GMOインターネットグループのGMOデジタルラボは2024年7月3日、同社が提供する販促・集客アプリ「おみせポケット」に新機能「いつでもクーポン」を追加しました。

おみせポケットは、三井住友カード提供のクレジット、電子マネー、QRコード決済などのキャッシュレス決済に対応したオールインワン決済端末「stera terminal」の導入店舗向けに販促・集客を支援するスマートフォンアプリで、2024年7月3日時点で1万6000を超える店舗で導入されています。

店舗が導入することで、デジタル会員証やスタンプカードの発行、プッシュ通知、クーポン、ニュースといった顧客接点やサービスの展開が可能となり、集客や販促につなげることができます。店舗用の管理画面は「stera terminal」のほか、パソコンやタブレットにも対応しています。

カスタマーサクセスチームによる運用サポートが用意されているため、アプリ運用が初めての担当者でも安心して運用できるようになっています。

いつでもクーポンは、導入店舗に設置されているクーポン発行用のQRコードを、顧客がスマートフォンで読み取るだけで、「おみせポケット」アプリをインストールしていないユーザーでも電子クーポンの即時発行と利用が可能になる機能です。従来に比べて電子クーポンを利用するまでの煩雑さを軽減します。

発行された電子クーポンはスマートフォンのWebブラウザー上に表示され、店舗の「stera terminal」にバーコードをかざして読み取ることで利用できます。ブラウザー画面上の「保存」ボタンで画像としてスマホに保存しておき、後日利用することも可能です。ただし1度使用したクーポンの再利用はできません。また、有効期限付きクーポンは期間中のみ利用できます。

導入店舗は、おみせポケットの管理画面から従来の方法で発行した電子クーポンと同様に、いつでもクーポンで発行した電子クーポンの利用履歴や集計結果を確認でき、分析に基づいた効率的な運用が可能です。

またいつでもクーポンは、店内掲示物や配布用POPとして簡単に管理画面から画像形式で出力できます。これらの業務のデジタル化は、働く人の業務負担を減らし、導入店舗の生産性向上にも貢献します。本機能を活用することで、利用者の利便性を改善し、顧客満足度を高めるとともに、導入店舗の店舗オペレーション改善や業務効率化が期待できます。

これまでのおみせポケットで電子クーポンを利用する場合、利用者のスマホにアプリをインストールしてもらう必要がありました。アプリのインストールの手間がかかることから、何度も店舗を利用しているのにも関わらず、おみせポケットや電子クーポンの利用に至らない顧客がいる可能性がありました。

導入店舗からの実際の意見としても、「混雑時には利用者へおみせポケットのインストールや電子クーポンなどの利用方法を案内するための十分な時間を確保しにくい」という声があり、結果としておみせポケットの利用につながらないケースもあったそうです。

クーポンは、店舗にとって新規顧客の獲得や再来店の促進に役立ちますし、客にとってもお得に商品を購入したりサービスを利用したりできる便利なツールです。紙のクーポンではなく、電子クーポンにすることで店舗は発行の手間がかからなくなり、客は「クーポンを忘れた、なくした」といったトラブルを防げます。しかしその半面、アプリをインストールしたり、会員登録をしたりする手間がかかるというのが大きなデメリットになっていました。

会員登録を済ませてアプリをインストールすることで、お客にとってもお得なお店や商品、サービスにアクセスしやすくなるのですが、そこにたどり着く“最初の一歩”のハードルが高いのです。

その点、いつでもクーポンはアプリのインストールも会員登録も不要になり、誰でも簡単にクーポンを利用できるようになりました。引き続きお得な商品やサービス、キャンペーンなどをお知らせしてリピーターになってもらうためにはアプリのインストールや会員登録が必要になりますが、最初の一歩で“お得感”を感じてもらうことで、そのハードルを一気に下げる期待が持てるのがいつでもクーポンの大きなメリットだと考えられます。

店頭にある「すぐに使えるお得なクーポンあります！」という表示に誘われて列に並んだら、アプリのインストールと会員登録が必要だということが分かり、時間がかかるので断念した……という経験のある人も少なくないのではないかと思います。こういう経験をすると、お店へのマイナスイメージを持たれてしまうリスクもあるため、何のインストールも会員登録もせずにすぐに使えるクーポンは店舗にとっても、客にとっても、かなりありがたい存在になりそうです。今後導入店舗が増えていくことを期待したいですね。