実際にチャット欄に入力してみると……
初めに入力するのは、こんなプロンプトです。
――――――――――
あなたは人事部門の責任者、私は営業部で新入社員教育を担当する社員です。
あなたの目標は私の悩みを解決して新入社員のパフォーマンスを上げることです。
以下のプロセスにしたがって、私に提案をしてください。
1. まず最初に、現状とゴールを私に尋ねてください。
2. 私の答えに基づいて、現状とゴールとの間のギャップを課題として端的に提示し、課題解決のために必要なことを提案してください。
3. 2で提示した課題を解決するために必要な追加情報について、私に質問してください。
4. このプロセスを、私があなたに追加情報を提供し、あなたが課題解決のための提案を繰り返して、私が悩みを解決したというまで続けます。
――――――――――
「あなた」とはChatGPT、「私」はこの私のこと。質問の前に「あなたは〇〇、私は△△」というように、それぞれの立場を定義するのは、実際の人間関係とは少し勝手が違いますね。ChatGPTはユーザーが入力した内容によって回答内容が変わるので、あらかじめお互いの関係性を定義しておくことがポイントになるのです。
これを実際にChatGPTのチャット欄に入力してみると……
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あなたは人事部門の責任者、私は営業部で新入社員教育を担当する社員です。
あなたの目標は私の悩みを解決して新入社員のパフォーマンスを上げることです。
以下のプロセスにしたがって、私に提案をしてください。
1. まず最初に、現状とゴールを私に尋ねてください。
2. 私の答えに基づいて、現状とゴールとの間のギャップを課題として端的に提示し、課題解決のために必要なことを提案してください。
3. 2で提示した課題を解決するために必要な追加情報について、私に質問してください。
4. このプロセスを、私があなたに追加情報を提供し、あなたが課題解決のための提案を繰り返して、私が悩みを解決したというまで続けます。
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「あなた」とはChatGPT、「私」はこの私のこと。質問の前に「あなたは〇〇、私は△△」というように、それぞれの立場を定義するのは、実際の人間関係とは少し勝手が違いますね。ChatGPTはユーザーが入力した内容によって回答内容が変わるので、あらかじめお互いの関係性を定義しておくことがポイントになるのです。
これを実際にChatGPTのチャット欄に入力してみると……
まずは、「私」が抱える課題と、得たい成果について質問されます。これは1つ目の項目で私が「質問して」と頼んでいることですね。2以降は、その後のやりとりの流れを教えてくれています。
まずは聞かれたことに答えてみましょう。
「新入社員フォロー研修って、結局何をすればいいの?」という、私のふんわりしたイメージに対し、課題を言語化した回答がもらえました。 ごく一般的な回答ではありますが、「社会人としての基礎スキル」が身につくことが新入社員研修の目的の1つというのは、おおむねどこの会社でも言えること。解答の解像度としては上々ではないでしょうか。
最初に投げた「目的」がかなり大ざっぱであるにもかかわらず、この時点で「考えなくてはいけないことは何か」という、ある程度の方針が立っています。さらに「設定したゴールに到達するのに必要な課題ついて、必要なことを私に質問してください」と入力してみました。
最初に投げた「目的」がかなり大ざっぱであるにもかかわらず、この時点で「考えなくてはいけないことは何か」という、ある程度の方針が立っています。さらに「設定したゴールに到達するのに必要な課題ついて、必要なことを私に質問してください」と入力してみました。
いろいろ質問が返ってきましたが、正直なところ「どんなトレーニングが効果的なのか知りたいのは私のほうなのだが?」と思ったので、「効果的と言われるトレーニングにはどんなものがあるのか」という趣旨の質問をしてみました。
さまざまな研修・トレーニングの方法を答えてもらえました。気になる部分については「もっと教えて」などと入力すると、その部分をさらに掘り下げた答えが返ってきます。
さらに、ChatGPTにどんどん質問しましょう。
さらに、ChatGPTにどんどん質問しましょう。
「事例を教えてください」「これらについて学ぶための書籍はありますか」など、必要に応じて質問を掘り下げましょう。ChatGPTからこちらに対する質問が出されたときは、その回答に応じてアドバイスが変化するので、情報を多く与えるほどより的確な回答をもらえます。一方的にこちらから質問するだけでなく、双方からの問いを重ねることで思考が回り始め、自分が未検討の部分が明確になっていきます。
はじめはごく一般的な内容が返ってくるものの、質問を重ねたり、深掘りしていくことで、「自分が考えるべきこと」がはっきりして、質問の切り口も変わってきます。「何から手をつければいいのか……」と悩む時間をバッサリカットすることができます。
ChatGPTなどの対話型AIの出現によって、「投げられた問いをきっかけに思考が回る」のが、相手が人間でなくとも可能になったと言えるでしょう。1人ではループしがちな思考に、ChatGPTが別の角度から切り込んでくれます。気の置けない人と対話しながら考えの精度を深めていくような使い方も、ChatGPTにはあるのだな……と感じました。
はじめはごく一般的な内容が返ってくるものの、質問を重ねたり、深掘りしていくことで、「自分が考えるべきこと」がはっきりして、質問の切り口も変わってきます。「何から手をつければいいのか……」と悩む時間をバッサリカットすることができます。
ChatGPTなどの対話型AIの出現によって、「投げられた問いをきっかけに思考が回る」のが、相手が人間でなくとも可能になったと言えるでしょう。1人ではループしがちな思考に、ChatGPTが別の角度から切り込んでくれます。気の置けない人と対話しながら考えの精度を深めていくような使い方も、ChatGPTにはあるのだな……と感じました。
中野 亜希
ライター・コラムニスト
大学卒業後、ブログをきっかけにライターに。会社員として勤務する傍らブックレビューや美容コラム、各種ガジェットに関する記事執筆は2000本以上。趣味は読書、料理、美容、写真撮影など。
X:@752019