GMOメイクショップ、法人間取引に特化したEC構築プラットフォーム「makeshop BtoB byGMO」を開始

2025.10.14

GMOインターネットグループのGMOメイクショップは、BtoBに特化した新しいEC構築プラットフォーム「makeshop BtoB byGMO」の提供を2025年9月12日に開始しました。

これは、従来から「makeshop byGMO」で提供していたBtoB関連機能を統合・強化したものです。事業規模に合わせた柔軟な拡張性に加え、「オープン直販」「会員制卸売」「代理店／多段階流通」といった多様なビジネススタイルに対応しており、BtoB-ECでの企業のDX戦略を強力にサポートします。

導入企業は、電話やFAX、手書き伝票に依存していた受発注・請求処理や問い合わせ対応などのアナログ業務を効率化し、DXへの第一歩をスムーズに踏み出すことが可能になります。

出典：GMOメイクショップ

「makeshop BtoB byGMO」のWebサイト

業務効率化・コスト削減に向けて拡大するBtoB-ECのニーズに対応

経済産業省の「令和6年度電子商取引に関する市場調査」によると、2024年度の日本国内のBtoB-EC市場規模は前年比約10.6％増と、企業間取引でのEC活用は着実に拡大しています。同時にmakeshopにおける2024年のBtoB向けおよび会員制ECサイトの流通額は、流通総額の約31％にあたる約1078億円に達しました。

BtoB-ECでは、受発注や請求業務のデジタル化による業務効率化・コスト削減がメリットとなるため、電話・FAX・紙ベースの取引からオンラインへの移行が加速しています。こうしたニーズに応えるため、makeshopではエクセル管理や手書き伝票といった業務の自動化を推進し、BtoB-ECサイト構築のハードルを下げてきました。

今回開始したmakeshop BtoBは、既存の関連機能を統合・強化することで、事業者がよりスムーズにBtoB-ECを活用できる環境を整えるための一歩となります。

ビジネススタイルに合わせて3タイプのモデルを提供

makeshop BtoBは、SaaS型のEC構築プラットフォームのmakeshopをベースに、自社のBtoB-ECモデルに最適な機能をオプションやカスタマイズの組み合わせで提供するソリューションです。事業のフェーズに合わせたEC構築を可能にします。

また、事業者の要望や特性に合わせて選択できる、3つのBtoBサイト構築モデルを用意しています。各モデルに対応した機能を組み合わせることで、自社の目的やビジネススタイルに最適なBtoB-ECサイトを構築できます。

1．オープン直販（BtoB・BtoC兼用）
多くの企業や顧客に会員登録不要で公開できる、標準的なBtoB-ECサイトです。一般のBtoCサイトのように誰でもアクセスできるため、新規顧客の獲得やブランド認知の向上に最適なモデルです。

2．会員制卸売（クローズドBtoB）
特定の取引先だけに限定して会員認証や情報管理を行う、アクセス制御が可能なBtoB-ECサイトです。取引先ごとの価格設定や限定商品の提供など、細やかな取引条件を適用し、既存顧客との関係強化と受発注業務の効率化を図ります。

3．代理店／多段階流通（BtoBtoB/BtoBtoC）
複数段階の取引関係を想定し、流通や販売チャネルの最適化をサポートします。企業間の取引に加え、最終消費者向けの販売も行えます。

企業の事業規模や取引要件に応じてソリューションを提供

makeshop BtoBは、企業の事業規模や取引の要件に応じた最適なソリューションを提供し、導入から運用までをスムーズに進められる設計となっています。企業間取引の一部業務を効率化するスモールスタートから、個別カスタマイズや外部連携などによる段階的な拡張まで事業成長に応じて幅広く提案・支援します。

既存のBtoB機能を活用したスモールスタート
BtoB-ECを新規に始める企業や、小規模な取引から効率化を図りたい企業向けに、makeshopのBtoB関連機能を活用し、ECサイトを手軽に構築・運用できます。初期投資を抑えつつ、EC化による業務効率化の第一歩を踏み出せます。

