開発担当者に聞いた!シリーズ累計出荷数1500万枚超、大ヒット商品「ボンボンドロップシール」はどう生まれた?
飴玉のようなぷっくりとした質感、レジンアクセサリーを思わせる透明感と立体感。指で押してもへこまない硬さに、内部に封入されたラメ、底面と天面の二層印刷による奥行き。文具メーカー・クーリアが手がける「ボンボンドロップシール」は、一般的にイメージされる平面の“シール”とは異なる独特のデザインで人気を集めている。
2024年3月の発売以降、SNSを中心に注目を集め出し、同年12月にサンスター文具との版権キャラクターコラボ商品が発売されたことで人気に火がついた。さらに2025年5月には日経トレンディの上半期ヒット大賞に選出され、メディア露出が急増。同社によると、2025年12月末時点でシリーズ累計出荷枚数は1500万枚を突破したという。
こうした盛り上がりの中で、子どもたちの間では単にシールを集めるだけでなく、「シール交換」を含めた行動によって、自然発生的にトレンド化。独自の交換レートが生まれるなど、友人同士のコミュニケーションツールとしても機能している。“令和のシール”とも呼ばれるこの商品のヒットの背景には何があるのか。開発を担当したデザイナーの山﨑氏に話を聞いた。
2024年3月の発売以降、SNSを中心に注目を集め出し、同年12月にサンスター文具との版権キャラクターコラボ商品が発売されたことで人気に火がついた。さらに2025年5月には日経トレンディの上半期ヒット大賞に選出され、メディア露出が急増。同社によると、2025年12月末時点でシリーズ累計出荷枚数は1500万枚を突破したという。
こうした盛り上がりの中で、子どもたちの間では単にシールを集めるだけでなく、「シール交換」を含めた行動によって、自然発生的にトレンド化。独自の交換レートが生まれるなど、友人同士のコミュニケーションツールとしても機能している。“令和のシール”とも呼ばれるこの商品のヒットの背景には何があるのか。開発を担当したデザイナーの山﨑氏に話を聞いた。
ボンボンドロップシール 画像提供:クーリア
透明感と立体感を追求した開発の舞台裏
ボンボンドロップシールの最大の特徴は、立体感と透明感だ。開発のきっかけについて、山﨑氏は次のように語る。
「ボンボンドロップシールは、今までのシール作りのノウハウを活かして作られています。既存の仕様に2層の印刷を加えることで、さらに立体感が出るのではないかと考えたのがきっかけでした。透明感と立体感のあるデコパーツのようなシールを作れるのではないかと思い、開発に至りました」(山﨑氏)
「レジンでできたような硬くて立体的なシール」という特徴は、当初から商品コンセプトに組み込まれていた。
従来からあるカプセルシールにも、中にスパンコールが入っている立体的なものは存在した。しかし、ボンボンドロップシールは構造が根本的に異なる。山﨑氏によると、カプセルシールの中に樹脂が入っており、底面と天面の2つに分かれた印刷が施されているそうで、ここまで細かくカプセルに3Dが表現されたシールは今まではなかったという。
「ボンボンドロップシールは、今までのシール作りのノウハウを活かして作られています。既存の仕様に2層の印刷を加えることで、さらに立体感が出るのではないかと考えたのがきっかけでした。透明感と立体感のあるデコパーツのようなシールを作れるのではないかと思い、開発に至りました」(山﨑氏)
「レジンでできたような硬くて立体的なシール」という特徴は、当初から商品コンセプトに組み込まれていた。
従来からあるカプセルシールにも、中にスパンコールが入っている立体的なものは存在した。しかし、ボンボンドロップシールは構造が根本的に異なる。山﨑氏によると、カプセルシールの中に樹脂が入っており、底面と天面の2つに分かれた印刷が施されているそうで、ここまで細かくカプセルに3Dが表現されたシールは今まではなかったという。
画像提供:クーリア
開発において特にこだわったのは、表面の細かい凹凸感とそれに合わせた印刷。一方で苦労したのは、その立体構造ゆえの難しさだった。
「全く同じ仕様のシールを当社ではそれまで発売していなかったので、立体化したときの完成形をイメージしながら平面でデザインするのがとても難しかったです」(山﨑氏)
透明感と立体感だけではなく、一度に発売する異なる柄(4~6シート)が並んだときに同じ色ばかりにならないよう配慮するなど、店頭で見た時の見え方にもこだわりが行き届いている。
「全く同じ仕様のシールを当社ではそれまで発売していなかったので、立体化したときの完成形をイメージしながら平面でデザインするのがとても難しかったです」(山﨑氏)
透明感と立体感だけではなく、一度に発売する異なる柄(4~6シート)が並んだときに同じ色ばかりにならないよう配慮するなど、店頭で見た時の見え方にもこだわりが行き届いている。
画像提供:クーリア
子どもたちの間で人気の「シール交換」の広がり方は想定外
ボンボンドロップシールのヒットを語る上で欠かせないのが、子どもたちの間で広がった「シール交換」文化だ。かつてのビックリマンシールを彷彿とさせるこの現象だが、興味深いことに、開発段階ではシール交換を想定していなかったという。
「当社ではシールブームが来る以前から『シールバインダー』を発売していたので、子どもたちの間でシール交換が行われていたと思います。ただ、『シール交換を目的としたシール』というよりは、今まで通りのシールとして発売しました」(山﨑氏)
「当社ではシールブームが来る以前から『シールバインダー』を発売していたので、子どもたちの間でシール交換が行われていたと思います。ただ、『シール交換を目的としたシール』というよりは、今まで通りのシールとして発売しました」(山﨑氏)
画像提供:クーリア
例えばビックリマンシールにはレアなものとそうでないものが公式に設定されていた。しかし、ボンボンドロップシールには限定商品は存在せず、公式の「レア度」は存在しない。では、子どもたちの間で生まれた交換レートはどのように決まっているのだろうか。
「SNSなどを見ている限りだと、子どもたちが各自でレア度を決めている感じですね。『これがお気に入りだから交換レートが高い』といった具合に、独自に決めているのだと思います。公式にレア度が設定されていない分、自分たちの感覚で交換レートを決めていけるところが、今の子どもたちにとっては面白いのではないでしょうか」(山﨑氏)
クーリアは、こうした状況を「お客様に喜んでいただける商品を作り続けてきた結果が、今のブームにつながっている」と捉えている。つまり、メーカーが意図せずとも、子どもたちは自分たちなりの遊び方を見つけ出しているのだ。
「SNSなどを見ている限りだと、子どもたちが各自でレア度を決めている感じですね。『これがお気に入りだから交換レートが高い』といった具合に、独自に決めているのだと思います。公式にレア度が設定されていない分、自分たちの感覚で交換レートを決めていけるところが、今の子どもたちにとっては面白いのではないでしょうか」(山﨑氏)
クーリアは、こうした状況を「お客様に喜んでいただける商品を作り続けてきた結果が、今のブームにつながっている」と捉えている。つまり、メーカーが意図せずとも、子どもたちは自分たちなりの遊び方を見つけ出しているのだ。

Jun Fukunaga
ライター・インタビュワー
音楽、映画を中心にフードや生活雑貨まで幅広く執筆する雑食性フリーランスライター・インタビュワー。最近はバーチャルライブ関連ネタ多め。DJと音楽制作も少々。














