豊富な行動札を駆使して戦うローグライク「Shogun Showdown」

池 紀彦

Specialゲーム
最近、ゲーム実況配信者やゲーム好きの間で、とあるゲームが話題になっています。その名は「Shogun Showdown」。邦題は「将軍 対決」で、2024年9月6日に正式版がリリースされました。

Shogun ShowdownはPC向けプラットフォーム・Steamのほか、Nintendo SwitchやXbox向けにも配信されているローグライクのターン制バトルゲーム。Steam版の価格は1700円、マイニンテンドーストア価格は3480円です。

ローグライクとは「ローグのような」という意味です。「ローグ(Rogue)」は1980年代に誕生した、ターン制のダンジョン探索型ロールプレイングゲーム(RPG)。ローグライクゲームには「ダンジョン(マップ)がランダムに生成される」「シングルプレーヤーゲーム」「キャラクターが死ぬと最初からやり直し」などの特徴がありますが、本作では「ターン制バトル」「ゲームは常に初期状態からスタート」「ゲームプレイ中に手に入る一部のポイントや解放された要素は保持される」といった特徴が反映されているようです。
 
筆者もローグライクゲームはいくつかやってきましたが、本作はキャラクターの動きを前後移動のみに限定した、謎解きよりもバトルがメインのローグライクといえるでしょう。
 
ではShogun Showdownが一体どのようなゲームなのか、筆者もハマった魅力についてお話ししていきましょう。

画面下部の「行動札」を使って戦略を考え、敵を撃退していくローグライクなターン制バトルゲーム「Shogun Showdown」

敵の行動を予測し、戦略を立てて挑む爽快バトル

Shogun Showdownは横視点で主人公を操作して、敵を倒していくバトルゲームです。ゲームスタート後は、マップを移動して目標のフィールドに向かい、そこで戦闘して敵を倒すとクリアとなり、先に進むことができます。主人公、敵ともに、キャラクター下部にブロックの数で体力が表示されます。
 
フィールドには移動可能なマスが配置され、敵も主人公もマスのある場所なら前後(つまり画面上では左右)に1マスずつ移動できます。何らかの行動をするごとにターンが進んでいくので、敵の攻撃をかわしつつ、こちらの攻撃を当てるようにターンを進行することが大事です。

本作の攻撃には「行動札」を使用します。主人公は最初から2枚の行動札を所持しており、これをセットするのに1ターンを消費します。新たな行動札は戦闘終了時などに手に入る場合があり、後半になると多くの行動札を駆使してバトルすることになります。

行動札は最大3つまでセット可能。セット後に1ターンを消費して攻撃アクションを実行すると、その時点でセットされた全ての行動札を1ターンのうちに順番に使っていきます。行動札はセット後に並び替えやキャンセルも可能で、並び替えやキャンセルではターンは経過しません。

ターンは移動、振り向き、何もせず待機といった行動でも進みます。

行動札は最大3つまでセット可能。ただし、このケースでは敵の体力が2と1のため、セット済みの近接攻撃「螺旋刀」が空振りになってしまう。攻撃アクションを実行する前に「螺旋刀」をキャンセルすれば、無駄なく1ターン撃破できる

こうしたターン進行のルールは敵も同様ですが、敵はこちらが射程内に入るまで攻撃を行わず、射程に入るまで移動してきます。さらに攻撃前に1ターンの待機時間があります。そのため、攻撃待機状態になった敵の射程内から離れるか、攻撃して先に倒してしまえばダメージは受けません。

また、敵は正面/背面のプレーヤーに一番近いものしか動きません。後ろの敵は行動札を構えて待機状態となっており、前の敵がいなくなるなど、目の前に主人公が出現するまでは行動しないのです。これは同士討ちを防ぐための行動なのですが、こうした行動を逆手に取って、攻撃待機状態の敵と入れ替えを行い、同士討ちを誘うテクニックもあります。

敵が原則としてプレーヤーを射程に入れてからでなければ行動しないことに加えて、本作はターンが常にプレーヤー先行で始まるため、プレーヤー側が有利に動けるように設定されています。

また、フィールドにはウェーブが設定されています。配置された敵を一定数倒すか、一定ターン経過でウェーブが進み、新たな敵が追加されます。全てのウェーブが終わればそのフィールドでの戦闘は終了となり、報酬として新たな行動札がもらえたり、行動札が強化できたりします。フィールドの中にはショップもあり、戦闘中に集めたお金を使って消費アイテムを売買したり、行動札の強化、売却などができます。

フィールドをクリアしていくと、ボスが出現する場合もあります。ボスには体力ゲージが表示され、これを0まで減らせばクリアとなり、「ボス撃破ポイント」が手に入ります。

逆に主人公の体力ブロックが0になると、そこでバトルは終了です。死んでしまった場合、これまでに獲得した行動札や、強化した行動札、獲得した消費アイテムなどは全て失いますが、これまでのボス撃破ポイントだけは失わずに持ち越せます。溜まったボス撃破ポイントを消費することで、スタート地点の「野営地」に戻ってきた時に、新たな行動札や技などを購入できます。購入した行動札や技は次のプレイ時にランダムで出現するようになるので、より快適にバトルが行えます。このほか、ショップに並ぶ商品を増やすための枠もこのポイントで購入できます。

こうして強くなっていき、最後のステージに待ち構えるラスボス、ショウグンを倒すことがこのゲームの当面の目的です。

最初に登場するボスは「突撃のダイスケ」。豊富な行動札を駆使して攻撃してくるが、射程が2マスの「槍」と前方に突進してくる「突撃」を使ってくるため、ノーダメージで倒すには運も絡む。倒すと画面左端のドクロマークに付いている数字、「ボス撃破ポイント」が増える

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池 紀彦

ゲーム&ガジェットライター
自ら触れて得た体感を形にする兼業ライター。ソフトウェア事業のディレクションと検証を行なう傍ら、パソコン雑誌編集部やAV機器メディア編集部を経て得た経験を活かし、パソコン、ガジェット、ゲーム、おもちゃなどのレビューを日夜各所で執筆。ThinkPadと程よい懐古物を好み、懐かしのゲームやパソコン、アニメ、漫画などをこよなく愛します。「やってみた」には定評あり。

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