医療機関側の操作は、来院・診察呼び出し・診察完了の3ステップ。シンプルなUIのため、担当者の負担もなく受付業務の効率化が図れます。初期費用は0円、初月無料、月額1万円（税抜）で運用が可能と、リーズナブルな点も医療機関にはうれしいところです。

導入までには約1週間かかり、LINE公式アカウントの取得や運用開始までの手続きは必要ですが、マニュアルが用意され、しっかりサポート体制も整っているので、スムーズな導入が可能です。

この順番待ちライト for LINEについて、担当者のGMO医療予約技術研究所 執行役員 是友 貴之氏からお話を聞きました。

元々はメディカル革命のオプションの1つである「LINEでの予約」は、メディカル革命を新規導入する医療機関の半数以上が申し込むこともあるほどの人気機能だったそうです。

しかし、コロナ禍により「待合室での3密防止」が急務となった医療機関から、もっと安価で簡単に導入・設定できないかという要望が寄せられたことから、待合室での順番待ち対策として需要の高い「LINEでの順番待ち」を含む3種類に機能を限定して、順番待ちライト for LINEプランを提供開始したと言います。

提供に際しては、提供価格だけでなく、医療機関側の管理画面UIを刷新し、専用のシンプルで使いやすいUIを実現することを心がけたのだそうです。

医療機関の要望に応えて開始したことから導入数は増えているものの、現在の課題は、医療業界全体のDXに対する認知だと語ってくれました。

現在の医療業界のDX市場を例えるなら、EC業界で各種パッケージソフトが発売されたり、開発会社が勃興したりした初期と同じような状態だと考えているのこと。EC業界は結果的に、手軽に始められるオンラインサービスも増え、誰でも簡単に導入できるようになったことから、医療業界のDXも同様に、手軽にシステムを導入できるようになると確信し、先行してプロダクトをリリースしている状態なのだそうです。

今後も、患者の予約・受付、会計時などの負担軽減、医療機関のDX支援を通して、医院業務の効率化、医院経営のサポートをし、日々改善を行いながら、さらに市場を開拓・加速させていきたいと語ってくれました。

新型コロナウイルス感染症は、いまだ終息する気配がありません。医療機関はコロナ対策も考慮しつつ患者と向き合う必要があり、業務の負担はかなり増大しています。今後、医療業界のDXの認知が広がり、医療機関・患者双方の利便性を向上させるプラットフォームの導入が進むことで、「withコロナ時代」を安心して過ごせることを願っています。