離れて暮らす親御さんの見守りには、プライバシーの配慮度合いや、緊急時の駆けつけの有無によっていくつかのタイプがあります。主な5つのタイプと、それぞれの代表的なサービス・製品を、家電エバンジェリストとして執筆のほかテレビなどにも出演する筆者が紹介します。
あなたならどれを選ぶ? 大きく5つに分かれる見守りサービス
センサーで“ゆるく見守り”型:プライバシーを重視したい人向け
赤外線センサーやドアの開閉センサーなどで、離れて暮らす親御さんの「動き」を検知し、生活リズムを確認するタイプです。映像を映さないため、親御さんの心理的負担が少ない点が特徴で、一定時間動きがない場合に通知が来る設定が一般的です。インターネット環境があれば自分で設置できて月額料金もかからない「買い切り」タイプから、インターネット環境がなくても利用できる「サブスク」タイプまで幅広くラインアップしています。
家電・生活設備連動型:普段の生活の中でさりげなく見守りたい人向け
毎日使う電気ポットやLED電球などの家電の使用状況をメールなどで通知してくれるタイプです。必ず使う家電に取り付けたり、新たな家電を導入するだけで見守りができるようになります。インターネット環境がなくても利用できるサブスク型が中心です。親御さんだけでなく、見守る側も新しい機器の操作を覚える必要がなく、日常生活に溶け込んで利用できる点がメリットです。
カメラ型:リアルタイムで様子を確認したい人向け
室内にカメラを設置し、スマートフォンアプリから映像を確認するタイプです。映像で見える安心感がある一方、親御さん側が監視されているような抵抗感を持ってしまう可能性がある点がデメリットになるかもしれません。インターネット環境があれば、市販のセキュリティカメラと専用アプリを導入するだけで利用できるため、コストを把握しやすいものや、一部にはインターネット環境がなくても利用できるサブスク型もあります。
訪問・コミュニケーション型:会話や対面を重視したい人向け
郵便局や自治体、専用デバイスを通じて、人の手や会話で見守るタイプです。機械が苦手な親御さんに向いているほか、親御さんの孤独感を解消できるメリットもあります。基本的にサブスク型サービスです。
警備・駆けつけ型:万が一の時に対応してほしい人向け
大手セキュリティ会社が提供する、緊急ボタンや駆けつけサービスがセットになったタイプです。異変時にプロが現地へ急行してくれるため、家族が遠方に住んでいる場合には最も安心なサービスです。こちらも基本的にサブスク型サービスです。
見守りサービスの選び方のポイントは?
数多くある中で、見守りサービスをどのように選べばいいのでしょうか。
親御さんの意向を最優先にする
離れて暮らす親が心配……というのは、大人になると誰もが感じることだと思います。しかし、いくら血のつながった親といえども、自分とは違う個性や感情を持つ他者です。元気に生活しているかが心配だとしても、監視カメラで四六時中監視するのは、ケガや病気、認知症などが一定以上悪化した場合にとどめたいもの。例えば、親から毎日「ちゃんと毎日ご飯食べてる? 栄養は採れてる? カゼをひいたりしないように温かくして寝なさいよ」などと電話がかかってきたら子どもでもたまったものではないですよね。同じように、いくら心配だからといって、親にも子どもに踏み込まれたくない生活の部分があるものです。
そのため、まずは親御さんの意向を最優先にすることを肝に銘じましょう。特に、「監視されている」と感じてしまうとストレスになるため、「何かあった時にすぐに気付けるようにしたい」という目的を共有することが大切です。
そのため、まずは親御さんの意向を最優先にすることを肝に銘じましょう。特に、「監視されている」と感じてしまうとストレスになるため、「何かあった時にすぐに気付けるようにしたい」という目的を共有することが大切です。
インターネット環境の有無
カメラやセンサーなどの見守り対応機器には、インターネット環境が必要な製品が多くあります。インターネット環境がない場合は、内蔵したeSIMでオン/オフなどを通知するタイプのサブスク型サービスがおすすめです。こちらは例えば、電球型の「Hello Light」、象印マホービン湯沸かしポットを利用した「みまもりほっとライン」などがあります。
コストのバランス
サービスによっては機器を購入しなければならないなど、初期費用が必要になる場合があります。機器導入型でも購入費用+月額料金のタイプや、すべてレンタルで月額料金のみのタイプなどもあり、どちらかを選べる場合もあります。長く利用する可能性がある場合は購入、短期間を予定している場合はレンタルを選ぶなど、状況に応じて、初期費用と月額費用のバランスを考えて選びましょう。
まずは「プライバシー重視(センサー・家電)」か「安心感重視(カメラ・駆けつけ)」かで絞り込むのがスムーズです。
まずは「プライバシー重視(センサー・家電)」か「安心感重視(カメラ・駆けつけ)」かで絞り込むのがスムーズです。

安蔵 靖志
Techジャーナリスト/家電エバンジェリスト
家電製品協会認定 家電製品総合アドバイザー(プラチナグレード)、スマートマスター。AllAbout デジタル・家電ガイド。ビジネス・IT系出版社を経てフリーに。デジタル家電や生活家電に関連する記事を執筆するほか、家電のスペシャリストとしてテレビやラジオ、新聞、雑誌など多数のメディアに出演。KBCラジオ「キャイ~ンの家電ソムリエ」にレギュラー出演するほか、ラジオ番組の家電製品紹介コーナーの商品リサーチ・構成にも携わっている。














