そんなときに近所のイオンで発見したのが、今回紹介する「7年保存食」のシリーズ。これならズボラな筆者にも管理できそうです。さらに、パッケージの「3日分」という表示は「本当に十分なのかな?」とふと思い、軽い気持ちでこの「Completed Evo 7-YEARS 7年保存食3日分セット」(実勢価格:9000円前後)だけで3日間生活するとどうなるのか?を実際に体験してみることにしました。
「Completed Evo 7-YEARS 7年保存食3日分セット」の内容物
「Completed Evo 7-YEARS 7年保存食3日分セット」(販売:グリーンデザイン&コンサルティング)。1人分の保存食が3日分セットされています。飲料水などの水分は別途用意が必要です
「Completed Evo 7-YEARS 7年保存食3日分セット」の内容物をすべて取り出したところ。9食分なので1食あたり約1000円。スプーンやヒーターも付属しています
左側の2段目が、水を加えるだけでレトルト食品などを温めることができる、「ファイアレスヒーター」(希望小売価格:1セット税別980円)です。加熱袋1枚、加熱剤60g×3袋がセットになったものが2セット入っており、昼と夜の2食×3日分を最高温度100度で温めてくれます。加熱時に必要な水分は飲料用である必要はなく、付属の保存水以外に川の水や雨水、海水などでも利用できます。
朝食のパン、昼食のピラフ類、夕食の白飯とおかずという、すべてレトルト食材の3日分のセットです
2段目が昼食をイメージしたご飯もの3食分。「7年保存レトルト食品」(トマトリゾット、五目ご飯、カレーピラフ)(希望小売価格:各税別500円)です。これらのご飯ものは前述のファイアレスヒーターで温めて、アツアツで食べられます。
3段目が、夕食のおかず系が3つ。「7年保存レトルトおかず」の右から「まるかじりチキン」(希望小売価格:税別380円)、「牛丼の素」(希望小売価格:税別550円)「とり筑前煮」(希望小売価格:税別550円)。こちらもファイアレスヒーターで温めて、食べることができ、一番右側の1列「7年保存レトルト食品 白飯」(希望小売価格:1つ税別380円)と一緒に食べる設定です。
以上で、3日分3食朝昼晩で9食分。
これらの保存食は、7年保存できるだけでなく、23カ国語対応製品のため、パッケージには日本語と英語での表記、さらにパッケージのQRコードを読み込むとインターネットで商品原料や栄養成分が確認できます。この情報表示は「Completed Evo 7-YEARS 7年保存食3日分セット」に入っている多くの商品が対応済みです。
さらに「7年保存レトルト食品」の「トマトリゾット」「五目ご飯」「カレーピラフ」は「日本アジアハラール協会認証取得製品」。食品アレルギー特定原材料等28品目と貝類も不使用なので、特定のアレルギーを持つ方でも食べることが可能です。その他のハラル対応メニューや、アレルギーの品目などについての詳細はホームページをご確認ください。
それではさっそく、実際に3日間この「Completed Evo 7-YEARS 7年保存食3日分セット」(水分は別)だけで生活していきたいと思います。
1日目:朝のパンがバームクーヘンみたいでかなりうまい 計995kcal
1日目の3食分。「7年保存レトルトパン メープル」「7年保存レトルトおかず とり筑前煮」「7年保存レトルト食品 カレーピラフ」「7年保存レトルト食品 白飯」
まずは、朝ご飯からです。
1日目朝食「7年保存レトルトパン メープル」 406kcal
「7年保存レトルトパン メープル」。朝食はパン1つです。この生活が3日間ほど続きます
朝食にパン1つはちょっと寂しいですが、(セット外の)ブラックコーヒーと一緒においしくいただきました。
しっとりとやや硬めの「7年保存レトルトパン メープル」は、筆者の印象ではバームクーヘンに似た食感で、重量感があり、かなりおいしい。カロリーはパン1つで406kcalと今回3日間の7年保存食単品では、最もハイカロリーです。
1日目昼食「7年保存レトルト食品 カレーピラフ」 327kcal
「7年保存レトルト食品 カレーピラフ」。調理しなくても、そのまま食べられるようにか、やわらかめでお粥状です
