第2弾(3月4日〜3月7日)、冷静にコスメを選べる心境になる
世間では小学館が炎上し、米国とイスラエルによるイラン攻撃が開始し、人々がWBCに夢中になる中、私は目まぐるしい現実からの逃避行動なのか、続々と国内もしくは韓国から送られてくる韓コスに心を躍らせていた。
乾燥性敏感肌の私は、肌との相性でヒリヒリするのが怖くて韓国スキンケアにはあまり積極的ではなかったけれど、これまでにもシートマスクを買っていたイニスフリーなら大丈夫、とレチノール美容液を2種購入。「今使っているサ●●ーランのレチ美容液は2万円近かったのに3000円しないだなんて凄すぎる。ハイブランドの価格設定ってどれだけ広告費で水増しされているんだろう」とおののく。
そして、ちょうど少し前にテレビ局のヘアメイクさんから教えてもらっていたブランド、ジョンセンムルのクッションファンデとリフィル、ミニクッションチークセットもトータル4000円ちょいという爆安で購入。韓国のファンデは全ての肌アラを真っ白に埋め込んでしまうBBクリームのイメージがあったけれど、それは今じゃ古い記憶。シミそばかすやクマなどのアラ消しと、ツヤツヤした健やかさが見事に両立するのが今の韓コスの実力だし、その肌演出をグローバルスタンダードに押し上げて受け入れられたきっかけが、ここ数年の韓国発クッションファンデブームだったのだ。
乾燥性敏感肌の私は、肌との相性でヒリヒリするのが怖くて韓国スキンケアにはあまり積極的ではなかったけれど、これまでにもシートマスクを買っていたイニスフリーなら大丈夫、とレチノール美容液を2種購入。「今使っているサ●●ーランのレチ美容液は2万円近かったのに3000円しないだなんて凄すぎる。ハイブランドの価格設定ってどれだけ広告費で水増しされているんだろう」とおののく。
そして、ちょうど少し前にテレビ局のヘアメイクさんから教えてもらっていたブランド、ジョンセンムルのクッションファンデとリフィル、ミニクッションチークセットもトータル4000円ちょいという爆安で購入。韓国のファンデは全ての肌アラを真っ白に埋め込んでしまうBBクリームのイメージがあったけれど、それは今じゃ古い記憶。シミそばかすやクマなどのアラ消しと、ツヤツヤした健やかさが見事に両立するのが今の韓コスの実力だし、その肌演出をグローバルスタンダードに押し上げて受け入れられたきっかけが、ここ数年の韓国発クッションファンデブームだったのだ。
これもプロメイクさん推薦のジョンセンムル先生
そして「アジア肌をキュッと引き締めてくれるシェーディング用のパウダーも欲しい」と、各社の商品をじっくり研究して、自分の肌色とニーズに合ったものをチョイス。韓コスがありがたいのは、まさにこのアジア肌を研究し尽くした繊細なカラー設計だ。外資デパコスのものだと余計なパールが入っていたり、肌から浮くカラーで「宝塚ばりに影入れてます〜」と主張したり、私の典型的なイエベ秋の黄味肌ニーズに応え切ってはくれなかった。
やっぱりコスメのキモって肌や髪自体の研究で、「アジア人の肌・髪にも」じゃなくて「アジア人の肌・髪に」向かって作って欲しいんです。日本の資生堂が、アジアからの観光客にとって人気ブランドなのと同じよね。
この頃になるとQoo10にも慣れて、冷静に考えながらお買い物ができるようになっていた。うん、楽しい!
やっぱりコスメのキモって肌や髪自体の研究で、「アジア人の肌・髪にも」じゃなくて「アジア人の肌・髪に」向かって作って欲しいんです。日本の資生堂が、アジアからの観光客にとって人気ブランドなのと同じよね。
この頃になるとQoo10にも慣れて、冷静に考えながらお買い物ができるようになっていた。うん、楽しい!
