メッセンジャーは、ルールがタコツボ化しやすい
メッセンジャーツールは、育ってきた環境や組織のルールがタコツボ化して表れやすいと感じます。私はPTAのLINEでやらかしてしまいまして……。
ある時、PTAのLINEグループに、新しいシステムについての説明を、夜10時ごろから約1時間、50ぐらい連続で投稿したんです。会社のSlackではよくやっていたので、問題があると思わなかったんですが……。
後から、「夜遅くにブルブル通知がうるさいから、ああいうのはやめてほしい」と言われてしまいました。「通知をオフにすればいいのでは?」「睡眠モードを使えば?」などと思いましたが、PTAのメンバーの中には、設定方法が分からない人もいます。
会社ではないから、「リテラシーを上げなさい」と命令もできません。郷に入れば郷に従うしかないですね。PTAだけでなく、ボランティア的な団体では、みんなそうなのかもしれません。
また、そうした「仕事じゃないけど仕事みたい」なグレーゾーンを埋めるツールが、メッセンジャーなんでしょうね。メールだとかしこまっている感じがあるし、返信しにくい。メッセンジャーは返信しやすいし、リアクションアイコンやスタンプ、ステッカーだけでも意思表示できます。
ある時、PTAのLINEグループに、新しいシステムについての説明を、夜10時ごろから約1時間、50ぐらい連続で投稿したんです。会社のSlackではよくやっていたので、問題があると思わなかったんですが……。
後から、「夜遅くにブルブル通知がうるさいから、ああいうのはやめてほしい」と言われてしまいました。「通知をオフにすればいいのでは?」「睡眠モードを使えば?」などと思いましたが、PTAのメンバーの中には、設定方法が分からない人もいます。
会社ではないから、「リテラシーを上げなさい」と命令もできません。郷に入れば郷に従うしかないですね。PTAだけでなく、ボランティア的な団体では、みんなそうなのかもしれません。
また、そうした「仕事じゃないけど仕事みたい」なグレーゾーンを埋めるツールが、メッセンジャーなんでしょうね。メールだとかしこまっている感じがあるし、返信しにくい。メッセンジャーは返信しやすいし、リアクションアイコンやスタンプ、ステッカーだけでも意思表示できます。
いま最も使いやすいのはSlackか
いま最も使いやすいメッセージングアプリはSlackかなと思います。拡張性が高く、よく考えられている。
例えば、RSSフィードやアラートを自動送信するように仕込んだり、タスク管理機能まで実装できます。私は、特定のメールアドレスに送ってもらっている請求書をSlackに取り込み、経理担当者も含めたグループでチェックできるようにしています。
ただ、機能を完全に使いこなすのは難しいのと、ちょっと値段が高い。ゲストアカウントを多数発行し、複数チャンネルをまたぐとなると、小さな会社にとってはお値段がツライです。それ以外はよくできたツールですね。
MicrosoftのTeamsは大企業や公的機関で普及していますが、使いづらい……。いろんな機能をつけすぎているからよく分からないし、アカウント管理とかセキュリティとかがガチガチで。役所の許認可とかのやりとりなどには、いいのかもしれませんが。
Teamsは、私たちのようにフリーランスで複数のアカウントを使い分けるような人を想定していないかもしれません。以前はマルチアカウント機能もなかったですし、今はありますけれど、アカウント切り替えが面倒。1アカウント前提で、「私としか付き合ってないよね」っていう動きをするんですよね……。Googleのツールは、掛け持ちOKなんですが。
我々の業界ではFacebookメッセンジャーも、仕事づかいで外せないツールです。アクティブ率が高く、LINEより忌避率が低いので、特に40~50代のライターや編集者と連絡がつきやすいですね。
例えば、RSSフィードやアラートを自動送信するように仕込んだり、タスク管理機能まで実装できます。私は、特定のメールアドレスに送ってもらっている請求書をSlackに取り込み、経理担当者も含めたグループでチェックできるようにしています。
ただ、機能を完全に使いこなすのは難しいのと、ちょっと値段が高い。ゲストアカウントを多数発行し、複数チャンネルをまたぐとなると、小さな会社にとってはお値段がツライです。それ以外はよくできたツールですね。
MicrosoftのTeamsは大企業や公的機関で普及していますが、使いづらい……。いろんな機能をつけすぎているからよく分からないし、アカウント管理とかセキュリティとかがガチガチで。役所の許認可とかのやりとりなどには、いいのかもしれませんが。
Teamsは、私たちのようにフリーランスで複数のアカウントを使い分けるような人を想定していないかもしれません。以前はマルチアカウント機能もなかったですし、今はありますけれど、アカウント切り替えが面倒。1アカウント前提で、「私としか付き合ってないよね」っていう動きをするんですよね……。Googleのツールは、掛け持ちOKなんですが。
我々の業界ではFacebookメッセンジャーも、仕事づかいで外せないツールです。アクティブ率が高く、LINEより忌避率が低いので、特に40~50代のライターや編集者と連絡がつきやすいですね。
AI時代のメッセンジャーは
メッセンジャーはすごいなと、いつも思っています。電話と違って、時間を同期しなくていいし、メールみたいに「お世話になっております」とか、かしこまって書かなくていい。
ただ、海外のメールって、日本のメッセンジャーのやりとりに近いみたいですね。以前、海外の展示会への取材依頼をしたんですが、最初こそお互い「Dearなんとか」とか挨拶を入れるものの、次からは「OK」の文字だけ返ってきたりして。毎回「お世話になっております」と書く日本の感覚と違って、メッセンジャーっぽかったです。
生成AI時代になると、メッセージの内容もAIに書かせることになるのかもしれません。僕が入力しなくても、言いそうな内容をAIが入れてくれて、相手もAIが返事して……。メッセンジャーの会話がAIだらけになるかもしれないですね。
ただ、海外のメールって、日本のメッセンジャーのやりとりに近いみたいですね。以前、海外の展示会への取材依頼をしたんですが、最初こそお互い「Dearなんとか」とか挨拶を入れるものの、次からは「OK」の文字だけ返ってきたりして。毎回「お世話になっております」と書く日本の感覚と違って、メッセンジャーっぽかったです。
生成AI時代になると、メッセージの内容もAIに書かせることになるのかもしれません。僕が入力しなくても、言いそうな内容をAIが入れてくれて、相手もAIが返事して……。メッセンジャーの会話がAIだらけになるかもしれないですね。

鷹木 創
編集主幹
2002年以来、編集記者や編集長などとしてメディアビジネスに携わる。インプレス、アイティメディアと転職し、2013年にEngadget日本版の編集長に就任。 その後スマートニュースに転職。国内トップクラスの機械学習を活用したアプリ開発会社においてビジネス開発として活躍。2021年からはフリーランスとして独立、IBM、Google などのオウンドメディアをサポートしている。