まるで攻殻機動隊⁉
私も車いすユーザーの端くれとしてその名は以前から知ってはいたのですが、OXエンジニアリング製車いすに人生を救われた経験が大きすぎて、オットーボック社の義足はノーチェック。今回、レーム選手の義足をきっかけに同社の義足を調べて驚きました!
なんとオットーボック社は1997年からコンピューター制御の義足「C-Leg」を発売していたんです。1995年に映画「GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊」が公開され、劇中に登場するサイボーグ化された人類の姿に、皆が数十年後の未来を思い描いていたわずか2年後に、そのSF的な未来はすでに始まっていたみたいです。
コンピューター制御の義足「C-Leg」は、以降進化を続け現在は4代目の「C-Leg4」というモデルが発売中。足、下腿、大腿などモジュール化した義足に内蔵された各種センサーやジャイロなどから100分の1秒ごとに取集した情報は制御チップに送られ、安定した歩行をサポートする仕組み。
なんとオットーボック社は1997年からコンピューター制御の義足「C-Leg」を発売していたんです。1995年に映画「GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊」が公開され、劇中に登場するサイボーグ化された人類の姿に、皆が数十年後の未来を思い描いていたわずか2年後に、そのSF的な未来はすでに始まっていたみたいです。
コンピューター制御の義足「C-Leg」は、以降進化を続け現在は4代目の「C-Leg4」というモデルが発売中。足、下腿、大腿などモジュール化した義足に内蔵された各種センサーやジャイロなどから100分の1秒ごとに取集した情報は制御チップに送られ、安定した歩行をサポートする仕組み。
リアルライフ C-Leg4 Bailey
via www.youtube.com
これにより不整地や階段の上り下りでも、歩行速度にかかわらず路面を追従することが可能になり、まるで自分の足のように友達と会話しながら街を歩いたりすることができるようです。しかもスマホと連携し各種歩行モードの切り替えやセッティングの微調整、バッテリー残量の確認までもが可能って、もうサイバー過ぎる未来が始まっているとしか!
しかし、驚くのはまだはやいです! さらにこの上をいく、まんま攻殻機動隊から出てきたような外見を持つハイエンドモデル「Genium X3」てのがあるんです~。
しかし、驚くのはまだはやいです! さらにこの上をいく、まんま攻殻機動隊から出てきたような外見を持つハイエンドモデル「Genium X3」てのがあるんです~。
Genium X3 | Croatia adventure | review episode
via www.youtube.com
紹介動画は完全にSF映画のワンシーン! CGやろこれ! みたいなレベルじゃないですか? ちなみに、Genium X3は完全防水防塵(IP68)で、海水でも水深3メートルまでなら60分間の活動が可能らしいのです。ていうか、この活動限界のスペック設定とかまんまSFでありそうなやつやん! なんて妄想が膨らんだところで、Genium X3の値段が770万円って聞いて、コレが現実であることを痛感しました(笑)。
と、熱くなりすぎてちょっと脱線しましたがオレが言いたいコトは、障害を持ってもテクノロジーがそれを補って余りあるものを与えてくれる未来が、もう既に始まっているというコトです!
と、熱くなりすぎてちょっと脱線しましたがオレが言いたいコトは、障害を持ってもテクノロジーがそれを補って余りあるものを与えてくれる未来が、もう既に始まっているというコトです!
「志があれば道は拓ける」と「オレたちはすでに未来に生きている」
レーム選手が金メダルを取る4日前の8月28日に、同パラリンピック男子走り幅跳び(義足T63クラス)に出場し、7メートル17センチの世界新記録で金メダルを獲った両足義足のヌタンド・マラング(南アフリカ)という選手がいます。
【速報動画】#陸上 男子走り幅跳びT63(運動機能・義足) 決勝#ヌタンド・マラング 選手が世界記録更新で金メダル!
— NHKスポーツ (@nhk_sports) August 28, 2021
驚異の跳躍をご覧ください
紹介動画はこちらから👇https://t.co/r3PCI4yQqJ#nhk2020#tokyo2020#東京パラリンピック pic.twitter.com/lE7j8xToJ6
マラング選手は本来なら、義足T61という障害が重い両足義足のクラスですが、義足T63というクラスで、片足義足の選手に交じり競技を戦いました(たぶん義足T61クラスの出場選手が少なかったため)。その難易度がより高いクラスで、自身のもつT61クラスの世界記録を70センチも上回る跳躍をみせての金メダル! 限界を突破したロマンあり過ぎの胸熱展開がここにもあったんです! ちなみにマラング選手は本職の男子200m T61義足クラスでも金メダルを獲得しています。
そんなマラング選手は両足に障害を持って生まれ、10歳のときに「足を切断し義足をつければ歩くことができる」と言われて両足を切断する決断をしたそうです。その後、金メダルと獲得するまでの9年間は、想像を絶する努力をしたのは間違いないと思うのですが、彼の笑顔のジャンプを見た後にそんな話を聞くと、膝のサポートをしてもらってもヨロヨロと歩行器でしか歩くことしか出来ないオレは、不謹慎だとは思いつつも色々と妄想してしまうのです。
そんなマラング選手は両足に障害を持って生まれ、10歳のときに「足を切断し義足をつければ歩くことができる」と言われて両足を切断する決断をしたそうです。その後、金メダルと獲得するまでの9年間は、想像を絶する努力をしたのは間違いないと思うのですが、彼の笑顔のジャンプを見た後にそんな話を聞くと、膝のサポートをしてもらってもヨロヨロと歩行器でしか歩くことしか出来ないオレは、不謹慎だとは思いつつも色々と妄想してしまうのです。
【再生医療】20年間車椅子だった編集者が再生医療で再び歩く!【アカザー自己紹介】 Regenerative medicine
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オレも両足をGeniumX3を付け変えれば、すぐにでも自由に歩き回れちゃうかも~みたいな(笑)。なんてさらにググっていくと、「C-Brace」というコンピューター制御の長下肢装具を発見! ちょ、コイツがあればオレ歩けちゃうのでは!?的なかなり興味深いガジェットだったので、試しに使ってみたい! 使えるのかな? というかいくらなんだろうか? そもそも取材できるのかな? えーい、ごちゃごちゃ考えてもしかたない、後日取材を申し込んでみて、あらためて紹介したいと思います!
いや~しかし、今回の東京パラリンピックからは「志があれば道は拓ける」というコトと、「オレたちはすでに未来に生きている」というコトに気付かされました。国を挙げてのお祭りが終わっちゃって少し寂しい気持ちはありますが、3年後のパリパラリンピックではどんな未来が現実になるのか? 今からワクテカな自分がいます。
著者プロフィール:
赤澤賢一郎(あかざわ・けんいちろう):アカザーの愛称で週刊アスキーなどの編集者として活躍、現在は車いすのフリー編集者・ライター。2000年にスノーボード中の事故で脊髄を損傷(Th12-L1)し、以来車いすユーザーに。しかし、2018年に再生医療の治験を受け、2年間の歩行トレーニングを経て20年ぶりに歩き、クララの記録を更新!
赤澤 賢一郎
編集・ライター
アカザーの愛称で週刊アスキーなどの編集者として活躍、現在は車いすのフリー編集者・ライター。2000年にスノーボード中の事故で脊髄を損傷(Th12-L1)し、以来車いすユーザーに。しかし、2018年に再生医療の治験を受け、2年間の歩行トレーニングを経て20年ぶりに歩き、クララの記録を更新!