衣類の部屋干しに使うなら首振り機能もしっかりチェック
扇風機、サーキュレーターともに、多くの製品が首振り機能を搭載しています。扇風機の首振り機能というと左右首振りが基本ですが、最近では左右に比べて上下首振りにも対応した製品や、360度首振りに対応する製品もあります。
左右首振り機能は角度もチェックしよう
左右に首振りをする機能は、一般的な扇風機やサーキュレーターに搭載されており、広範囲に風を届けることができます。これにより、多数の人がいる部屋でも均一に風を感じることが可能です。首振りの角度は、製品によって45度、60度、90度、120度といったように、複数の角度を設定できるものもあります。そういった製品なら、仕事中はデスクに向けて狭めに吹かせて、リラックスタイムは幅広く吹かせるといった使い分けが可能です。
サーキュレーターを中心に上下左右・360度首振り対応製品も
最近ではサーキュレーターを中心に、上下・左右の両方に首振りが可能な製品も増えてきています。特に360度首振りができるモデルは、部屋干しや大きな空間で活躍します。こうした機能を持つ製品は、全方位的に風を送るため、利用シーンが広がります。

最近は、上下左右・360度の首振りも対応した製品もあり、全方位的に風を送れるため、利用シーンが広がる
シーリングファンやシーリングファンライトはどんな家庭に向く?
天井付近に設置する「シーリングファン」は海外のインテリアなどで見かけることがありますが、その効果が気になるという人もいるのではないでしょうか。「シーリングファンは効果がない」といった情報もありますが、決してそんなことはありません。しかしシーリングファンは、天井付近で羽根が回転するため、設置するには一定の条件を満たす必要があります。
シーリングファンが向くのは「天井の高い部屋」
シーリングファンは風向きを上下で変えられるので、冬は下向き、夏は上向きに吹かせることで室内の空気を均一化できます。天井の高さがある程度あれば、圧迫感を感じることもないでしょう。シーリングファンに照明が付いているシーリングファンライトなどであれば、シーリングライト用の金具にそのまま取り付けて使うことができます。天井高さえあれば、余計な設置スペースも不要なのでおすすめです。

シーリングファンに照明が付いたシーリングファンライトなども
一方で、天井が低い部屋では圧迫感を感じることがあります。また、広さのない部屋では、シーリングファンの風による循環効果が薄れてしまう場合があります。
空気清浄機能やヒーターなど、プラスαの機能はあり?
扇風機やサーキュレーターには、空気清浄機能やイオン発生機能、オゾン脱臭機能、ヒーター機能など、複数の機能を備えている製品があります。これらの“プラスα”の機能のおすすめ度についても紹介しましょう。
“涼風”メインなら空気清浄機能もあり
空気清浄機と扇風機・サーキュレーターは、どちらもモーターで大風量の風を送り出す機器ですが、空気清浄機はフィルターを通して排出された風で涼むのが目的ではありません。空気清浄機能付き扇風機は涼しい風を送り出してくれるのはいいのですが、風を浴びたくない冬場でも、強い風が送り出されてしまう場合があります。扇風機として使いつつ、空気も清浄したいという目的であればおすすめです。
イオン発生機能・オゾン脱臭機能は部屋干しに効果を期待
オゾン脱臭機能は、健康に害を及ぼさない低濃度オゾンによって除菌・脱臭が行われるので、部屋干しに使いたい人にぴったりの機能です。イオン発生機能はエビデンス(効果実証)が出されている製品もありますが、閉鎖空間での効果なため、オゾン脱臭機能に比べて大きな効果は期待できません。とはいえ、風を直接衣類に当てる部屋干しにはある程度の効果を期待できるでしょう。
ヒーター機能はあまりおすすめしません
ヒーター機能が付いた扇風機は、夏だけでなく冬場にはファンヒーターとして活用できるため、オールシーズン対応が可能になります。しかし、ヒーターは消費電力が高いため、エアコンのある部屋ではエアコンを使う方がより省エネになります。エアコンのない狭い部屋や小空間で使うのは手ですが、あまりおすすめはできません。こたつで狭い空間だけを暖めたり、ホットカーペットで足元だけを温めるといった使い方であればヒーターもおすすめですが、部屋全体を暖めたいのであればエアコンと扇風機・サーキュレーターを併用するのがおすすめです。
夏の暑さを和らげるために扇風機とサーキュレーターのどちらを選ぶのかは、使用目的に応じて異なります。直接風を受けて涼しさを求めるのであれば扇風機が最適ですが、部屋全体の空気を循環させたい人にはサーキュレーターが向いているでしょう。また、シーリングファンやさまざまな機能を考慮することで、より快適な住環境を実現できます。各機器の特徴を理解し、自分の生活スタイルに合ったものを選ぶことが、快適な夏を過ごすカギになるでしょう。
夏の暑さを和らげるために扇風機とサーキュレーターのどちらを選ぶのかは、使用目的に応じて異なります。直接風を受けて涼しさを求めるのであれば扇風機が最適ですが、部屋全体の空気を循環させたい人にはサーキュレーターが向いているでしょう。また、シーリングファンやさまざまな機能を考慮することで、より快適な住環境を実現できます。各機器の特徴を理解し、自分の生活スタイルに合ったものを選ぶことが、快適な夏を過ごすカギになるでしょう。

安蔵 靖志
Techジャーナリスト/家電エバンジェリスト
家電製品協会認定 家電製品総合アドバイザー(プラチナグレード)、スマートマスター。AllAbout デジタル・家電ガイド。ビジネス・IT系出版社を経てフリーに。デジタル家電や生活家電に関連する記事を執筆するほか、家電のスペシャリストとしてテレビやラジオ、新聞、雑誌など多数のメディアに出演。KBCラジオ「キャイ~ンの家電ソムリエ」にレギュラー出演するほか、ラジオ番組の家電製品紹介コーナーの商品リサーチ・構成にも携わっている。