新生活に関する“Z世代”意識調査、大学生はお金、社会人は無理しない志向

安蔵 靖志

GMOインターネットグループ調査・レポート
GMOインターネットグループGMO NIKKOが提供する「Z世代トレンドラボ byGMO」が、この春に新生活を迎える新高校1年生・新大学1年生・新社会人計436名に「新生活に関する意識調査」を実施しました。

進学や就職を迎える春は、価値観や行動が大きく変化する節目です。そこで新生活を迎えるZ世代のライフステージ別に意識や関心の違いを明らかにするため調査を実施。

その結果、新生活への期待・不安・変わりたいこと・挑戦したいことの特徴が、ライフステージごとに明確に異なることが判明しました。特に新高校1年生は人間関係への強い緊張感、大学生はお金への意識の高さ、社会人はワークライフバランス志向が鮮明に浮き彫りになりました。

Z世代の新生活に共通するのは、新しい出会いと学びへの期待

「新生活で楽しみにしていること」という質問では、「新しい出会い・人間関係」「新しい学び・仕事」が新高校1年生・新大学1年生・新社会人いずれも上位にランクインしました。ライフステージを問わず、新しい環境での人とのつながりや学びへの期待はZ世代に共通しています。

新高校1年生
3位が「新しい環境で生活できること」で、中学校とは異なる仲間や授業、部活動、学校行事など、高校ならではの生活に対する前向きな気持ちがうかがえます。

新大学1年生
3位の「自由な時間や行動範囲が広がること」が約32.6%と、高校から大学への進学による行動の自由度が向上する解放感への期待が数字に表れています。

新社会人
「新しい環境で生活できること」「自分の成長や変化を実感できそう」「新しい街・場所での暮らし」がそれぞれ約23.2%で並び、一人暮らしのスタートなど、生活そのものが大きく変わることへの期待感が感じられます。

新生活の不安は、ライフステージごとに“向き合う課題”が変わる

「新生活で不安なこと」という質問では、新高校1年生や新大学1年生では「人間関係」や「学業」が多くを占めるのに対し、新社会人では「初対面の人との会話」や「仕事で成果を出せるか」など、ライフステージの変化に応じて大きく変わっています。

新高校1年生
1位の「友人・同級生との人間関係」(約40.2%)に続き、2位の「勉強についていけるか?」(約39.2%)、3位の「学業で成果を出せるか?」(約37.6%)も高い比率となっており、人間関係と学業の両面で緊張感の強さが際立ちます。

新大学1年生
1位は「学業で成果を出せるか」(約33.3%)、2位は「勉強についていけるか」(約30.4%)と学業面の不安が上位を占めています。人間関係の不安(約25.2%)は高校生に比べやや低い結果でした。入学前からSNSなどを通じて多様なコミュニティでつながりを築きやすい環境にあるのが、今のZ世代大学生のリアルです。

新社会人
1位は「初対面の人との会話」(約31.3%)で、職場という避けられないコミュニケーションの場に飛び込む緊張感がにじみ出ています。さらに「仕事で成果を出せるか」(約29.5%)、「お金が足りるか」(約23.2%)が続いており、社会に出ることへの現実的な不安感も垣間見えます。

どの世代も「新生活の不安」こそが「自分を変えたい」という原動力に

「新生活で『自分を変えたい】と思うこと」という質問では、それぞれの世代における「新生活の不安」が表れる結果となりました。

新生活で「自分を変えたい」と思うことを新高校1年生、新大学1年生、新社会人に調査した結果

新高校1年生
1位は「勉強にしっかり取り組むこと」(約40.2%)で、2位の「生活習慣を整えること」(約29.6%)と10ポイント以上差がついており、高校での授業に対する緊張感がうかがえます。注目は3位の「外見や身だしなみを変えること」(約28%)で、「高校デビュー」を意識したビジュアル面への変革意欲がはっきりと表れています。

新大学1年生
不安なこと1位「学業で成果を出せるか」に関連して、自分を変えたいことの1位も「勉強にしっかり取り組むこと」(約37%)という結果に。2位の「行動力を高めること」(約28.1%)に続き、3位に「お金の使い方を見直すこと」(約27.4%)がランクインしました。アルバイトを始めたり一人暮らしで生活費を管理したりと、お金と向き合う機会が増える大学生ならではの意識の芽生えといえます。

新社会人
1位は「人間関係にもっと前向きになること」(約24.1%)で、不安なこととして挙げていた「初対面コミュニケーション」への課題意識が、「変えたい」という意志にそのままつながっています。「生活習慣を整えること」(約23.2%)「無理をし過ぎず自分らしく過ごすこと」(約23.2%)が2位に並ぶなど、仕事に適応しながらも等身大の自分らしさを大切にしたいバランス感覚が際立ちます。

スキル・お金・健康を賢く管理 未来の自分に投資するポジティブな挑戦

「新生活で『新しく始めたい・挑戦したい』と思うこと」という質問では、以下のような結果になりました。

新生活をきっかけに「新しく始めたい・挑戦したい」と思うことを新高校1年生、新大学1年生、新社会人に調査した結果

新高校1年生
1位は「勉強・資格取得」(約29.1%)、2位に「新しい友人・知人を増やす」(約26.5%)がランクイン。人間関係への不安を抱えながらも積極的に友人を作りにいこうとする姿勢が感じられます。「運動・筋トレ」(約25.9%)も3位に入り、外見への関心とも連動しています。

