動画広告の効果を最大化、炎上も未然に防止「PlayAds」とは

広告動画効果検証ツール「PlayAds byGMO」 

GMO PlayAdはもともとデジタルマーケティングを手掛けるGMO NIKKO株式会社のグループ会社だという。インターネット広告の中で、動画を専門に手掛ける部隊が独立して、広告動画専門の会社として立ち上げたのが、GMO PlayAdなのだ。
 
そして同社の特徴ともいえるのが、広告動画の効果検証ツール「PlayAds(プレイアズ) byGMO(以下、PlayAds)」だ。実際にリサーチパネルに動画を閲覧してもらったフィードバックと、閲覧時の行動データとを掛け合わせることで、動画広告を分析し、効果を検証できるという。

ここで言うリサーチパネルは、GMOリサーチ株式会社が提供する「JAPAN Cloud Panel」と呼ばれるリサーチパネルサービスに登録しているユーザーの中で、動画広告を配信予定の属性やセグメントにマッチしたユーザーだ。

また動画作成者が自社でモニターやリサーチパネルを持っている場合は、それらユーザーでテストを行える「オリジナルパネル機能」も備えているそうだ。

リサーチパネルのフィードバックは、具体的には複数の広告動画を見てもらい、「良い」と思ったところでリアクションを返してもらうというもの。これにより、どのような広告動画がより効果的かを可視化でき、より効果的な広告動画をスムーズに制作できる。
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広告動画をリサーチユーザーによって評価、検証するシステム「PlayAds」を提供している

TVCMで好評でもインターネットでウケるとは限らない

実例を聞いてみたところ、ある会社のテレビで放映されたCM動画をリサーチパネルに見せて得られたリアクションについて教えてくれた。
 
実例として用意されたのは、テレビで放映されたことのある飲食品会社の3本のCM動画だ。1本目は、タレントを起用したちょっとした小ネタも挟んだ広告動画。2本目は商品となる食品の良さを売りにしたCM動画で、同社のCMとしてはあまり馴染みのない雰囲気のもの。最後は同社とはライバルとなる別の飲食品会社のCM動画で、食品の良さを売りにしたものだった。

これら3本の動画に対するモニターのリサーチ結果を見せてくれた。リサーチ結果は、横軸が動画の経過時間、縦軸がリアクション数となったグラフ形式で表示される。

1本目の動画では、タレントが登場してもモニターの反応はあまりなく、全体的にリアクションが少ないまま終了してしいる。そして2本目では、食材が美味しそうなビジュアルを見せた瞬間、リアクション数が一気に跳ね上がった。3本目のライバル社のCMでも、2本目と同様の挙動が見られるという、面白い結果となった。
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GMO PlayAd株式会社 代表取締役社長、冨岡 信之氏
冨岡氏は「このように、テレビCMで評判の良い映像であっても、インターネット上で視聴してもらった場合には、同じリアクションにならないこともあります。今回の場合は、本来会社さんが売りにしている食材の美味しさで勝負した動画の方が、評判が良い傾向でした。

もちろんタレントさんが悪いという話ではありませんし、インターネット上での広告動画にタレントが不要という意味でもありません。しかし今回の広告動画比較では、そのような結果が出ています」と語る。
 
このような事前リサーチにより、制作した動画が実際に効果を得たいセグメントにウケるかを公開前にチェックできる効果は非常に大きい。

広告動画の一般的なテストには「ABテスト」と呼ばれる手法が採られる。作成した複数の動画を、それぞれ少しだけ実際に配信し、その結果を比較。より効果の高い方を正式な配信に採用し、その後大量に配信するという方法だ。PlayAdsなら、バリエーションの異なる複数動画のリアクションを一気に確認して検証できるため、制作期間を短縮できる上、効率的かつ効果的に広告動画を取捨選択できる。
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「ABテスト」を同時に検証することで制作期間を短縮できるので、よりスピーディーに広告動画を展開できる

炎上リスクも事前に回避

そして昨今の情勢を考えると、炎上リスクを事前に回避できる点も見逃せない。炎上リスクは多岐に渡るため、事業部や企業内、制作部門といった内部だけでは、潜在的なリスクまでは追い切れないのが実態だ。事前にモニター調査することで、こうした潜在的な炎上リスクを事前に発見、回避することができる。

炎上リスクについての検証事例も紹介してもらった。PlayAdsでは、ネガティブなリアクションのみに限定した検証も可能で、紹介してもらった事例では、動画の会話内で、子供が大人の女性に対して「キレイですね」と話しかけた場面に対して一定数のネガティブ反応が見られた。この動画は、内容から考えても、このセリフがなくても問題なかったため、別のセリフに置き換えて公開したという。
 
