2026年、「新世代の両面スマホ」が登場
それでも両面スマホには、開発者のロマンや技術的チャレンジという意味合いがあり、細々と噂や試作が続いてきた。とはいえ市場の反応は冷ややかで、スマホ史の片隅にひっそりと名前が残るかどうか、という存在感になっていたのも事実だ。
そんな中、2026年6月に新たなコンセプトを持つ両面スマホが発表された。電子ペーパー端末で知られる中国・Bigmeの「Bigme Hibreak Dual 2」である。Bigmeはモノクロだけでなくカラー電子ペーパーを搭載したスマホも展開してきたメーカーだが、電子ペーパーのみでは動画視聴など現代的なスマホ利用には向かない。そこで「電子ペーパーだけでは足りないなら、カラー液晶も一緒に載せてしまおう」と発想を逆転させて生まれたのがBigme Hibreak Dual 2だ。
そんな中、2026年6月に新たなコンセプトを持つ両面スマホが発表された。電子ペーパー端末で知られる中国・Bigmeの「Bigme Hibreak Dual 2」である。Bigmeはモノクロだけでなくカラー電子ペーパーを搭載したスマホも展開してきたメーカーだが、電子ペーパーのみでは動画視聴など現代的なスマホ利用には向かない。そこで「電子ペーパーだけでは足りないなら、カラー液晶も一緒に載せてしまおう」と発想を逆転させて生まれたのがBigme Hibreak Dual 2だ。
Bigme Hibreak Dual 2
Bigme Hibreak Dual 2は、カラー電子ペーパー側でカラーコミックや図版入りのオフィス文書を閲覧したり、動きの少ないパズルゲームなどを楽しんだりできる。従来のモノクロ電子ペーパースマホと比べ、色が表示されることで使い勝手は大きく向上した。そして過去の両面カラー画面スマホが「どちらの面でも同じように使える」ことを売りにしていたのに対し、Bigme Hibreak Dual 2は「役割の異なる 2枚の画面」を備えている。じっくり読むコンテンツや軽めのゲームは電子ペーパー側、動画や派手なUIは液晶側といった具合に、表裏で用途をきちんと分けられる点が特徴だ。現在はまだ発売前の製品で、つい先日までクラウドファンディングの募集が行われていた。出荷は同年11月を予定しているという。
両面を使い分けできるBigme Hibreak Dual 2
自撮り用「後付け背面モニター」という新潮流
両面スマホが今後、他社からも続々登場するかどうかは未知数だ。しかし「スマホの裏に追加で画面を貼り付ける」という発想自体は、2025年ころからじわじわ広がっている。そのきっかけのひとつが、自撮り用途だ。フロントカメラは画質面でメインカメラに見劣りするため、「裏側の高画質なメインカメラで撮りたいが、自分の顔を確認しながら撮影したい」というニーズが生まれ、スマホ背面に後付けする小型ディスプレイが登場した。
自撮り用の背面貼り付け型自撮りディスプレイ
このタイプのディスプレイは、スマホの画面内容をそのままミラーリング表示するものが多い。最近の製品の中にはタッチ操作に対応したモデルもあり、取り付けた状態で「裏側からスマホを操作する」こともできるという。実質的に、vivoやNubiaの両面カラー端末に近い使い方ができるわけだ。さらにワイヤレス接続に対応したモデルなら、スマホ本体をポケットにしまい、小型ディスプレイだけを手に持って「超小型スマホ」のように扱うことも可能だ。こうした背面の後付けディスプレイは、DIY的な両面スマホ体験を提供する新しいアクセサリとして、今後存在感を増していくかもしれない。
さらにこの背面ディスプレイを、メーカー自身がスマホとセットで提供しようとしている動きも出てきた。かつて背面電子ペーパーで苦戦したHisenseだ。Hisenseが2026年中の発売を予告している「A10」は、電子書籍用途に特化したモノクロ電子ペーパー画面のスマホだが、背面に着脱可能なカラー画面を取り付けられる構造になっている。電子ペーパー側がメインでカラー画面がサブという、かなりユニークな組み合わせだが、この背面カラー画面を自撮りや動画視聴などに活用できる。
さらにこの背面ディスプレイを、メーカー自身がスマホとセットで提供しようとしている動きも出てきた。かつて背面電子ペーパーで苦戦したHisenseだ。Hisenseが2026年中の発売を予告している「A10」は、電子書籍用途に特化したモノクロ電子ペーパー画面のスマホだが、背面に着脱可能なカラー画面を取り付けられる構造になっている。電子ペーパー側がメインでカラー画面がサブという、かなりユニークな組み合わせだが、この背面カラー画面を自撮りや動画視聴などに活用できる。
Hisense A10
ニッチな製品であることは間違いなく、ヒットを狙うというよりは、一部のユーザー向けの尖った提案といえるだろう。しかし、10年以上にわたって失敗続きだった両面スマホに再び挑もうとする姿勢は、素直に称賛したい。
両面スマホはこれからも出てくる
YotaPhoneから始まり、Hisense A2シリーズ、vivoのNEX Dual Display、Nubia Xなど、試行錯誤を繰り返しながらもヒットには至らず、半ば忘れられた存在だった両面スマホは、今後どのような展開を見せるのだろうか。
Armor 30 Proのようなタフネス+背面カラー画面の製品は、現場などでの視認性・操作性を高める手段として有用だ。一方で、背面ディスプレイを自撮りに活用する潮流も生まれており、両面スマホというアイデアはようやく実用性を伴い始めている。
10年以上続いた試行錯誤の末、2026年の両面スマホたちには、「おもしろガジェット」の域を超えた活用シナリオが提示されているのだ。タフネスメーカー、電子ペーパー専業メーカー、そしてメジャーブランドが入り乱れて、次の一歩をめぐる競争が始まろうとしている。両面スマホの物語は、ようやく幕を開けようとしているかもしれない。
Armor 30 Proのようなタフネス+背面カラー画面の製品は、現場などでの視認性・操作性を高める手段として有用だ。一方で、背面ディスプレイを自撮りに活用する潮流も生まれており、両面スマホというアイデアはようやく実用性を伴い始めている。
10年以上続いた試行錯誤の末、2026年の両面スマホたちには、「おもしろガジェット」の域を超えた活用シナリオが提示されているのだ。タフネスメーカー、電子ペーパー専業メーカー、そしてメジャーブランドが入り乱れて、次の一歩をめぐる競争が始まろうとしている。両面スマホの物語は、ようやく幕を開けようとしているかもしれない。

山根 康宏
香港在住携帯研究家
スマホとSIMを求めて世界各国を取材中。海外、特に中国の通信事情に精通している。大手メディアへの執筆も多数。海外スマホ・ケータイを1800台所有するコレクターでもある。












