窓の向こうの世界
「第4章 まなざしの広がり」「第5章 境界あるいは窓」からは写真撮影が可能です。「第5章 境界あるいは窓」では窓をモチーフにした作品が多く取り上げられています。
誰かが生きて、暮らして、やがて死ぬことや、時間に洗われて朽ちることだけでなく、その先に続く「向こう側」を連想させる作品が多かったです。
誰かが生きて、暮らして、やがて死ぬことや、時間に洗われて朽ちることだけでなく、その先に続く「向こう側」を連想させる作品が多かったです。
窓の向こうから作品を見る試みもありました
窓の真正面から何の作品が見えるかはお楽しみに
昔からワイエスの絵を見るたびに感じていたムズムズは、やはり今回のワイエス展でも終始味わうことになりました。喪失感や過ぎたものを生きている自分とは切り離せないし、やがて自分も周りも滅びることは確定しているが、まあそんなに絶望する話でもないのでは……という気がしてきます。この無常さが、日本でワイエスが愛される理由のひとつなのかもしれません。
テンペラ技法って何……?
ところで、ワイエス展の冒頭では、ワイエスが生涯愛用した技法として「テンペラ技法」が紹介されます。乾燥顔料と水と卵黄を混ぜて描く15世紀ごろの技法です。テンペラ技法、鉛筆、水彩、ドライブラッシュのワイエス作品を見比べるのも本展の見どころでした。
で、どんどん絵を見ていくうちに「テンペラって何なの……」という気になってくるんです。卵黄の油分を使ったんだろうか、というか卵黄と顔料を混ぜるとは一体どういう状態で、どう描けばワイエスの緻密な絵になるの……?と。絵を描いたことのない、美術に詳しくない人間がウッカリ美術展に行くと、こういうことになりがちです。
そんな私のようなお客さんを見越したのか、ワイエス展の最後では、ワイエスが用いたさまざまな技法を紹介する大変親切なビデオが上映されていました。卵を割って卵黄を取り出すところからテンペラ技法を実演してくれます。わかりやすかった! そしてこの技法であのワイエスの絵ができあがるの……?とますますワイエスに圧倒されることに。思わず引き返して絵をまじまじと見てしまいました。こういう楽しみ方ができるのも美術展のいいところなんですよね。
東京では7月5日までの開催となりますが、以降も愛知や大阪にも巡回するので、ぜひ行ってみてください。
で、どんどん絵を見ていくうちに「テンペラって何なの……」という気になってくるんです。卵黄の油分を使ったんだろうか、というか卵黄と顔料を混ぜるとは一体どういう状態で、どう描けばワイエスの緻密な絵になるの……?と。絵を描いたことのない、美術に詳しくない人間がウッカリ美術展に行くと、こういうことになりがちです。
そんな私のようなお客さんを見越したのか、ワイエス展の最後では、ワイエスが用いたさまざまな技法を紹介する大変親切なビデオが上映されていました。卵を割って卵黄を取り出すところからテンペラ技法を実演してくれます。わかりやすかった! そしてこの技法であのワイエスの絵ができあがるの……?とますますワイエスに圧倒されることに。思わず引き返して絵をまじまじと見てしまいました。こういう楽しみ方ができるのも美術展のいいところなんですよね。
東京では7月5日までの開催となりますが、以降も愛知や大阪にも巡回するので、ぜひ行ってみてください。
「東京都美術館開館100周年記念 アンドリュー・ワイエス展」
会期:2026年4月28日(火)~7月5日(日)
会場:企画展示室
休室日:月曜日、5月7日(木)
※5月4日(月・祝)、6月29日(月)は開室
開室時間:9:30〜17:30、金曜日は20:00まで(入室は閉室の30分前まで)
観覧料:一般 2300円/ 大学生・専門学校生 1300円/ 65歳以上 1600円
会場:企画展示室
休室日:月曜日、5月7日(木)
※5月4日(月・祝)、6月29日(月)は開室
開室時間:9:30〜17:30、金曜日は20:00まで(入室は閉室の30分前まで)
観覧料:一般 2300円/ 大学生・専門学校生 1300円/ 65歳以上 1600円

花森 リド
ライター・コラムニスト
主にゲーム、マンガ、書籍、映画、ガジェットに関する記事をよく書く。講談社「今日のおすすめ」、日経BP「日経トレンディネット」「日経クロステック(xTECH)」、「Engadget 日本版」、「映画秘宝」などで執筆。
X:@LidoHanamori