第3弾(3月8日〜3月11日)、旅行中でも確定申告終わりでもQoo10をチェック
この前後で4日ほど京都へ旅行していたのだけれど、私は移動中やホテルでのゴロゴロ時間にもQoo10をチラチラとチェックしていた。欲しかった韓コスはほぼ買い終えているので、心は穏やか。
毎日の必需品にしている国産の乳酸菌サプリやシャンプーなどまでがメーカー公式から大容量サイズで出ているのを見つけて、ストック用にと購入しておく。日本の巨大メーカーも公式に出品するなんて、Qoo10の購買力を無視できないってことだなぁと感心する。Qoo10はもう韓国しばりではなく、広く美容関連のショッピングプラットフォームという位置付けなのだろう。
この頃のメール履歴やグループチャット履歴を遡ると、タマキときたら相手構わず「Qoo10メガ割に時間とお金を吸い取られている」と自虐しており、仕事先でも「Qoo10が〜」と女子同士で盛り上がったりしていた。3月11日のメガ割最終日に至っては、「確定申告終わったからメガ割でラストショッピングする」と友人たちに宣言までして、ジョンセンムルのコンシーラーやCLIOのマスカラなどを買い足している。
毎日の必需品にしている国産の乳酸菌サプリやシャンプーなどまでがメーカー公式から大容量サイズで出ているのを見つけて、ストック用にと購入しておく。日本の巨大メーカーも公式に出品するなんて、Qoo10の購買力を無視できないってことだなぁと感心する。Qoo10はもう韓国しばりではなく、広く美容関連のショッピングプラットフォームという位置付けなのだろう。
この頃のメール履歴やグループチャット履歴を遡ると、タマキときたら相手構わず「Qoo10メガ割に時間とお金を吸い取られている」と自虐しており、仕事先でも「Qoo10が〜」と女子同士で盛り上がったりしていた。3月11日のメガ割最終日に至っては、「確定申告終わったからメガ割でラストショッピングする」と友人たちに宣言までして、ジョンセンムルのコンシーラーやCLIOのマスカラなどを買い足している。
人生に疲れ過ぎてこんなマグネシウム浴入浴剤も爆買いしてました
戦果は、コスメや食品、サプリや入浴剤に至るまで、計20点5万169円。デパコスなら大小3、4点買えば終了の予算だ。全ての配達が完了したのは3月18日のことだった。国内発送のものもあるけれど、特にコスメは韓国から発送されるものが多い。メガ割で注文数が激増することもあってか、注文から韓国内の配送まで10日、そこから日本の自宅に届くまで3〜4日かかることはザラで、到着が遅いのは底値購入とのトレードオフであると心得ておく必要はありそうだ(ちなみに、注文から3日や5日での受け取りを確約する「韓ダッシュ」というサービスもある)。
巧みな購買動線の設計が、お買い物なのに課金ソシャゲのような熱狂を引き出す
ゆうに2週間、文字通りQoo10に張り付き、Qoo10に魂を吸い上げられていた。こんなに中毒するなんて自分でも驚き。これも、もともとコスメや美容が大好きで美容雑誌をくまなく読み、YouTubeでは美容インフルエンサーの発信を追いかけ、仕事先のメイクルームではプロのヘアメイクさんたちが実際に韓コスを取り入れて使ってくれ、自分の顔で商品効果を体験してきたのが基本的な理由だろうとは思う。
実際、タマキが今回購入したコスメのほとんどは、メイクルームで「これいいですね!」と学習し、メモっておいたものばかり。自分の肌との相性が問われるコスメは特に、体験的な実証こそ購買の強い動機である。
日本の市場で手に入る消費財を女性消費者の視点から自社ラボで商品テストし、ランキングなどで紹介している雑誌「LDK」は、「本当にいいコスメ」特集などでもコスメ好きの間で信頼を獲得している。価格帯やイメージや広告スポンサーに関係なく、いいも悪いも正直な調査結果を出す、いわばかつての「暮しの手帖」の現代版なのだが、デパコスに加えてドラッグストアで手に入る低価格帯のコスメ(ドラコス)、そして韓コスなど満遍なく丁寧に商品テストを重ねている。そのランキングにはデパコス、ドラコスに混じって韓コスも多く上がっていることが、近年の韓国コスメ全体の実力の底上げを裏打ちしてくれており、デパコス派だったタマキも安心して手を出すことができた。
