「ジム友達」など1人もいらぬと思っていたのに……
私はここ数年フィットネスジムに通っています。どのジムでも、ノイズキャンセリングのイヤホンで耳をふさいで、音楽を聴きながら黙々と筋トレをして、プロテインをカッと飲んでサッサと帰るのみ。
コミュニケーションの相手はパーソナルトレーナーだけで、いわゆる「ジム友達」は1人もいません。デッドリフトで汗だくになっているときに「お仕事帰りですか?」とか声をかけてもらっても困るのです。「だったらなんなんだ?」とケンカ腰で返事をしそう。つまり誰とも関わりたくない。自分の筋肉との対話だけが好き。
筋トレは、子どもの頃の体育の授業とは違って、自分の閉鎖的なマインドと協調性のなさを一切気にせず楽しめるから私に合っているのでしょうね。マイペース最高!
そんな私が、アシックスのランニング管理アプリ「ASICS Runkeeper(以下、ランキーパー)」で少し変わりました。
あれだけ「1人もいらない」と思ってきたジム友達に似た存在とのつながりが妙に面白いのです。
友達のランニング結果に「いいね」を押し、友達からのコメントに励まされ、隙あらば走っています。今までずっと「有酸素運動は、スクワットより気分がアガらないな」って避けてきたランニングを、まさか毎週コツコツやるようになるなんて。
旅行先にもランニングシューズを必ず持参し、本稿を書く直前にも走ってきました。そして筋トレだけじゃ落としきれなかった体脂肪率がメリメリ下がって、パーソナルトレーナーにも「絞れてますね!」なんて褒められる。なんでこんな人間になっちゃったんだ?
協調性のない一匹狼でも楽しめるランキーパーの「ユルいつながり」がその秘密なのでしょうか?
※こちらは2023年1月6日時点の内容です。
コミュニケーションの相手はパーソナルトレーナーだけで、いわゆる「ジム友達」は1人もいません。デッドリフトで汗だくになっているときに「お仕事帰りですか?」とか声をかけてもらっても困るのです。「だったらなんなんだ?」とケンカ腰で返事をしそう。つまり誰とも関わりたくない。自分の筋肉との対話だけが好き。
筋トレは、子どもの頃の体育の授業とは違って、自分の閉鎖的なマインドと協調性のなさを一切気にせず楽しめるから私に合っているのでしょうね。マイペース最高!
そんな私が、アシックスのランニング管理アプリ「ASICS Runkeeper(以下、ランキーパー)」で少し変わりました。
あれだけ「1人もいらない」と思ってきたジム友達に似た存在とのつながりが妙に面白いのです。
友達のランニング結果に「いいね」を押し、友達からのコメントに励まされ、隙あらば走っています。今までずっと「有酸素運動は、スクワットより気分がアガらないな」って避けてきたランニングを、まさか毎週コツコツやるようになるなんて。
旅行先にもランニングシューズを必ず持参し、本稿を書く直前にも走ってきました。そして筋トレだけじゃ落としきれなかった体脂肪率がメリメリ下がって、パーソナルトレーナーにも「絞れてますね!」なんて褒められる。なんでこんな人間になっちゃったんだ?
協調性のない一匹狼でも楽しめるランキーパーの「ユルいつながり」がその秘密なのでしょうか?
※こちらは2023年1月6日時点の内容です。
ピクミンは1日の歩数が100歩でも小躍りする
私が走り始めたきっかけは、Nianticと任天堂が共同開発したスマートフォン向け位置情報ゲーム『Pikmin Bloom(ピクミン ブルーム)』でした。もはや私の生活の一部と化したピクミン ブルームは、1日の終わりに「あなたは今日どのくらい歩いたか?」をかわいらしく教えてくれるのです。かわいいから毎日見ちゃう。
で、家でずっと仕事をしている日は、自分でもビックリするくらい歩いていないことが明らかになりました。普段なら最低でも7000歩は歩いているのに、自宅にこもりきりだと、一日の総歩数が100歩だったりする。
私が何歩歩こうが、健気でナイスなピクミンたちは「イエーイ!」って小躍りしてくれるわけですが、そこで私もピクミンたちと一緒になって「イエーイ!」と笑ってる場合じゃない。だって100歩だよ? いかん、動かねば。
とはいえウォーキングに少し飽きてきたのと、真冬にゆっくり歩くのもおっくうだったので、いっちょ走ってみることに。最初は自宅の周辺を1.5kmくらいタラタラと走って汗だくで終了。もうグッタリ。でも達成感はあるし、ピクミンの「イエーイ!」を素直に受け入れられる。なので「週に1回は走る」と決めて、気が乗らなくてもピクミンのことを考えてがんばって走るようになりました。お気に入りのルルレモンのウェアを着込んで、音楽を聴きながら自宅の周りを走る。でもこのときはまだ、ランニングは私にとって週1の苦行だったわけです。
で、家でずっと仕事をしている日は、自分でもビックリするくらい歩いていないことが明らかになりました。普段なら最低でも7000歩は歩いているのに、自宅にこもりきりだと、一日の総歩数が100歩だったりする。
私が何歩歩こうが、健気でナイスなピクミンたちは「イエーイ!」って小躍りしてくれるわけですが、そこで私もピクミンたちと一緒になって「イエーイ!」と笑ってる場合じゃない。だって100歩だよ? いかん、動かねば。
とはいえウォーキングに少し飽きてきたのと、真冬にゆっくり歩くのもおっくうだったので、いっちょ走ってみることに。最初は自宅の周辺を1.5kmくらいタラタラと走って汗だくで終了。もうグッタリ。でも達成感はあるし、ピクミンの「イエーイ!」を素直に受け入れられる。なので「週に1回は走る」と決めて、気が乗らなくてもピクミンのことを考えてがんばって走るようになりました。お気に入りのルルレモンのウェアを着込んで、音楽を聴きながら自宅の周りを走る。でもこのときはまだ、ランニングは私にとって週1の苦行だったわけです。
ランニングが苦行じゃなくなった!
