地元中国人が言うハルビン名物は「赤」「黒」「白」
全長約1.5kmの美しい石畳の道とロシア統治時代の建築物が残るハルビン最大の観光地であり、目抜き通りであるハルビン「中央大街(ジョンヤンダージエ)」
赤いソーセージ・黒いパン・白いアイスクリームは絶対にチェック
筆者はここ10年ほど、数年おきに中国・ハルビンを訪れています。理由は簡単で、妻の実家がハルビン近郊だからです。里帰りに付き合って、ハルビンに行くわけですが、このハルビン人の妻たちに言わせるとハルビンの名物は「赤」「黒」「白」です。内容は「赤いソーセージ」に「黒いパン」「白いアイスクリーム」です。
お土産屋さんなどでも、それぞれ購入できるのですが、アジア最大の石畳の目抜き通りであり、ハルビンで一番の観光名所でショッピング街、今もロシア統治時代の建築物が数多く残る中央大街なら、買い食い的にそれらを楽しむことができるというので、実際にそれらを試してきました。
お土産屋さんなどでも、それぞれ購入できるのですが、アジア最大の石畳の目抜き通りであり、ハルビンで一番の観光名所でショッピング街、今もロシア統治時代の建築物が数多く残る中央大街なら、買い食い的にそれらを楽しむことができるというので、実際にそれらを試してきました。
100年以上の歴史があるハルビンの赤いソーセージ「紅腸(ホンチャン)」
中央大街のあちこちで売られている「烤红肠(カオホンチャン)」。要は赤い焼きソーセージ。価格はだいたい10元(約200円)前後。店によって多少異なります
中国東北部で作られるロシア風の赤いソーセージが名物に
ハルビン名物である赤いソーセージ「红肠」は、1890年代後半に始まったロシアによる東清鉄道建設中にハルビンに設立された秋林洋行で働いていた外国人が、ロシア風の赤味が強くシワの多いソーセージを作り始めたのが、その始まりと言われています。それから100年以上も地元中国人にも愛され、ハルビンを訪れる多くの中国人がお土産などにも購入する伝統ある人気の名物グルメです。お土産屋さんや専門店なども多数あり、多くの中国人観光客などが購入していますが、日本からの観光なら買い食いをおすすめします。
日本からの観光の場合、買い食いをおすすめする理由は、とても簡単。ソーセージは動物検疫の対象で輸出国の政府機関が発行する検査証明書のないものは日本への持ち込みができないのです。そのため、その場で食べてしまうのが正解というわけ。
ハルビンの中央大街では、かなりあちこちで「红肠」が焼いた状態で販売されています。中国語が分からなくても、だいたい屋台の店頭に「红肠」が積んであるので、指を差してお金を出せば購入できるはずです。価格は多くの場合10元(約200円)前後。ちなみに筆者はハルビンで吹っかけられたことがありません。お釣りも1元の1/10である毛(マオ)単位まで、しっかりくれる不思議な街です。
肝心のお味のほうですが、下に掲載した写真を見てもらうとわかるように香辛料のパウダーをかけてくれるので、少しスパイシーなフランクフルトといった感じです。大きさは日本のコンビニで販売されているものに比べるとひとまわり大きな印象。びっくりするほどおいしいとも思いませんが、日本のコンビニで売っていたら、時々買うと思うレベルといえます。ビールのおつまみなどには最適でしょう。持ち帰ってホテルでビールといっしょに楽しむのもありです。
日本からの観光の場合、買い食いをおすすめする理由は、とても簡単。ソーセージは動物検疫の対象で輸出国の政府機関が発行する検査証明書のないものは日本への持ち込みができないのです。そのため、その場で食べてしまうのが正解というわけ。
ハルビンの中央大街では、かなりあちこちで「红肠」が焼いた状態で販売されています。中国語が分からなくても、だいたい屋台の店頭に「红肠」が積んであるので、指を差してお金を出せば購入できるはずです。価格は多くの場合10元(約200円)前後。ちなみに筆者はハルビンで吹っかけられたことがありません。お釣りも1元の1/10である毛(マオ)単位まで、しっかりくれる不思議な街です。
肝心のお味のほうですが、下に掲載した写真を見てもらうとわかるように香辛料のパウダーをかけてくれるので、少しスパイシーなフランクフルトといった感じです。大きさは日本のコンビニで販売されているものに比べるとひとまわり大きな印象。びっくりするほどおいしいとも思いませんが、日本のコンビニで売っていたら、時々買うと思うレベルといえます。ビールのおつまみなどには最適でしょう。持ち帰ってホテルでビールといっしょに楽しむのもありです。
約10元で購入した「烤红肠(カオホンチャン)」。日本でよく見るものよりもひとまわり大きいので、結構お腹がいっぱいになります
ロシア風黒パン「大列巴(ダーリエバ)」は中国でもノスタルジックなお土産向け
妻にも相手にしてもらえなかった大型パンはネタ系のお土産?
