「リスキリング」で何をするべき？今、学びたい5つの分野

2023.11.1

3. 英語

英語のスキルは、グローバルな事業展開に欠かせません。部署によって求められるレベルは異なるものの、TOEICスコア730点以上が「できる」の指標とされています。

「TOEIC」は英語力を判定する世界共通の基準テストで、世界160ヵ国で行われており、以下の5種類のテストがあります。

TOEIC Listening & Reading
TOEIC Speaking & Writing
TOEIC Speaking
TOEIC Bridge Test Listening & Reading
TOEIC Bridge Test Speaking & Writing

増加傾向にある外国人労働者の雇入れや教育にも英語が必要となるため、ビジネスレベルの英語力は、社会人であれば身につけたいスキルのひとつです。ビジネスレベルとは、一般的に外国人に対する電話応対や来客対応、外国語書類の読解や作成、通訳なしでの会議出席などが行えるレベルとされます。

言葉はツールに過ぎません。しかし「世界の公用語」とも言われる英語力に関しては、ほかのスキルと合わせて強化を図ることで、ビジネスマンとしての人生における選択肢を増やしてくれる力となるはずです。

4. マーケティング

価値観の多様化が進む現在、顧客を獲得し利益を生み出し続けるには、マーケティングの知識やスキルが欠かせません。特にSNSマーケティング、デジタル広告などの効果は年々高まっており、その知識が重要視されるようになってきました。より効果的なマーケティング戦略および施策には、情報収集や分析、企画立案やコミュニケーション、プレゼンテーション、コンテンツ制作およびSEOといった幅広い知識やスキルが必要なうえ、商品開発や宣伝、市場分析といった幅広い知見が求められます。

顧客の獲得やブランディングは長期的に継続する戦略なので、定期的にマーケティングに関する知識をアップデートするとよいでしょう。

「マーケティング検定」はマーケティングスキルを測定する試験です。資格の取得を通じて、マーケティング手法や市場環境の分析、マーケティングにおけるマネジメントなど、現代社会に必要なマーケティングスキルが身につきます。

たとえば、2級では製品開発や資源配分と製品ポートフォリオ管理なども出題されます。マーケティング部門はもとより、経営層も学んでおきたいスキルです。

「ビジネス統計スペシャリスト」は、Excelを使ったデータ分析とその結果を活用するスキルを証明する資格です。基礎レベルの「エクセル分析ベーシック」と上級レベルの「エクセル分析スペシャリスト」の2科目があります。基礎レベルでも平均値や標準偏差などが出題され、上級レベルでは確率分布や標本分布、仮説検定や推定、相関分析や回帰分析などの知識も問われるため、資格の取得をとおしてデータの分析や加工、集計方法が身につきます。

マーケティング関連部署をはじめ、人事、営業などデータ分析が欠かせない業種の人にもおすすめの資格です。

5. ビジネスライティングスキル

報告書や企画書、依頼書や社交文書、メールやチャットなど、ビジネスで扱うドキュメントの種類はさまざま。そのため「ビジネスライティング」のスキルは、あらゆる部門や業界で求められるものです。

必要な事柄を必要なタイミングで、相手に意図が素早く伝わる文章として書くのがビジネスライティングですが、これは「考えや着想を文章で明確に伝え、必要に応じて行動を起こさせる能力」でもあります。文章自体の美しさや、凝った言い回しは必要ありません。むしろ重視されるのは情報収集や構成、編集や文章読解力、時間管理能力などです。

ビジネス文書の一定の型や特有の言い回しを会得し、書き表す能力を育成するための検定としては「ビジネス文書検定」があります。ただ、むしろ「PREP法」「SDS法」などを使った構成を意識したり、一文の長さを30文字程度に調整するといったことを意識した方がよいでしょう。PREP法は結論（Point）、理由（Reason）、具体例（Example）、結論（Point）の順で文章を構成する方法、SDS法は要点（Summary）、詳細（Detail）、要点（Summary）の流れで文章を組み立てる方法です。

そのうえで、たくさん書くこと、また多くの文章を読むなどの方法で、日常的に文章に触れる機会を増やします。短期間にライティング能力を伸ばすことができるでしょう。

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ある通信教育の会社は、年間の広告費の8割ほどを年始の1月に投入するといいます。新しい年の始まりは、それだけ新しい目標に燃える人も多いタイミング。しかし「新年だから」というだけで1年間モチベーションを保つのは至難の業。新年でもなく、年末の繁忙期でもない今こそ、新しい学びのチャンスです。

「リスキリング」と言われても、何をしていいかわからなかったり、具体的な目標が持てない人もいるかもしれません。しかし、社会人としてのスキルは、自分の今いる場所だけでなく「どんな場所においても求められる力」となるものも少なくありません。また、新たな知識を得ることで、仕事上の新しい目標が生まれるかもしれませんよ。