時代は「ググる」から「パプる」へ、超有能対話型AI検索エンジン「Perplexity AI」に課金してみた

中野 亜希

AISpecial使ってみた

課金済み(Proプラン)でできること

月額20ドルを課金する「Proプラン」では、Copilotモードの利用やファイルアップロードの利用回数が無制限になり、後に説明する「Pages機能」や画像生成モデルも利用可能になります。

先に挙げたPro Searchの利用回数も、無料ユーザーと課金ユーザーで大きく変わる点です。無料ユーザーでも4時間ごとに5回まで利用可能でしたが、Proプランに登録すると、1日600回まで使用可能になります。課金によって機能が増えるというよりは、「Perplexityを十分に活用するにあたり、必要な機能の利用制限が解除される」というイメージです。

「アカウントなし」「サインアップ済み」「課金済み」で何がどう変わるのかを、Perplexityが表にまとめてくれたので掲載します。

「機能の違いを表にまとめて」と指示したもの

課金することで使えるようになるPerplexityの機能の1つに、高速のファイル解析があります。前述したとおり、無料版でも一部利用できますが、有料版ではPDFや画像の解析が無制限で行えます。

PerplexityにPDFやデータファイルをアップロードし、その内容について質問を重ねてみたところ、他の生成AIより正確な回答が返ってくるうえ、処理も高速。かなり使える印象なのです。

年末なので、スマホ内のドキュメントを整理していたところ、中身のよくわからないPDFファイルを発見しました。4MB程度のサイズから察するに、かなりボリュームがありそう。そこでPerplexityに「これは何のファイルなのか」を質問してみました。

画面左下に表示されたアイコンがアップロードしたPDFファイルです。ファイルをアップロードすると、自動的に右下のスイッチが「Pro Search」に移行します。
どうやらこのファイルは、東京都による「文章生成AI利活用ガイドライン」のようです。「誰が」文章生成AIを利用する際の話なのか、もう少し掘り下げて聞いてみます。
日々アップデートする文章生成AIに関するガイドラインなので、適切にアップデートされていてほしいもの。バージョン管理についても尋ねてみると、修正の履歴についても答えてくれました。
自分にとっても興味がある題材を扱ったファイルだとわかったので、自分でもすべて目を通してみました。Perplexityはその内容を正確に理解しており、このあと重ねた質問に対しても、ごく短時間で過不足ない要約と、正しい答えを返してくれていると実感しました。

また、「Pages」機能も有料版の目玉といえる機能の1つ。

Pages機能とは、Perplexityでの検索結果を美しくデザインされたブログや記事に変換できる……というもの。専門知識や文章力がなくても、自分のオリジナルのレポートやブログ記事を作成できます。

複雑な内容も整理したわかりやすいコンテンツが作成でき、メディアの追加やテキストの配置、セクションの追加や削除といった、さまざまなカスタマイズが可能です。

利用するには左側のメニューから「ライブラリ」を選択し、「ページ」をクリックします。

「New Page(ページ)」または「+」ボタンをクリックして、新しいページを作成

「What's your Page about?」(あなたのページは何についてですか?)という欄に、作成したいページのトピックや内容を入力します。

こういった機能の精度をチェックするには、自分が好きで強く興味を持っていることに対し、どんなクオリティの生成がされるかを試してみるのが一番。

そこで、私が今ハマりにはまっているNetflix上のコンテンツ「timelesz project -AUDITION-」、通称「タイプロ」についてページを作成してみることにしました。

ページの内容について入力が完了したら、Enterキーを押すか「→」ボタンをクリックします。Perplexity AIが自動的に情報を収集し、構造化したページが表示されます。

「Netflixで配信中のtimelesz projectについて」と入力して、1分ほどで生成されたページがコチラ。

1分もかからず出力

指示文は「ネトフリのタイプロについて」とかなり単純で、細かい指示を与えていないのに、それなりに要点を押さえた記事が出力されました。生成された記事の内容もかなり正確です。ざっくりとしたページのタイトルを入力するだけでもこの通りですが、必要に応じて、ターゲットオーディエンス(読者層)を選択することもできます。

「どんな層に向けて発信するか」を決められる

画像やセクションの挿入もでき、記事の方向性を指示文に盛り込むことでも全体のトーンが変わります。記事全体の構成を整えるために、ほかの見どころを要素としてプラスすると、追加した部分についても文章を生成してくれます。

最終的には自分でテキストに手を加えたり、情報の正確性のために裏取りをする必要はありますが、簡単な指示でごく短時間に体裁の整った記事が出力されることに驚きます。

本当に「ググれ」が「パプれ」になるかも

「時代はググれ(Google検索)からパプれ(Perplexity検索)になるかも」……そんな言葉を耳にすることも増えたこの頃。

Perplexityに課金して使ってみると、それは十分現実的な話であると感じます。

かねてより「仕事のできる人はググラビリティが高い(Google検索を使いこなすのがうまい)」と感じていましたが、多くの人にその「高い検索能力によるアウトプット」を得られるようにしてくれるのが、Perplexityなのかも……という気がしてきます。
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中野 亜希

ライター・コラムニスト
大学卒業後、ブログをきっかけにライターに。会社員として勤務する傍らブックレビューや美容コラム、各種ガジェットに関する記事執筆は2000本以上。趣味は読書、料理、美容、写真撮影など。
X:@752019

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