中央大街のあちこちで売られているロシア風黒パン「大列巴(ダーリエバ)」。あくまでもロシア風のハルビンなどの中国東北部の名物です
ロシア風黒パン「大列巴(ダーリエバ)」もロシアの影響を受けたハルビン名物です。上に掲載した写真には「哈尔滨伴手礼 俄罗斯传统大列巴(ハルビン土産 ロシア伝統の大(黒)パン)」と書いてあります。
実際にはロシアで作られる黒パンはライ麦で作られ、ほとんど味がしないと言われますが、中国東北部で作られるロシア風黒パン「大列巴(ダーリエバ)」は小麦で作られ、わずかな甘みがある点が特徴です。また「大」の漢字が使用されている「大列巴(ダーリエバ)」だけあって、中央大街で売られているものは、どれもかなり大きめになっています。
筆者は妻に「買って食べるのは構わないけど、邪魔だから持って帰るのはダメ!」と釘を刺されていたので、見かけたもののなかではもっとも小さな「大列巴(ダーリエバ)」を購入しましたが、その大きさは下に掲載した写真のとおりです。とても1人で食べられるサイズではありません。ちなみに価格は約20元(約400円)でした。中央大街だけではないのですが、中国では隣のお店と価格が倍近く違っても普通なので、お店を何軒か見比べて、納得できる場所で購入することをおすすめします。
「大列巴(ダーリエバ)」もその場で開けて、妻や息子、義兄夫妻と姪で食べてしまおうと思ったのですが、妻はもちろん、義兄夫妻と姪にも「いらない」と断られてしまいました。妻には「パンなんて日本のほうが絶対おいしいから」と言い切られたほど。仕方ないので、ホテルまで持ち帰ってから開封して試食したのですが、懐かしいというか、昔のパンといった印象です。パサパサしており、味はほんのり甘みを感じる程度、外側も硬いとか、特別柔らかいとかもなく、不味くもなければ、うまくもありません。強いていうなら、昭和の給食のコッペパンを、さらにガサガサにした感じでしょうか。
実は、この「大列巴(ダーリエバ)」は中国人の間でも「おいしい!」と評判のお土産というよりはロシアと隣接するハルビンなどのエキゾチックな雰囲気と、中国においてもノスタルジックな味わい、ロシアやスラブ諸国で「パンと塩」の儀式に使われるような、その大きさを楽しむ名物になっているようです。味というよりは、その歴史的な背景も含めてのハルビン土産といえるのが「大列巴(ダーリエバ)」ということのようです。
実際にはロシアで作られる黒パンはライ麦で作られ、ほとんど味がしないと言われますが、中国東北部で作られるロシア風黒パン「大列巴(ダーリエバ)」は小麦で作られ、わずかな甘みがある点が特徴です。また「大」の漢字が使用されている「大列巴(ダーリエバ)」だけあって、中央大街で売られているものは、どれもかなり大きめになっています。
筆者は妻に「買って食べるのは構わないけど、邪魔だから持って帰るのはダメ!」と釘を刺されていたので、見かけたもののなかではもっとも小さな「大列巴(ダーリエバ)」を購入しましたが、その大きさは下に掲載した写真のとおりです。とても1人で食べられるサイズではありません。ちなみに価格は約20元(約400円)でした。中央大街だけではないのですが、中国では隣のお店と価格が倍近く違っても普通なので、お店を何軒か見比べて、納得できる場所で購入することをおすすめします。
「大列巴(ダーリエバ)」もその場で開けて、妻や息子、義兄夫妻と姪で食べてしまおうと思ったのですが、妻はもちろん、義兄夫妻と姪にも「いらない」と断られてしまいました。妻には「パンなんて日本のほうが絶対おいしいから」と言い切られたほど。仕方ないので、ホテルまで持ち帰ってから開封して試食したのですが、懐かしいというか、昔のパンといった印象です。パサパサしており、味はほんのり甘みを感じる程度、外側も硬いとか、特別柔らかいとかもなく、不味くもなければ、うまくもありません。強いていうなら、昭和の給食のコッペパンを、さらにガサガサにした感じでしょうか。
実は、この「大列巴(ダーリエバ)」は中国人の間でも「おいしい!」と評判のお土産というよりはロシアと隣接するハルビンなどのエキゾチックな雰囲気と、中国においてもノスタルジックな味わい、ロシアやスラブ諸国で「パンと塩」の儀式に使われるような、その大きさを楽しむ名物になっているようです。味というよりは、その歴史的な背景も含めてのハルビン土産といえるのが「大列巴(ダーリエバ)」ということのようです。
一番小さいサイズのものを購入したのですが、500mlのペットボトルと並べても、このサイズ。名前のとおり大きいのです
齋藤 千歳
フォトグラファー・ライター
北海道千歳市在住・千歳市生まれのフォトグラファー/ライター。キャンピングカーの「方丈号」から各種アウトドア、カメラ、レンズ、ガジェットに関する情報を発信したり、家族3人で北海道一周などしたりを楽しんでいる。