空飛ぶクルマの用途は
小型で誰でも乗れる空飛ぶクルマが実現したとして、どういう用途がありえるでしょうか。
例えば、自宅から空港まで空飛ぶクルマで行って、そこから先は飛行機に乗る「パークアンドフライ」はあるかもしれません。羽田まで空飛ぶクルマに乗って行き、空飛ぶクルマは完全自動運転で自宅に戻って充電しておいて、自分が旅先から羽田に戻ってきたら、また自動運転で呼んだクルマに乗るとか。
シェアモビリティとも相性が良さそうです。例えば、東京23区内どこからでもタクシーで羽田空港まで5000円~1万円強の固定料金で行けるサービスがありますが、そのレンジの金額感で“シェア空飛ぶクルマ”が使えるなら、ビジネスチャンスがありそうです。
バッテリー重量と航続時間は課題です。全固体電池のようなものが空飛ぶクルマ用に出てこない限り、あまり長時間は飛べず、30分程度までだと思います。充電も大変で、給油よりは時間がかかってしまうでしょう。
ただ最近は、航続距離400kmに届きそうなものも出てきているとか。「空飛ぶクルマで世界一周」というチャレンジは絶対出てくると思います。
アップダウンの多い山岳地形や限界集落の移動手段として使う手もあるかもしれません。ソフトバンクが全自動運転のバスを限界集落に走らせたりしていましたけれど、それの空版。
軍事への応用の可能性もありそうです。ある戦争物のSF小説やマンガで、飛行機やヘリを飛ばすほどではない距離に、数千人の兵士を移動させる際、空飛ぶクルマが出てくる例もありますし。
例えば、自宅から空港まで空飛ぶクルマで行って、そこから先は飛行機に乗る「パークアンドフライ」はあるかもしれません。羽田まで空飛ぶクルマに乗って行き、空飛ぶクルマは完全自動運転で自宅に戻って充電しておいて、自分が旅先から羽田に戻ってきたら、また自動運転で呼んだクルマに乗るとか。
シェアモビリティとも相性が良さそうです。例えば、東京23区内どこからでもタクシーで羽田空港まで5000円~1万円強の固定料金で行けるサービスがありますが、そのレンジの金額感で“シェア空飛ぶクルマ”が使えるなら、ビジネスチャンスがありそうです。
バッテリー重量と航続時間は課題です。全固体電池のようなものが空飛ぶクルマ用に出てこない限り、あまり長時間は飛べず、30分程度までだと思います。充電も大変で、給油よりは時間がかかってしまうでしょう。
ただ最近は、航続距離400kmに届きそうなものも出てきているとか。「空飛ぶクルマで世界一周」というチャレンジは絶対出てくると思います。
アップダウンの多い山岳地形や限界集落の移動手段として使う手もあるかもしれません。ソフトバンクが全自動運転のバスを限界集落に走らせたりしていましたけれど、それの空版。
軍事への応用の可能性もありそうです。ある戦争物のSF小説やマンガで、飛行機やヘリを飛ばすほどではない距離に、数千人の兵士を移動させる際、空飛ぶクルマが出てくる例もありますし。
空を見上げると“クルマが渋滞”……景観問題も?
