もちろん洗面器としても使える
言わずもがなの話ではありますが、我が洗面器は、洗面器が“本来備えている機能”も、旅先で存分に発揮しています。
私の場合、靴下や下着、それから水着を滞在先のホテルで手洗いしたいときに洗面器を使っています。ホテルの洗面台のボウルに水を張ってもいいのですが、栓がユルくて水がたまらないこともあるので、洗面器があると安心。
特にビーチホテルで過ごすときは、私は最低でも1日に3回は水着を着たり脱いだりします。朝食後に海で泳いでから服を着て散歩に出かけ、また泳いで部屋に戻って昼寝をし、夕飯前にちょっと泳いで……といった具合です。
で、脱ぎ着するたびに、日中に水着を手洗いするのは時間がもったいない。そんなときは水着を水道水で軽くすすいで砂だけを落として、あとは洗面器に水を張って中性洗剤を少し足して、そこに水着を浸しておきます。そして夜寝る前に水着をすすいで、バスルームやテラスに干しておきます。翌日になっても水着が湿ったままの場合を考えると、水着は少なくとも6着ほどあるとベストです。
そんな洗面器の働きっぷりを見た私は、帰国後にスーツケースから荷物を出しながら「スーツケースにしまわずに、この洗面器を家でも使ってみるか」と考え、現在は台所の布巾を手洗いするときに使っています。洗面器は他にもあるというのに、なんだかんだで手に取ってしまうのは、この水色の洗面器なのです。プラスチック製で軽いし。
私の場合、靴下や下着、それから水着を滞在先のホテルで手洗いしたいときに洗面器を使っています。ホテルの洗面台のボウルに水を張ってもいいのですが、栓がユルくて水がたまらないこともあるので、洗面器があると安心。
特にビーチホテルで過ごすときは、私は最低でも1日に3回は水着を着たり脱いだりします。朝食後に海で泳いでから服を着て散歩に出かけ、また泳いで部屋に戻って昼寝をし、夕飯前にちょっと泳いで……といった具合です。
で、脱ぎ着するたびに、日中に水着を手洗いするのは時間がもったいない。そんなときは水着を水道水で軽くすすいで砂だけを落として、あとは洗面器に水を張って中性洗剤を少し足して、そこに水着を浸しておきます。そして夜寝る前に水着をすすいで、バスルームやテラスに干しておきます。翌日になっても水着が湿ったままの場合を考えると、水着は少なくとも6着ほどあるとベストです。
そんな洗面器の働きっぷりを見た私は、帰国後にスーツケースから荷物を出しながら「スーツケースにしまわずに、この洗面器を家でも使ってみるか」と考え、現在は台所の布巾を手洗いするときに使っています。洗面器は他にもあるというのに、なんだかんだで手に取ってしまうのは、この水色の洗面器なのです。プラスチック製で軽いし。

プラスチックの洗面器に仕事を奪われたDULTONの洗面器。ホーロー製でキレイですが、やや重たいので旅行にも同行せず、台所のリネン類をしまう入れ物としてのみ活躍中
洗面器そのものも壊れる気配がまったくない
スーツケース内でポテトチップや食器を守り続け、リゾートホテルで水着を洗いまくり、帰国すれば家事のツールとなること14年。紫外線をほとんど浴びていないせいか、我が洗面器は劣化することもなく、つるんとした水色のままです。365日働かされまくっているというのに、出合った頃とほとんど何も変わっていません。
ここまで長いつき合いになるとわかっていたら、もっと色をちゃんと選んだのになあ……と思ったこともなきにしもあらずですが、もはや洗面器そのものに私の旅と生活の記憶が宿って、まるで我が家の妖怪のようなポジションにいます。妖怪だから神秘のチカラが働いて不滅なのかも……という気すらしてきます。
手放しがたい愛着があるし、何より便利なんです。おそらく洗面器の形状が絶妙にいいんでしょうね。今や末永く大切にしたい宝物です。
そうそう、私の友人の1人が旅行に必ず持って行くモノも、まさに「宝物」だと感じたので最後に紹介します。夜ごと都内のライブハウスに現れ、ギターをブルージーかつクリーンに演奏する彼は「ギターピック」を必ず持ち歩くのだそう。「ピックキーホルダー」に納められたギターピックは、どこへ行くときも彼と一緒。実際に旅先でギターを弾くかどうかはさておき、とにかく持って行くのだとか。
つまり、旅支度で「どうしても外せないモノ」というのは、やがて「実際に使うかどうか、役に立つかどうか」なんてことすら脱ぎ捨て、持ち主の魂そのものを表し、人生に寄り添う宝物となっていくのかもしれません。
ここまで長いつき合いになるとわかっていたら、もっと色をちゃんと選んだのになあ……と思ったこともなきにしもあらずですが、もはや洗面器そのものに私の旅と生活の記憶が宿って、まるで我が家の妖怪のようなポジションにいます。妖怪だから神秘のチカラが働いて不滅なのかも……という気すらしてきます。
手放しがたい愛着があるし、何より便利なんです。おそらく洗面器の形状が絶妙にいいんでしょうね。今や末永く大切にしたい宝物です。
そうそう、私の友人の1人が旅行に必ず持って行くモノも、まさに「宝物」だと感じたので最後に紹介します。夜ごと都内のライブハウスに現れ、ギターをブルージーかつクリーンに演奏する彼は「ギターピック」を必ず持ち歩くのだそう。「ピックキーホルダー」に納められたギターピックは、どこへ行くときも彼と一緒。実際に旅先でギターを弾くかどうかはさておき、とにかく持って行くのだとか。
つまり、旅支度で「どうしても外せないモノ」というのは、やがて「実際に使うかどうか、役に立つかどうか」なんてことすら脱ぎ捨て、持ち主の魂そのものを表し、人生に寄り添う宝物となっていくのかもしれません。

花森 リド
ライター・コラムニスト
主にゲーム、マンガ、書籍、映画、ガジェットに関する記事をよく書く。講談社「今日のおすすめ」、日経BP「日経トレンディネット」「日経クロステック(xTECH)」、「Engadget 日本版」、「映画秘宝」などで執筆。
X:@LidoHanamori