実際、タマキが今回購入したコスメのほとんどは、メイクルームで「これいいですね!」と学習し、メモっておいたものばかり。自分の肌との相性が問われるコスメは特に、体験的な実証こそ購買の強い動機である。
日本の市場で手に入る消費財を女性消費者の視点から自社ラボで商品テストし、ランキングなどで紹介している雑誌「LDK」は、「本当にいいコスメ」特集などでもコスメ好きの間で信頼を獲得している。価格帯やイメージや広告スポンサーに関係なく、いいも悪いも正直な調査結果を出す、いわばかつての「暮しの手帖」の現代版なのだが、デパコスに加えてドラッグストアで手に入る低価格帯のコスメ(ドラコス)、そして韓コスなど満遍なく丁寧に商品テストを重ねている。そのランキングにはデパコス、ドラコスに混じって韓コスも多く上がっていることが、近年の韓国コスメ全体の実力の底上げを裏打ちしてくれており、デパコス派だったタマキも安心して手を出すことができた。
たぶん最近どんなビジネス書よりも読み込んでる韓国コスメの指南書LDK
それに加えて、2018年にeBayに買収されて日本ではeBay合同会社が運営しているQoo10の巧みな購買動線設計は、単なる「好き」を「熱狂」「中毒」レベルにまで押し上げたと感じている。インフルエンサーを使った事前PRで外堀を埋め、動画やライブ投入でお買い物をエンタメ化し、クーポンの段階的配布で顧客の関心を捉えて離さず、最初から最後まで祭りに参加させる。もちろん「最大のセール祭典」の名に恥じず、商品は底値。実際に支払った金額以上に価値のある買い物体験ができて、ユーザエクスペリエンスとしては文句なく満足なのだが、今振り返るとまるで課金ソシャゲのような熱狂だった……。
アプリのお気に入りリストに入れた順から買ってしまう巧妙な仕組み
アプリのクーポンは友達にプレゼントもできてしまう恐ろしいシステム
ようやく熱も落ち着いて日常へ戻ってきたタマキだが、メガ割終了直後は“アフターメガ割”なんてクーポンを出しているブランドもあって、「まだ祭りが続くのか〜」と苦笑した。冒頭の韓国旅行常習者の友人は、「私はいつも現地のオリーブヤングで買い物をするのでQoo10でコスメを買ったことはないんですけど、韓国滞在用のeSIMを買うのはいつもQoo10です」と話していた。
どの時代にも、買い物目利きの女子が選ぶものは本物として生き残る。先述の商品テスト雑誌において、数多くの韓コスがランクインすることでブームの裾野が広がり、確かなものになっていく様子からも、韓国コスメは一時のブームではなく、信頼のおけるカルチャーと産業になったということなのだろう。
中国発の総合ショッピングプラットフォームはまだまだ信頼性と商品クオリティに課題が残る(残りまくる)が、韓国発のQoo10はコスメも美容も食品も服も家電も日用品もK-POPアイドルのコンサートチケットも、デジタル関連まで網羅して信頼できるお買い物プラットフォームとして女子界のレギュラー入りした、そんな気がする。
どの時代にも、買い物目利きの女子が選ぶものは本物として生き残る。先述の商品テスト雑誌において、数多くの韓コスがランクインすることでブームの裾野が広がり、確かなものになっていく様子からも、韓国コスメは一時のブームではなく、信頼のおけるカルチャーと産業になったということなのだろう。
中国発の総合ショッピングプラットフォームはまだまだ信頼性と商品クオリティに課題が残る(残りまくる)が、韓国発のQoo10はコスメも美容も食品も服も家電も日用品もK-POPアイドルのコンサートチケットも、デジタル関連まで網羅して信頼できるお買い物プラットフォームとして女子界のレギュラー入りした、そんな気がする。

河崎 環
コラムニスト・立教大学社会学部兼任講師
1973年京都生まれ神奈川育ち。慶應義塾大学総合政策学部卒。子育て、政治経済、時事、カルチャーなど多岐に渡る分野で記事・コラム連載執筆を続ける。欧州2カ国(スイス、英国)での暮らしを経て帰国後、Webメディア、新聞雑誌、企業オウンドメディア、政府広報誌などに多数寄稿。ワイドショーなどのコメンテーターも務める。2022年よりTOKYO MX番組審議会委員。社会人女子と高校生男子の母。著書に『女子の生き様は顔に出る』(プレジデント社)など。