例えば、空飛ぶクルマが都内の富裕層に普及したと考えましょう。都内に住む、収入上位1%の人のうちの半分が空飛ぶクルマを購入したとして、約5000台。港区、中央区、千代田区など都心の地価が高いエリアに空飛ぶクルマがたくさん飛びそうです。東京・日本橋の景観を良くするために川の上の首都高を地下化したのに、今度は空飛ぶクルマが上空で渋滞してるとかいうことになりかねない(笑)。
ただ渋滞に関しては、ドローンの群体飛行管理技術の応用でなんとかできそう。今は1万台規模のドローンを群体管理できる技術が実現していますから、空飛ぶクルマの制御もできそうです。
地表近くを飛ぶ場合、景観にも問題でしょうね。ドローンの下部を光学迷彩で空のように見せれば、ドローンが飛んでいる場所も下からは空に見えて、解決できるかも? 騒音の問題もあります。音はヘリより高周波なので、街側から逆位相の音を当てて、町全体でノイズキャンセリングするとかで対策するといいんでしょうか……。
低空を飛ぶと渋滞や景観、騒音の問題が大きくなるから、地上から米粒ぐらいに見える程度まで高く飛んでくれないと困りそうですね。
ただ渋滞に関しては、ドローンの群体飛行管理技術の応用でなんとかできそう。今は1万台規模のドローンを群体管理できる技術が実現していますから、空飛ぶクルマの制御もできそうです。
地表近くを飛ぶ場合、景観にも問題でしょうね。ドローンの下部を光学迷彩で空のように見せれば、ドローンが飛んでいる場所も下からは空に見えて、解決できるかも? 騒音の問題もあります。音はヘリより高周波なので、街側から逆位相の音を当てて、町全体でノイズキャンセリングするとかで対策するといいんでしょうか……。
低空を飛ぶと渋滞や景観、騒音の問題が大きくなるから、地上から米粒ぐらいに見える程度まで高く飛んでくれないと困りそうですね。
マンションのエレベーター代わりにも
高層マンションでは自宅のベランダに空飛ぶクルマを置いておけば、エレベーター代わりになるかもしれません。ついでに他の階の人も乗せてあげたりして。窓の外の景色がうっとうしくなりそうですが(笑)。
災害時に救援物資を運んだり、急病人を運び出したりするのにも使えそうです。大型客船などには救命ボートを載せることが義務づけられていますが、似た感じで、何階建て以上のマンションには“救命空飛ぶクルマ”を必ず置いておきましょう、ということになるのかもしれませんね。
地震で地割れが起きて自動車で物資を届けられなくなった時に、空飛ぶクルマを使うということも考えられそうです。自治体が一帯のマンションのドローン配備状況を管理していれば、被害のないマンションから水平移動で被災マンションを助けることもできるかも。いずれにせよ問題は充電ですね。5年動かしてなかったものをいきなり動かすのは怖いですから。
災害時に救援物資を運んだり、急病人を運び出したりするのにも使えそうです。大型客船などには救命ボートを載せることが義務づけられていますが、似た感じで、何階建て以上のマンションには“救命空飛ぶクルマ”を必ず置いておきましょう、ということになるのかもしれませんね。
地震で地割れが起きて自動車で物資を届けられなくなった時に、空飛ぶクルマを使うということも考えられそうです。自治体が一帯のマンションのドローン配備状況を管理していれば、被害のないマンションから水平移動で被災マンションを助けることもできるかも。いずれにせよ問題は充電ですね。5年動かしてなかったものをいきなり動かすのは怖いですから。
都心のマンションでベランダが復権するかも
ところで僕はずっと、マンションにベランダは不要だと思っていました。都心のマンション周辺は排気ガスなどで大気の状態が悪いから、ベランダに洗濯物を干すことがほとんどありません。災害時の逃げ道の役割しかなくて、それに2×4mも取るのはもったいないと。
窓の代わりに有機ELのパネルを貼れば窓もいらないし、窓やベランダをなくして壁で強度を高め、その代わりに柱を減らせば、居住空間が広がって住環境が良くなる……と思っていたんですが、ベランダに置けるサイズの空飛ぶクルマが実現するなら、ベランダの復権はあり得るなと考えを改めました。
空飛ぶクルマが1台200万円ぐらいになったら、自宅のベランダに置いてみたいですね。絶対、「こんなの、何に使うの? 邪魔なんだけど」って妻に文句を言われると思いますけど。
窓の代わりに有機ELのパネルを貼れば窓もいらないし、窓やベランダをなくして壁で強度を高め、その代わりに柱を減らせば、居住空間が広がって住環境が良くなる……と思っていたんですが、ベランダに置けるサイズの空飛ぶクルマが実現するなら、ベランダの復権はあり得るなと考えを改めました。
空飛ぶクルマが1台200万円ぐらいになったら、自宅のベランダに置いてみたいですね。絶対、「こんなの、何に使うの? 邪魔なんだけど」って妻に文句を言われると思いますけど。
鷹木 創
編集主幹
2002年以来、編集記者や編集長などとしてメディアビジネスに携わる。インプレス、アイティメディアと転職し、2013年にEngadget日本版の編集長に就任。 その後スマートニュースに転職。国内トップクラスの機械学習を活用したアプリ開発会社においてビジネス開発として活躍。2021年からはフリーランスとして独立、IBM、Google などのオウンドメディアをサポートしている。