新大学1年生
1位は「アルバイト」(約33.3%)で、お金を稼ぐことへの関心が最も高い結果に。2位が「勉強・資格取得」(約28.9%)、3位が「貯金・資産管理」(約21.5%)と、稼いで・貯めて・増やすというお金まわりへの意識が非常に高いことが分かります。「変えたいこと」でもお金の使い方の見直しが上位に入っていたことと合わせると、大学入学を機に主体的にお金に向き合おうとするZ世代大学生のマネーリテラシーへの関心の高さが浮き彫りになります。

新社会人
1位は「貯金・資産管理」(約25.9%)。さらに「生活リズムを整える」(約20.5%)、「ダイエット・体型管理」(約18.8%)と続き、社会人として生活環境が大きく変わるなかで、まず自分自身のコンディションを整えることを優先しようとしている様子が表れています。

調査を実施したZ世代トレンドラボ主任研究員の神津洋幸氏は、調査結果について次のようにコメントしました。

「本調査を総合すると、Z世代の新生活への向き合い方はライフステージごとに明確な“色”があることが分かります。高校生のキーワードは「つながり」と「変身」。人間関係への不安を強く持ちながらも、だからこそ積極的に友人を作りたいという意欲も持ち合わせています。大学生はアルバイト・貯金・資産管理・お金の使い方の見直しと、経済的自立を初めて強く意識し始めると同時に「自由な時間と行動範囲の広がり」への期待も高く、お金と自由を手に入れながら自分のフィールドを広げていきたいという意欲が感じられます。社会人は、新生活に期待しつつもワークライフバランスを意識するZ世代らしさが見受けられます。新生活という節目に対する期待・不安・変わりたい気持ちをライフステージに合わせて理解することが、彼らへの効果的なアプローチのカギとなります」

調査概要
調査テーマ:『Z世代の新生活』に関する調査
調査期間:2026年3月27~29日
調査地域:日本国内
調査対象:今春新生活を迎える15~28歳、男女436名(新高校1年生189人、新大学1年生135人、新社会人112人)
調査方法:インターネット調査


今回の調査から、新生活に対する期待や不安、挑戦したいことは共通点を持ちながらも、ライフステージによって関心の軸が大きく異なることが明らかになりました。高校生は人間関係と自己変化、大学生は学びとお金、社会人は働き方と自己管理を重視しており、それぞれのリアルな価値観が表れています。

一方で「つながり」と「学び」への前向きな姿勢は全世代に共通しており、Z世代が新生活を“未来の自分への投資”の機会と捉えている様子がうかがえます。

こうした彼らの意識は、新生活というタイミングだからこそ特に鮮明に表れるもの。とはいえ「新生活の誓い」が3日と持たない可能性もゼロではありません。そして崩れる前の熱量に本音が宿っているともいえます。それぞれのフレッシュな出発点を踏まえたメッセージングが、企業とZ世代をつなぐ最初の一歩になるのではないでしょうか。

安蔵 靖志

Techジャーナリスト/家電エバンジェリスト
家電製品協会認定 家電製品総合アドバイザー(プラチナグレード)、スマートマスター。AllAbout デジタル・家電ガイド。ビジネス・IT系出版社を経てフリーに。デジタル家電や生活家電に関連する記事を執筆するほか、家電のスペシャリストとしてテレビやラジオ、新聞、雑誌など多数のメディアに出演。KBCラジオ「キャイ~ンの家電ソムリエ」にレギュラー出演するほか、ラジオ番組の家電製品紹介コーナーの商品リサーチ・構成にも携わっている。

ranking

  • 1
    サムネイル

    日傘愛用者による「モンベル」と「サンバリア100」徹底比較レビュー、折り畳み傘がいい?それとも長傘?

  • 2
    サムネイル

    小学生がどハマりする生成AIキャラクター「イタリアンブレインロット」の中毒性と拡散力

  • 3
    サムネイル

    長持ちする?お手入れは?「東レサマーシールドII COKAGE+」「サンバリア100」「モンベル」比較レビュー

  • 4
    サムネイル

    どっちを選ぶ?Pixel 10aとiPhone 17eの違いと選び方を解説

  • 5
    サムネイル

    本当に釣れるの? ダイソーの釣り用品を購入! 実際に釣りに行った釣果は?

  • 1
    サムネイル

    どっちを選ぶ?Pixel 10aとiPhone 17eの違いと選び方を解説

  • 2
    サムネイル

    日傘愛用者による「モンベル」と「サンバリア100」徹底比較レビュー、折り畳み傘がいい?それとも長傘?

  • 3
    サムネイル

    “ドアなしのヘリ”でウクライナ前線へ──元陸将・廣惠次郎がIT企業で挑む「サイバー防衛」

  • 4
    サムネイル

    小学生がどハマりする生成AIキャラクター「イタリアンブレインロット」の中毒性と拡散力

  • 5
    サムネイル

    長持ちする?お手入れは?「東レサマーシールドII COKAGE+」「サンバリア100」「モンベル」比較レビュー

  • 1
    サムネイル

    日傘愛用者による「モンベル」と「サンバリア100」徹底比較レビュー、折り畳み傘がいい?それとも長傘?

  • 2
    サムネイル

    小学生がどハマりする生成AIキャラクター「イタリアンブレインロット」の中毒性と拡散力

  • 3
    サムネイル

    どっちを選ぶ?Pixel 10aとiPhone 17eの違いと選び方を解説

  • 4
    サムネイル

    NHK大河『豊臣兄弟!』秀長の選択──同僚を斬り2度出奔した藤堂高虎は、なぜ秀長に心酔したのか

  • 5
    サムネイル

    “ドアなしのヘリ”でウクライナ前線へ──元陸将・廣惠次郎がIT企業で挑む「サイバー防衛」

internet for you.