画像1枚でTシャツのVR向け3Dモデルを作れる! SUZURIが新機能「3Dグッズ作成ツール」を開始

安蔵 靖志

GMOインターネットグループクリエイター
GMOペパボが運営するオリジナルグッズ作成・販売サービス「SUZURI(スズリ) byGMOペパボ」は、画像を1枚アップロードするだけで簡単にTシャツの3Dモデルを作成・販売できる新機能「3Dグッズ作成ツール」を開始しました。

「3Dグッズ作成ツール」の特設ページ

SUZURIで作成したオリジナルグッズと組み合わせることで、リアルとバーチャルのリンクコーデを簡単に楽しめるようになります。さらに、SUZURIの3Dモデルに対応したオリジナル3Dアバターの無料公開も開始しました。

メタバース市場が拡大するなか、仮想空間でのクリエイターのアウトプットを支援

SUZURIは、画像が1枚あれば誰でも簡単にグッズ作成・販売ができるサービスとして2014年に開始して以来、「Tシャツ」や「スマホケース」など作成できるアイテムを増やしてきました。現在では50種類以上のアイテムを作成できるほか、83万人以上(2024年6月末時点)のクリエイターが利用しています。

一方、最近ではVR機器の普及を受けてメタバース市場が拡大しています(総務省「令和5年版情報通信白書」より)。SUZURIはこれまでも、現実世界やオンラインでアウトプットを行うクリエイター向けの取り組みや機能提供を通じて表現活動を支援してきましたが、今後は仮想空間でのアウトプットでもその役割を担うべきだと考えています。

そこで、2024年6月に「3Dグッズ作成ツール」の提供予告を発表し、先行公開版として「3D缶バッジ」が作成できる機能を追加しました。

今回は「3Dグッズ作成ツール」の正式版として、作成できるアイテムに「3D Tシャツ」が追加されました。これまで3Dモデルの制作には専門知識やスキルが必要でしたが、この機能によって誰でも自分のオリジナルの3Dモデルを作成できるようになり、作成から販売、バーチャル空間での利用までシームレスに作品を届けられるようになりました。

ログインして画像をアップするだけ、簡単に「3D Tシャツ」が作れる!

「3Dグッズ作成ツール」の使い方はシンプルです。これまでのSUZURIでのグッズ作成・販売方法と同様に、画像をアップロードするだけで「3D Tシャツ」を作成・販売できます。

3Dグッズ作成・販売までの流れ

リアルとバーチャルのリンクコーデも楽しめる

同じデザインでリアルの「スタンダードTシャツ」とバーチャルの「3D Tシャツ」を作成すれば、リアルとバーチャルでリンクコーデを簡単に楽しむこともできます。展示会などのオフラインイベントで着用したり、グッズ販売でファンコミュニケーションに活用したりと、さまざまなシーンで利用できます。

リンクコーデのイメージ

オリジナル3Dアバター「墨澄(スミスミ)」を無料公開

また「3Dグッズ作成ツール」で作成した「3D Tシャツ」を簡単にメタバースで着用してバーチャルファッションを楽しめるように、オリジナル3Dアバター「墨澄(スミスミ)」の無料公開を開始しました。

無料公開されたオリジナル3Dアバター「墨澄(スミスミ)」

デザインには、TVアニメ『チェンソーマン』の第4話エンディング・テーマ曲のイラストに起用されるなどで人気のクリエイター・coalowl氏を起用し、親しみやすく可愛らしいキャラクターが誕生しました。

3Dモデルの制作ディレクションは、大丸松坂屋百貨店の3Dモデルや、人気VTuber犬山たまき氏のアバター衣装を手掛けるなど、数多くの実績を持つVの協力を得ました。オリジナルアバターは、「VRChat」などのソーシャルVRプラットフォームでの利用を想定しています。

さらに3DCGクリエイター向けに「墨澄」と同じ素体(3Dモデルを制作する上でベースとなるボディ)の無料配布も行います。この素体を使用して自分のオリジナルアバターを制作することで、SUZURIの3Dグッズを簡単に着用できるキャラクターを作れます。

SUZURIは今後もリアル・バーチャル問わず誰でも表現活動ができる世界を実現していくとのことです。


画像1枚から3D Tシャツが作成できるようになったことで、メタバースにおけるファッションの可能性が大きく広がりました。アイデアさえあれば、専門的な知識やスキル、高性能パソコンや3Dモデリングソフトがなくても簡単にオリジナルの3D Tシャツを作れるため、クリエイターの裾野が広がります。従来は表現が難しかった、ユニークで個性的なアバターも作れるため、メタバースの楽しみも増えることでしょう。

オリジナルアイテムの作成や販売を通じて、ユーザーのメタバースへのエンゲージメントが向上し、メタバース経済の成長に貢献するかもしれません。また、3D Tシャツを現実世界でも販売することで、リアルとバーチャルの境界線が曖昧になり、新しいファッション体験を提供できるようになる可能性も大いにあります。

AIを活用してより高度なデザインを自動的に生成することで、アイデアさえあれば素材となる画像自体を作ることもできます。自分だけの3D Tシャツを作りたい人や、リアルとメタバースでのリンクコーデをしてみたいという人は、ぜひSUZURIの3Dグッズ作成ツールを使ってみてください。

安蔵 靖志

Techジャーナリスト/家電エバンジェリスト
家電製品協会認定 家電製品総合アドバイザー(プラチナグレード)、スマートマスター。AllAbout デジタル・家電ガイド。ビジネス・IT系出版社を経てフリーに。デジタル家電や生活家電に関連する記事を執筆するほか、家電のスペシャリストとしてテレビやラジオ、新聞、雑誌など多数のメディアに出演。KBCラジオ「キャイ~ンの家電ソムリエ」にレギュラー出演するほか、ラジオ番組の家電製品紹介コーナーの商品リサーチ・構成にも携わっている。

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