ここ数年で、さまざまなメーカーからプロジェクターの新製品が登場しています。85インチの4K液晶テレビが20万円以下で購入できる時代に、プロジェクターの大画面は必要なのか?という疑問もあるかもしれません。しかし一方で、黒くて大きい画面が部屋の一部を占拠してしまうテレビは置きたくないというニーズもあるでしょう。そこで今回は、約1.8mの距離から100インチの映像を投写できるベンキュージャパンの4Kプロジェクター「TK705STi」を、家電エバンジェリストとして執筆のほかテレビなどにも出演する筆者が試してみました。
ベンキュージャパンが2025年10月に発売した4Kプロジェクター「TK705STi」(実売価格25万円前後)
以前、試用した模様をご紹介したLGエレクトロニクスの小型レーザープロジェクター「CineBeam S」のように「40cmで100インチ」とまでは行かないものの、3000ANSIルーメンという明るさが大きな特徴となっています。CineBeam Sの500ANSIルーメンに比べてどのくらい明るいのか、そのあたりも含めて紹介したいと思います。
約6畳の部屋で110インチの大画面を実現!
まずは基本スペックから見ていきましょう。TK705STiはDLP方式を採用する4Kプロジェクターで、LED光源によって3000 ANSIルーメンの明るさを実現しています。OSにはGoogle TVを採用し、NetflixやYouTube、Disney+などのサービスに対応しています。入力はHDMI端子×2、Display Port Alternate modeに対応するUSB Type-C端子×1を備えています。
背面にHDMI端子やUSB Type-C端子などを備えています
付属のリモコン
本体左側に電源ボタンなどの操作部を備えています
本体サイズは幅229.2×高さ168.2×奥行き249.7mmで、重さは約3.8kg。3000ANSIルーメンの本格派4Kプロジェクターなので、なかなかのサイズ感はあります。
早速設置してみることにしましょう。TK705STiは超短焦点プロジェクターではないので、約6畳の部屋で100インチクラスの大画面にしたければ、本体は反対側の壁近くに設置する必要があります。テーブルの上に設置してみたところ、約110インチになりました。
3000ANSIルーメンと明るいので、昼間に窓を開けて外光を取り入れた状態でも十分な視認性がありました。
早速設置してみることにしましょう。TK705STiは超短焦点プロジェクターではないので、約6畳の部屋で100インチクラスの大画面にしたければ、本体は反対側の壁近くに設置する必要があります。テーブルの上に設置してみたところ、約110インチになりました。
3000ANSIルーメンと明るいので、昼間に窓を開けて外光を取り入れた状態でも十分な視認性がありました。
昼間に窓を開けた状態でも十分な視認性がありました
オートフォーカスや自動台形補正で設置もラクラク
LGエレクトロニクスのCineBeam Sのようにコンパクトで設置が簡単なプロジェクターもいいですが、やはり3000 ANSIルーメンの明るさはかなりの魅力です。ただし、やはりCineBeam Sのように超短焦点ではないので、設置方法によっては視聴する位置によって物や人の影ができてしまう場合があります。
影を出さずにプロジェクターを常設できるスペースがある場合は問題ありませんが、視聴するたびにプロジェクターを取り出して設置する使い方の場合、設置から視聴までのスムーズさも重要です。
その点、TK705STiのオートフォーカス機能や自動台形補正機能はかなり優秀でスムーズに感じました。人と人の間に本体を設置して斜めに投影するような場合でも、素早くオートフォーカスと自動台形補正を行ってくれるため、設置して角度を調節するだけで済みます。
影を出さずにプロジェクターを常設できるスペースがある場合は問題ありませんが、視聴するたびにプロジェクターを取り出して設置する使い方の場合、設置から視聴までのスムーズさも重要です。
その点、TK705STiのオートフォーカス機能や自動台形補正機能はかなり優秀でスムーズに感じました。人と人の間に本体を設置して斜めに投影するような場合でも、素早くオートフォーカスと自動台形補正を行ってくれるため、設置して角度を調節するだけで済みます。
Google TVのプロジェクター設定メニュー内にある台形補正機能の設定画面
Google TVのプロジェクター設定メニュー内にあるオートフォーカス機能の設定画面
これらの自動調節機能は、人が前を通ったりした際にも動作する場合があります。そのため、常設できる場所がある場合は、どちらもオフにしておく方が挙動は安定します。モバイルプロジェクターの場合、ちょっとした揺れなどで自動調節機能がいちいち動作してしまう場合もあります。TK705STiの場合はそうした誤動作を感じることはありませんでした。重さがあるため揺れに強い部分もあると思いますが、敏感すぎず鈍感過ぎないあんばいがちょうどよく感じました。
自動台形補正機能を使ったところ。元の光の部分はかなり歪んだ形になっていますが(画面周囲の灰色部分)、壁にはほぼまっすぐ投影されました
自動調節機能が優秀なため、モバイルプロジェクターと同様に「必要なときだけ設置する」というスタイルでも利用できる点も魅力です。HDMI端子にBlu-rayレコーダーやゲーム機などを接続する場合はもう1ステップの作業が必要になりますが、Google TVでYouTubeやNetflixなどの動画共有・配信サービスを利用するのであればすぐに視聴が可能です。
明るいリビングでもベストな視聴ができるというほどではないものの、十分な明るさを実現しているため、よりカジュアルにプロジェクターを利用できるのではないでしょうか。
明るいリビングでもベストな視聴ができるというほどではないものの、十分な明るさを実現しているため、よりカジュアルにプロジェクターを利用できるのではないでしょうか。

安蔵 靖志
Techジャーナリスト/家電エバンジェリスト
家電製品協会認定 家電製品総合アドバイザー(プラチナグレード)、スマートマスター。AllAbout デジタル・家電ガイド。ビジネス・IT系出版社を経てフリーに。デジタル家電や生活家電に関連する記事を執筆するほか、家電のスペシャリストとしてテレビやラジオ、新聞、雑誌など多数のメディアに出演。KBCラジオ「キャイ~ンの家電ソムリエ」にレギュラー出演するほか、ラジオ番組の家電製品紹介コーナーの商品リサーチ・構成にも携わっている。












