走るのが楽しくなる！ランニング管理アプリ「ASICS Runkeeper」のユルいつながり

2023.2.15

ニュース速報とともに通知される友達のランニング結果

ある平日の朝、コートのポケットに入れたスマートフォンが何かを知らせるべくブルッと揺れました。家族からのおはようLINEかニュース速報かなと思って見てみると、それはランキーパーからのプッシュ通知。ランキーパーは、次のようなメッセージを私におごそかに送ってきたのです。

「XXがたった今、5.04 kmのアクティビティを完了しました！今すぐチェック！」

「あなたのお友達が今まさに走ったよ」！こんな元気なプッシュ通知ってあるんだ。朝からなんともいえない愉快な気持ちになりました。たしかに天気がいいもんね、走るよね、達者そうで何より。

もちろん“今すぐチェック”してランニングルートや速度を確認しました。初心者の私よりもうんと速いし距離も長い。すごいなあ。

このプッシュ通知はもちろんオフにできます。でも私は絶対受け取りたい。「今、どこかで友達が走ったらしい」と知って、「おっ！」とうれしかったから。

「友達の動向を知る」という点で考えれば、インスタグラムにアップされるラーメンの写真やPlayStationで見かけるゲームのハイスコアとも似ていますが、もう少し泥臭くて生々しい情報に思えました。寒空の下、ホイホイ走っている友達の姿が目に浮かぶ。

どれどれとランキーパーを立ち上げて友達が走ったコースを眺めるのも面白いし、「いいね」を押して短いコメントを残すのも楽しい。日経電子版がプッシュ通知で知らせる特報と、友達のランニング結果が並ぶのもなんだか妙に面白い。私にはどちらも重要な情報なのです。

「何をするか」より「誰とするか」

プッシュ通知で友達のランニング情報を受け取ると、つられて自分も走りたくなります。そして最初は「週に1回、2km走れたらそれでいいや」程度に思っていたけれど、ちょっと見栄を張って5kmや10kmに挑戦してみたくなりました。他人からの視線はモチベーションにつながるんですね。

でも私にとって一番うれしかったのは、友達とのおしゃべりが増えたことでした。「今週いっぱい走ってない？」と連絡をしてみたり、ランキーパーの面白さをたたえ合ったり、自宅の近所に風光明媚で巨大なお堀ができたらそこを毎日走るのにねって夢を語ったり。ランキーパーの仕様に対しても、自分1人だと見落とすようなささいなことが妙に気になるんです。たとえば友達のプロフィールを見ると富士山の立派な絵文字がついているのに、なんで私の絵文字はヒヨコなの⁉

どうやら走った距離に合わせて絵文字が変わるらしい。ヒヨコは卒業しました

やがてランキーパーの配信元であるアシックスへの忠誠心も盛り上がってきて、ついには原宿にあるアシックスの旗艦店に行ったことを報告をしたり。そんなことを繰り返すうちに、うれしくなって、また走っちゃうわけです。

学生時代の友達とはそれぞれライフステージも異なってきたし、かつてのように無限におしゃべりをすることもないけれど、友達は変わらず友達なんだなあと再確認しました。

つまり、ランニング友達を作ったのではなく、もともと大切な友達だったからランニングも面白くなったのだと思います。まあ、だから、ジムでは相変わらず誰とも会話せず黙々とトレーニングしています。

ランキーパーは、私が今までは考えもしなかった「年間で300km走る」なんて目標を立てて、それに向かってコツコツがんばるきっかけをくれました。そして、私にとって、ごくごく親しい人とだけ使う大切なSNSです。