家族で別々の味も楽しめる！おひとり様サイズの土鍋から折りたたみ式まで100円ショップの「ひとり鍋」グッズを試してみた

2021.12.23

齋藤千歳

折りたたみ可能で収納も簡単「シリコーン小鍋」はダイエットにもおすすめ

好きな具材に鍋用調味料や水を加え、フタをして電子レンジで加熱するだけでお鍋が完成。ひとり分の鍋が簡単に作れる「シリコーン小鍋」はとっても便利です

「シリコーン小鍋」（税込220円　ダイソー）。使用時は直径約13cm・高さ約10cm。折りたたみ可能な構造で、折りたたむと高さ約2cmと非常にコンパクトに

程度の違いはあるにせよ、やせたいという願いは若い女性だけのものではないでしょう。いや、現実的な健康問題として中高年であれば、男女問わず切実な願いなのではないでしょうか。ひとり鍋には、そんな願いを叶えてくれるかもしれない力があると筆者は思っています。

テレワークの時だけでも、昼ご飯を野菜や海藻、しらたきや糸こんにゃくを中心とした低カロリーなものにするだけで、大きな効果が期待できそうです。今回ダイソーで税込220円で購入した「シリコーン小鍋」は、折りたたみ可能なので台所での収納場所もほとんど必要ありませんし、その気になれば持ち歩き可能。電子レンジさえあればオフィスでもひとり鍋にチャレンジできそうです。

実際に使ってみたところ「シリコーン小鍋」の中に、野菜や肉などの具材を入れ、鍋用調味料を投入、具材が浸る程度の水を入れたあと、フタをして600Wの電子レンジで7分ほど加熱して、熱々のひとり鍋が完成しました。鍋が少し小さすぎるかと思いましたが、深さがあるので一人前としては十分でした。

コンパクトに折りたためる「シリコーン小鍋」。汎用の電子レンジ用鍋なので、加熱時間は中身に合わせて試していきます

テレワークの皆さんと同様に、自宅で仕事をすることが多い筆者。昼ご飯は自宅でひとりなので、妻や息子に気兼ねすることなく好きなものを食べることができます。この時に野菜やしらたきなどを主体とした低カロリーのひとり鍋を食べれば、さほど無理をしなくても健康的にやせることができるのでは、と考えました。これは正解で、鍋用調味料の味を変えれば、毎日のように鍋を食べても、さほど飽きることもなく、空腹感も少なく、ある程度体重を減らすことに成功。

全てがうまくいっているように感じたのですが、意外な落とし穴があったのです。それがシメ。最近の鍋用調味料を使った鍋のスープはとても美味しい。低カロリーの野菜や海藻、こんにゃくを主体としたひとり鍋を食べ終わると、この美味しいスープが残るのです。これにご飯やうどん、ラーメン、さらには卵といったシメを投入する誘惑を抗うことが筆者にはできませんでした。そのため筆者の体重はさほど変化していません。このシメの誘惑に負けなければ、ひとり鍋はとても有効なダイエット方法だと思います。「シリコーン小鍋」を使えば、手軽に挑戦できるので試してみてはどうでしょうか。

今話題の「鍋用調味料」も100円ショップに！

100円ショップで販売されていたさまざまな「鍋用調味料」。100円のためか、少量パックが多く手軽に購入できるのがうれしいところ。いくつかの種類をストックしておくのがおすすめ

「激辛鍋スープ　2袋入」（税込110円　ダイソー）。辛い物好きにはうれしい、“ひとり激辛鍋”が手軽に作れます

筆者が子どもの時には、ほとんど見かけなかった「鍋用調味料」。いまや鍋の季節になるとスーパーの棚にはさまざまな種類の「鍋用調味料」が並びます。そして何よりも素晴らしいのは、どれもとても美味しいこと。「鍋用調味料」を変えるだけで、中に入れている具材はほとんど一緒でも全く違う味が楽しめます。

写真でも紹介したように、100円ショップでもさまざまな種類の「鍋用調味料」が販売されています。値段の問題もあるのでしょうが、100円ショップに並ぶ「鍋用調味料」は、量が少ない代わりに価格も安く、手軽にさまざまな味にチャレンジできるのがうれしいところです。今回筆者が購入したものだけでも「鳥白湯鍋つゆ」「キムチ鍋つゆ」「寄せ鍋の素」「激辛鍋スープ」「ごま豆乳鍋つゆ」とバラエティ豊か。色々な味にチャレンジするのも、好みの味を探すのもとても楽しく、鍋の季節だけで全てを試せるか分からないほどです。

パッケージに書かれた分量どおりに用意した「激辛鍋スープ　2袋入」。見た目だけでなく、実際に食べてもかなり激辛！

100円ショップの「鍋用調味料」をおすすめするポイントは、ひとり鍋にもちょうどいい、ひとり分、ふたり分といった少量パッケージで販売されているところ。

家族やグループみんなで鍋にしようといった時、「辛いものは子どもが食べられないから」「魚介系は○○君が苦手だから」などなど、全体のバランスをとろうとすると、どうしても毎回無難な味になってしまいがち。しかし少量パッケージで販売されている100円の「鍋用調味料」を用意しておけば、今回紹介したひとり用鍋との組み合わせで、それぞれがその日自分が一番食べたい好みの味を選択することができます。そのため、ほかの家族が全く食べられない激辛スープも、ひとり鍋なら家族みんなと楽しむことができるわけです。また、みんなで同じ鍋をつつく大鍋方式は実は苦手、という方も気軽に鍋を楽しめます。

「本当はもっと辛い鍋が食べたい」「魚介出汁があまり好きじゃない」「実は大鍋方式が苦手」といった、すごく我慢しているわけではないし大声で主張するほどではないストレスを軽減してくれる個別鍋プラス鍋用調味料のひとり鍋は、本当におすすめです。

ダイバーシティの高い「ひとり鍋」は、実は家族やグループにこそおすすめ

「鍋なんてものは、家族やグループでひとつの鍋から、同じものを食べ、共有することが大切なんだ」という意見もあるでしょう。それはそれで重要な価値観ですが、我が家の場合は辛い方に合わせると、幼い息子はもちろん辛いものが得意な筆者も苦行レベルで食事として楽しむことはできません。同じように鍋料理が好きでも、文化的なバックボーンが大きく異なるからです。

大鍋方式で子どもに合わせて作ると辛い鍋という選択はありませんし、夫婦だけでも妻にとっては辛さが足りず、筆者にとっては辛すぎる鍋を共有することになってしまいます。そんな我が家でも、それぞれが個別の鍋に好みスープをセレクトし、好きな具材を入れていく「ひとり鍋」方式ならストレスなく楽しむことができます。

たっぷりの野菜を簡単に取れる「ひとり鍋」は、テレワーク時はもちろん、家族みんなで楽しむ鍋にもおすすめです。低価格で手に入るひとり用鍋と低価格で少量ずつ販売されている100円ショップの「鍋用調味料」を組み合わせた「ひとり鍋」は、ダイバーシティの高さや個食といった点からも、いまどきのおすすめといえるでしょう。ぜひ一度試してみてはどうでしょうか。