帰りにカフェにも立ち寄りたい、三菱一号館美術館「“カフェ”に集う芸術家―印象派からゴッホ、ロートレック、ピカソまで」
カフェで生まれたピカソの名画
本展の終盤、第3章「〈シャ・ノワール〉の登場とその後の展開──パリとバルセロナの往還」では、パリからバルセロナへ舞台を広げます。
カタルーニャの画家、ラモン・カザスらが開いたバルセロナのカフェ「4 Gats(クアトラ・ガッツ、4匹の猫)」は、パリのキャバレー「シャ・ノワール(黒猫)」に影響を受けた芸術家たちの交流の場でした。詩の朗読や演劇、そして絵の展示が行われていたそう。ちなみにクアトラ・ガッツは現在も営業中で、旧市街観光で食事に立ち寄る人も多いお店です。
このクアトラ・ガッツの常連客だった芸術家がピカソです。ピカソは1900年にクアトラ・ガッツで初めての個展を開き、その後パリへ渡ります。本展では、その後に訪れる「青の時代」の代表作『酒場の二人の女』(1902年)が展示されています。
『酒場の二人の女』は、ロートレックのポスターから漂う退廃や夜の空気も感じさせる強烈な作品。こちらのエリアは撮影禁止の作品も多いのですが、なんだかカメラやスマホを取り出すこと自体がそもそもヤボだなと思ってしまうくらいインパクトがありました。で、ピカソの勢いにクラクラして、ふと隣に目をやるとモディリアーニの『青いブラウスの婦人像』(1910年ごろ)がこちらをじっと見ていたり。作品の配置や展示構成の見事さも本展の見どころです。
そして本展のチケットであわせて楽しめる小企画展「モネとルドン」も大変すばらしいので、時間の許す限り見てほしいです。こちらも会期は9月23日まで。モネ没後100年、ルドン没後110年の2026年に、モネの『プティ・タイイの岬、ヴァランジュヴィル』(1897年)とルドンの『小舟』(1904年頃)を同じ1つの部屋で見るのは、とてもよい体験でした。モネには世界がこんな風に見えていたのかと感動します。それに、ルドンと聞くとダークなリトグラフのイメージを想像しがちですが、実はパステル画はとても鮮やかなことに毎回驚きます。真っ黒でもカラフルでも、等しくまぶしくてゾクゾクするんですよね。
カタルーニャの画家、ラモン・カザスらが開いたバルセロナのカフェ「4 Gats(クアトラ・ガッツ、4匹の猫)」は、パリのキャバレー「シャ・ノワール(黒猫)」に影響を受けた芸術家たちの交流の場でした。詩の朗読や演劇、そして絵の展示が行われていたそう。ちなみにクアトラ・ガッツは現在も営業中で、旧市街観光で食事に立ち寄る人も多いお店です。
このクアトラ・ガッツの常連客だった芸術家がピカソです。ピカソは1900年にクアトラ・ガッツで初めての個展を開き、その後パリへ渡ります。本展では、その後に訪れる「青の時代」の代表作『酒場の二人の女』(1902年)が展示されています。
『酒場の二人の女』は、ロートレックのポスターから漂う退廃や夜の空気も感じさせる強烈な作品。こちらのエリアは撮影禁止の作品も多いのですが、なんだかカメラやスマホを取り出すこと自体がそもそもヤボだなと思ってしまうくらいインパクトがありました。で、ピカソの勢いにクラクラして、ふと隣に目をやるとモディリアーニの『青いブラウスの婦人像』(1910年ごろ)がこちらをじっと見ていたり。作品の配置や展示構成の見事さも本展の見どころです。
そして本展のチケットであわせて楽しめる小企画展「モネとルドン」も大変すばらしいので、時間の許す限り見てほしいです。こちらも会期は9月23日まで。モネ没後100年、ルドン没後110年の2026年に、モネの『プティ・タイイの岬、ヴァランジュヴィル』(1897年)とルドンの『小舟』(1904年頃)を同じ1つの部屋で見るのは、とてもよい体験でした。モネには世界がこんな風に見えていたのかと感動します。それに、ルドンと聞くとダークなリトグラフのイメージを想像しがちですが、実はパステル画はとても鮮やかなことに毎回驚きます。真っ黒でもカラフルでも、等しくまぶしくてゾクゾクするんですよね。
ミュージアムカフェ・バー「Café1894」は予約がおすすめ
さて、三菱一号館美術館で「カフェ」をテーマにした展覧会を見たのなら、併設のミュージアムカフェ・バー「Café1894」にも立ち寄りたいところ。「カフェに集う芸術家展」の会期に合わせて、限定のタイアップメニューを提供中です。
平日でも昼過ぎには予約受付を終了している場合もあるので、ディナーもランチもカフェタイムもあらかじめテーブルを押さえてから行くのがおすすめ
かつての三菱一号館で銀行営業室だったエリアを、当時の資料をもとに復元したカフェ。銀行窓口のような仕切りもある。ソファ席もハイチェアのカウンターもそれぞれ雰囲気があって美しい
「カフェに集う芸術家展」のタイアップメニュー『ミューズのお気に入り』。本展のメインビジュアルだったラモン・カザスの『マドレーヌ』(1892年)に描かれた飲み物をイメージしたノンアルコールドリンク。エスプレッソとトニックウォーターは意外にも好相性で、オレンジのフレーバーも効いてキリッとさわやか
こちらは定番の『自家製クラシックアップルパイ』。展示会にちなんだデザートにも心引かれたが、ここに来たらどうしてもこの温かいアップルパイが食べたくなる。バターとシナモンの香りがたまらない。たっぷりのクランブルやローストしたクルミもおいしい
もし「カフェに集う芸術家展」に急きょ行きたくなって、Café1894もフラっと楽しみたいなら、先にCafé1894に立ち寄って予約を済ませてから美術館に向かうとよさそうです。こちらのカフェは、ロートレックのポスターにあるような怪しげなキャバレーの雰囲気はありません。ただ、気の置けない友人とのゴシップに花が咲きそうな、不思議な居心地の良さは保証します。丸の内の中心部とは思えないほど時間の流れが優雅でおおらかな空間ですよ。
“カフェ”に集う芸術家ー印象派からゴッホ、ロートレック、ピカソまで
会期:2026年6月13日(土)~9月23日(水)
会場:三菱一号館美術館
休館日:月曜日、5月7日(木)
※トークフリーデーの6月29日、7月27日、8月31日は開館
開室時間:10:00〜18:30、金曜日、第2水曜日、7月25日(土)、9月19日(土)~9月23日(水・祝)は20:00まで(入館は閉室の30分前まで)
観覧料:一般 2300円/ 大学生 1300円/高校生 1000円 /中学生以下 無料
会場:三菱一号館美術館
休館日:月曜日、5月7日(木)
※トークフリーデーの6月29日、7月27日、8月31日は開館
開室時間:10:00〜18:30、金曜日、第2水曜日、7月25日(土)、9月19日(土)~9月23日(水・祝)は20:00まで(入館は閉室の30分前まで)
観覧料:一般 2300円/ 大学生 1300円/高校生 1000円 /中学生以下 無料

花森 リド
ライター・コラムニスト
主にゲーム、マンガ、書籍、映画、ガジェットに関する記事をよく書く。講談社「今日のおすすめ」、日経BP「日経トレンディネット」「日経クロステック(xTECH)」、「Engadget 日本版」、「映画秘宝」などで執筆。
X:@LidoHanamori