ファイアレスヒーターは驚くほどすばやく最高約100度まで発熱。火傷には注意が必要ですが、しっかりとレトルトパックを温めてくれます。
温かくてうれしい「7年保存レトルト食品 カレーピラフ」は、個人的にはもう少し味が濃くてもいいかと思いましたが、老若男女、だれでも食べられることを考えるとこんな味になるのでしょう。
水を加えるだけで、ちょっと驚く勢いで加熱してくれる「ファイアレスヒーター」。1回分300円とちょっと高価ですが、非常時にはとても便利です
1日目夕食「7年保存レトルトおかず とり筑前煮」+「7年保存レトルト食品 白飯」 計262kcal
「7年保存レトルトおかず とり筑前煮」+「7年保存レトルト食品 白飯」。白飯はやわらかいですが、とり筑前煮は歯ごたえもしっかりしており、おいしい1食です
「7年保存レトルト食品 白飯」は、こちらも調理せずに食べられるようにか、やわらかめのお粥状です。味は悪くありません。
メインとなる「7年保存レトルトおかず とり筑前煮」は、かなりしっかりと具材が入っており、鳥肉やタケノコ、サトイモの歯触りも楽しめます。また、ちょっと甘めの味付けが疲れた身体に染み渡ります。かなりおいしいです。
この日、1日の摂取カロリーは約995kcal。基礎代謝を大きく下回るカロリー量なので、かなりきつめのダイエットを行っている感覚です。とはいえ初日なので、さほど苦痛はありませんでした。
2日目:「7年保存レトルトおかず まるかじりチキン」がおいしくおかわりしたい 計879kcal
2日目の3食分。「7年保存レトルトパン チョコレート」「7年保存レトルト食品 五目ごはん」「7年保存レトルトおかず まるかじりチキン」「7年保存レトルト食品 白飯」
お茶やコーヒーなど好きなものを用意しておくと、実際に非常時にも役に立つと思います。
2日目朝食「7年保存レトルトパン チョコレート」 371kcal
「7年保存レトルトパン チョコレート」。朝食はパン1つですが、2日目のメニューの中で最もカロリーの高い1食です
2日目昼食「7年保存レトルト食品 五目ごはん」 306kcal
「7年保存レトルト食品 五目ごはん」。ご飯もののレトルト食品は、調理なしで食べられるように設計されているためか、基本的にお粥状です
この「7年保存レトルト食品 五目ごはん」や「7年保存レトルト食品 カレーピラフ」を含む6種の「7年保存レトルト食品」シリーズは、なんと「日本アジアハラール協会認証取得製品」です。非常時のより多くの方が食べることができるよう配慮されているのがよく分かります。
もう少し具材が大きいとうれしいとは思いましたが、塩味がしっかりしており、疲れた身体にうれしい味付けに感じました。クオリティ的にはまったく問題なしです。
2日目夕食「7年保存レトルトおかず まるかじりチキン」+「7年保存レトルト食品 白飯」 計202kcal
「7年保存レトルトおかず まるかじりチキン」+「7年保存レトルト食品 白飯」。チキンの歯ごたえや味付けがしっかりしており、とてもおいしい
さて、気になるのは「7年保存レトルトおかず まるかじりチキン」のお味。7年保存できるように煮込みすぎて、ほとんど歯ごたえがないかと心配したのですが、意外や意外、かなり肉の食感があっておいしく感じます。ご飯系のレトルト食品は、お粥状でほとんど歯ごたえがないので、おかずで「噛みごたえ」があるのはとてもうれしいわけです。味付けもカレー風味で食欲をそそります。できれば2パック食べたい。いや、ひとパックに2つ入っていればいいのにと思うほど。これなら普段食べてもいいと感じるレベルでした。
総摂取カロリーは879kcalでした。1日の総カロリーが900kcalを下回って迎えた2日目は、飢餓感によるイライラを感じます。この状態で災害のような強いストレスを感じる環境に耐えるのは筆者には難しいでしょう。もう少しカロリーがほしいです。
齋藤 千歳
フォトグラファー・ライター
北海道千歳市在住・千歳市生まれのフォトグラファー/ライター。キャンピングカーの「方丈号」から各種アウトドア、カメラ、レンズ、ガジェットに関する情報を発信したり、家族3人で北海道一周などしたりを楽しんでいる。