ランニングを始めてまもなくの頃、古くからの友達に「最近ちょっとだけ走ってるんだ」と雑談がてら報告すると、彼の目がキラリと光り「じゃあさ、ランキーパー使ってみない?」とオススメされました。曰く「ランニングの記録が残せて、ユーザー同士で見ることができる。鍵付きにもできる」のだそう。
私はそれまでもApple Watchでワークアウトの記録を残していたけれど、ランニング管理アプリは使っていませんでした。管理する必要性を感じていなかったし、淡々とやっていけばいいと思っていたのです。
でもせっかく友達が誘ってくれたし、使ってみることに。ダウンロードは無料。有料プランのRunKeeper Goに登録すると、目標にあわせてトレーニングメニューを組んでくれて、ランニングの詳細な分析結果を受け取れます。利用料は年間4800円または月額1200円。
基本的な機能はすべて無料で使えるので、まずは使ってみましょう。
まずランニングの目標を尋ねられます。任意でランニングシューズの登録もできちゃう。「そのシューズで何キロ走ったか?」は、シューズの傷み具合を知る上で大切なこと。なお、ランキーパーはアシックスのアプリですが、アシックス以外のメーカーのシューズも登録できますよ。
私はそれまでもApple Watchでワークアウトの記録を残していたけれど、ランニング管理アプリは使っていませんでした。管理する必要性を感じていなかったし、淡々とやっていけばいいと思っていたのです。
でもせっかく友達が誘ってくれたし、使ってみることに。ダウンロードは無料。有料プランのRunKeeper Goに登録すると、目標にあわせてトレーニングメニューを組んでくれて、ランニングの詳細な分析結果を受け取れます。利用料は年間4800円または月額1200円。
基本的な機能はすべて無料で使えるので、まずは使ってみましょう。
まずランニングの目標を尋ねられます。任意でランニングシューズの登録もできちゃう。「そのシューズで何キロ走ったか?」は、シューズの傷み具合を知る上で大切なこと。なお、ランキーパーはアシックスのアプリですが、アシックス以外のメーカーのシューズも登録できますよ。
私はシューズを2足登録しています。最近はこないだ買ったばかりのアシックスがメイン!
よくあるSNSと同じく、他のユーザーをフォローすると、相手に自分のランニング結果がシェアされます。ここで自分のプライバシー設定の方針を決めておきましょう。
まずアカウントを公開にするか、非公開にするか。私は非公開にしています。こうするとフォロワー以外には私のアクティビティは表示されません。
そしてフォロワーに対して何の情報を開示するかもコントロールできます。「いつ、どのくらい走ったか?」だけを公開したり、「どこを走ったか?」を公開したり。私の場合、フォロワーは昔からよく知っている親しい人ばかりなので、マップ付きで公開しています。
まずアカウントを公開にするか、非公開にするか。私は非公開にしています。こうするとフォロワー以外には私のアクティビティは表示されません。
そしてフォロワーに対して何の情報を開示するかもコントロールできます。「いつ、どのくらい走ったか?」だけを公開したり、「どこを走ったか?」を公開したり。私の場合、フォロワーは昔からよく知っている親しい人ばかりなので、マップ付きで公開しています。
駒沢公園はかわいい犬たちを眺めながら走れるよいランニングコース。たまに犬に吠えられる
もろもろ設定が終わったら「スタート」を押して走りましょう。アクティビティが記録されます。アクティビティの種類は、ランニングの他にはウォーキング、サイクリング、ハイキング、ダウンヒルスキーなどいろいろあります。
また、スタートと同時に再生される音楽も設定できます。これが便利! 自分が走り出した瞬間にロッキーのテーマが聞こえてくる……なんてことだってできるわけです。iPhoneの場合、Apple MusicやSpotifyと連携しています。私は「ランニング」という名前のプレイリストをあらかじめ作って設定しました。
また、スタートと同時に再生される音楽も設定できます。これが便利! 自分が走り出した瞬間にロッキーのテーマが聞こえてくる……なんてことだってできるわけです。iPhoneの場合、Apple MusicやSpotifyと連携しています。私は「ランニング」という名前のプレイリストをあらかじめ作って設定しました。
走りたくなったらオレンジ色の「スタート」ボタンを押せばいいだけ。シンプル
スタートを押せばいいだけだし、スタートを押せばテーマソングも流せるし、音声ガイドが「5分が経過しました。平均時速6.8キロ」とかいろいろ教えてくれる。なるほどちょっと楽しいかもしれない。これでピクミンたちと寝る前に「イエーイ!」できる回数も増えるかな。
でも、ランキーパーの面白さが炸裂するのは、友達のランニング直後なのです。
でも、ランキーパーの面白さが炸裂するのは、友達のランニング直後なのです。
花森 リド
ライター・コラムニスト
主にゲーム、マンガ、書籍、映画、ガジェットに関する記事をよく書く。講談社「今日のおすすめ」、日経BP「日経トレンディネット」「日経クロステック(xTECH)」、「Engadget 日本版」、「映画秘宝」などで執筆。
X:@LidoHanamori