モニターからネガティブなリアクションであった場合でも、動画の演出上、その内容を残して配信しなければならない場合もあるだろう。だが、こうしたネガティブリアクションを事前に検知し、現場や企業側が認知しておくだけでも、その後の対応を大きく変えることができる。予期せぬ炎上とは異なり、ユーザーへの対応をあらかじめ策定するといったことが行えるからだ。

このように、オープンに広告を展開する企業であれば、規模の大小に関わらず、広告動画公開前のPlayAdsでの検証は、かなり有力な選択肢になると感じられた。
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炎上リスクの実例を見せてもらった。さまざまな人がメッセージを受け取るため、受け手への配慮不足が時にはネガティブな印象を生み、拡散して炎上してしまう可能性がある

個人でも手軽に広告動画が出せる時代、勢いと戦略で効果的な宣伝を!

今回は無理を言って、個人でも手が届く予算の範囲で、YouTube広告動画をガッツリ検証させてもらいながら、GMO PlayAdのサービス「PlayAds」を紹介してきた。

こうして紹介してみて感じるのは、これまでテレビのローカル局や新聞の3行広告、地方版の折り込み広告でやっていた「地域に向けてのローカル広告」と同じことが、今や手軽にYouTube上で行えるということだ。特に市区町村単位まで指定できることで、個人経営のショップなどが、低予算で手軽に地元への宣伝が行える時代なのだ。
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ワンコ動画の分析データ。視聴率は悪くないが、肝心のクリック率は1~2%という結果だった。10日で1万円なので、いい動画を作れるならアフィリエイトなどで稼ぐブロガーが誘導の1つとして試してみるのは面白いかもしれない
動画制作については、今やスマートフォン1台で撮影から編集、アップロードや管理までが手軽にできる時代。各人が思い思いの小ネタをうまい具合に動画に落とし込み、例えば各地でローカル広告動画の配信が行われるなど、いっそう盛んになることを願っている。

一方でせっかく手軽に利用できる配信環境があっても、広告動画の出来具合や実際の宣伝効果の分析について、どこまで自前で行えるかという疑問が残る。実際に筆者の作成したワンコ広告動画は当たり前だが、ターゲットの誘導としては不十分な面もあり、クリック率は散々な結果だった。これが自分が勤める会社で広告費を運用するケースや、自分が経営している会社の売上に直結しているようなケースだとしたら「散々な結果」では許されない。

このような時、事前にPlayAdsに登録して効果検証をしてみるのが一番の失敗を避ける近道と言えるが、広告動画1本当たり5万円から費用が発生するため、予算には注意が必要だ。しかし、自身の制作した動画に対するリアクションが事前に調べられるのは大きい。また、GMO PlayAdsでは、リサーチ以外に動画制作に関する相談も受け付けているとのことなので、より効果的な広告動画を作りたい場合は、相談してみるのもいいだろう。

なお、冨岡氏によると、現時点では個人の利用者はあまりいないとのことだが、個人で作成した動画であっても、PlayAdsのリサーチサービスの利用は可能とのこと。個人で事業をされている方や、多少お金をかけてでも認知を得なければならないケースでは、利用することで、より確信をもった出稿ができるのではないだろうか。

地方CMの宝の山にはインターネット向けのもあるかも

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無料プランも用意されており、動画についての相談や活用などの相談に乗ってくれる。対応は実にスピーディーで、筆者も当初フリープランに登録してみたところ、翌日にはメールで担当者から直接連絡が届いた。もし自前でリサーチユーザーを用意できる場合は、オリジナルパネル連携の利用も可能だ
余談になるが、冨岡氏のお話を伺いながらふと思ったことがある。昔からローカルCMの中には不思議なセンスを持つ物が多い。例えば埼玉県、十万石饅頭のローカルCM「風が語りかけます……うまい、うますぎる」の名ナレーションはご存じの方も多いだろう。また、神奈川県ではありあけの「ありあけ~の~、ハ~バ~」のCMソングが耳に残っている人も多いと思われる。

この様な地方CMの中にも、効果検証してみると実はインターネットにベストマッチなものはいくつも埋もれているかもしれない。

テクノロジーの進化で、ちょっとしたひらめきから生まれる不思議なセンスのローカルCMがインターネット経由で全国的に流行する未来も来るのかもしれない。
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