我が一軍たち。
おいしいものギフトの候補はいっぱいあるんです。例えば静岡の由比缶詰所の「綿実油のツナ缶」(ファンシー・フレーク詰合せ 小型缶6缶入で1555円)や「オリーブ油のツナ缶」(同タイプで2041円)は缶を開けるたびにニヤニヤしてしまうし、鎌倉に本店を構える気鋭の麻婆豆腐店・かかんの「かかんの麻婆ソース」(1200円)も手軽で大変おいしい。千駄木越塚の「越塚コンビーフ」(3480円)も間違いなしのごちそうです。どれも自宅に常備して自分でも楽しみつつ、隙あらばプレゼントで手配してしまう、愛すべき我が一軍たち。
まぐろと相性のよいオリーブオイルを使った「特撰まぐろオリーブ油漬」(由比缶詰所サイト)
ただ、自分の母親についていえば、何を「本当に」おいしいと感じて食べているのか、もはや私にはちょっとわかりません。私がおいしいと思っているものと、彼女がそう感じているものとの乖離が、年を追うごとに激しくなっているのがよくわかるからです。花山椒の効いた今どきの麻婆豆腐よりも味噌や醤油の香りがするトラディショナルな麻婆豆腐を好んでいるようですし、年齢的にツナ缶やコーンビーフをモリモリ食べる様子も目に浮かばない。
そこらに咲くシロツメクサと同じように、何を贈っても「ありがとう」と受け取り「おいしかったよ」とも報告してくれるでしょうが、はたして彼女が本当においしいと思っているのか、自分の母親になると、一気に疑わしくなるのです。
そういうことをあれこれ思案するうちに、こと母の日に関しては、食品やお酒を気軽に選べなくなってしまいました。ワインの好みなんて、お互いずいぶん変わっちゃいましたし。何より、おいしいものはただ届けるだけじゃなくて、できれば一緒に食卓を囲んで楽しみたい。とはいえ遠方にいるとそれも簡単には叶わず、これもまた後ろめたい。
そんな事情により、物質的&精神的なすれ違いや体の衰えなどについてお互いでフタをしながら、それでいて私としては自信を持って贈れるタイムレスなハンカチやタオルを母の日に選んでいます。
要は、カーネーションを好まないクセに母の日にこだわる母は、実に面倒な性分ではあるものの、私もその面倒さをきちんと受け継いでしまっているのかもしれません。
そこらに咲くシロツメクサと同じように、何を贈っても「ありがとう」と受け取り「おいしかったよ」とも報告してくれるでしょうが、はたして彼女が本当においしいと思っているのか、自分の母親になると、一気に疑わしくなるのです。
そういうことをあれこれ思案するうちに、こと母の日に関しては、食品やお酒を気軽に選べなくなってしまいました。ワインの好みなんて、お互いずいぶん変わっちゃいましたし。何より、おいしいものはただ届けるだけじゃなくて、できれば一緒に食卓を囲んで楽しみたい。とはいえ遠方にいるとそれも簡単には叶わず、これもまた後ろめたい。
そんな事情により、物質的&精神的なすれ違いや体の衰えなどについてお互いでフタをしながら、それでいて私としては自信を持って贈れるタイムレスなハンカチやタオルを母の日に選んでいます。
要は、カーネーションを好まないクセに母の日にこだわる母は、実に面倒な性分ではあるものの、私もその面倒さをきちんと受け継いでしまっているのかもしれません。

花森 リド
ライター・コラムニスト
主にゲーム、マンガ、書籍、映画、ガジェットに関する記事をよく書く。講談社「今日のおすすめ」、日経BP「日経トレンディネット」「日経クロステック(xTECH)」、「Engadget 日本版」、「映画秘宝」などで執筆。
X:@LidoHanamori