個別カスタム・JavaScriptによる柔軟な機能拡張
makeshop BtoBの既存機能だけではカバーしきれない、自社の商習慣に合わせた機能やデザインを求める企業向けに、ピンポイントカスタムやJavaScriptによる機能拡張に柔軟に対応します。特定の業務フローの自動化や、顧客体験の最適化が可能です。

システム開発・外部連携による高度な業務効率化
大規模な取引量や既存の基幹システムとの連携が必要な企業向けに、個別開発やAPI連携による高度な連携ソリューションを提供します。複雑な受発注業務の自動化、サプライチェーン全体の最適化など、エンタープライズレベルのBtoBニーズに対応します。

新たに「代理注文システム」機能を追加

makeshop BtoBの提供開始に合わせ、これまで要望の多かった「代理注文システム」を追加しました。電話やFAXなどで受けた注文内容を、担当者が購入者に代わってシステム上に登録できるため、受注業務の効率化とヒューマンエラーの削減に大きく貢献します。今後もAI-OCR（AIを活用した光学式自動読み取り）機能の実装など、さらなる業務効率化に貢献する機能開発を進め、BtoB-ECプラットフォームとしての価値向上を目指します。

ソリューションの導入・運用支援などを行うパートナーも募集

GMOメイクショップでは、BtoB領域の各種ソリューションを有する企業との連携を強化し、顧客のビジネス成長をより強力に支援していく目的で、パートナー企業を募集しています。makeshop BtoBのさらなる価値創造と市場拡大に向け、本ソリューションの導入・運用支援に加え、BtoB企業のDXをともに推進していきます。
パートナーシップによるメリットは以下の通りです。

新たな収益源の創出
成長が見込まれるBtoB-EC市場で、新たなビジネス機会を創出し、収益基盤の確立を期待できます

BtoB市場への参入・拡大
makeshop BtoBを介して、アプローチが難しかったBtoBビジネス領域へ参入し、事業領域を拡大できます

BtoBソリューションの提供
クライアント企業に合わせた機能提案や、費用対効果の高い個別開発提案を通じて、多様な課題解決に貢献できます

パートナーシップに関する詳細は、下記URLを参照してください。
https://www.makeshop.jp/main/reseller/reseller.html

GMOメイクショップは、今後もBtoB-EC市場のニーズを捉え、さらなる機能拡充や連携サービスの強化を図り、makeshop BtoBは、変化の激しい市場環境に対応し、事業者のビジネス成長を強力にサポートするプラットフォームとして、進化を続けるとしています。

makeshop BtoBの開始は、まずBtoB-ECシステム構築を検討する企業にとって大きなメリットをもたらします。電話やFAX、手書き伝票に依存していた受発注・請求処理などのアナログ業務を効率化し、DXへのスムーズな第一歩を踏み出せるよう支援します。オープン直販から会員制卸売、代理店・多段階流通まで、多様なビジネススタイルや事業規模に合わせた柔軟なEC構築が可能となり、スモールスタートから個別カスタマイズまで対応するのも魅力です。

次にBtoB-EC市場に対しては、ECサイト構築のハードルを大幅に下げることに、大きな影響を与えるでしょう。これにより、アナログ業務からの脱却を促し、より多くの企業がデジタル化を推進できるようになるため、市場全体の活性化と企業のDX加速を強力に後押しすることでしょう。

安蔵靖志

Techジャーナリスト／家電エバンジェリスト
家電製品協会認定　家電製品総合アドバイザー（プラチナグレード）、スマートマスター。AllAbout デジタル・家電ガイド。ビジネス・IT系出版社を経てフリーに。デジタル家電や生活家電に関連する記事を執筆するほか、家電のスペシャリストとしてテレビやラジオ、新聞、雑誌など多数のメディアに出演。KBCラジオ「キャイ～ンの家電ソムリエ」にレギュラー出演するほか、ラジオ番組の家電製品紹介コーナーの商品リサーチ・構成にも携わっている。