GMOインターネットグループのGMO AI&ロボティクス商事(以下、GMO AIR)は4月2日、プロジェクト「GMO ロボッツ」の発足を発表しました。今年1月のニューイヤー駅伝で大会新記録を樹立して初優勝を果たしたGMOインターネットグループ 陸上部の選手たちと、ヒューマノイドロボットが連携して取り組むプロジェクトです。
GMOロボッツは、2026年8月に中国・北京で開催予定のヒューマノイド競技大会への出場を予定しており、初出場・初優勝を目標に掲げています。同社はこの競技会への参加を、単なるパフォーマンスではなく、走行技術や動作学習、自律走行といった基盤技術を実証する機会と位置づけており、将来的な社会実装につなげていく考えです。
発足記者会見では、ヒューマノイドロボットと同グループの陸上部選手たちが陸上競技のトラックを走るデモンストレーションも行われました。当日の様子を紹介します。
GMOロボッツは、2026年8月に中国・北京で開催予定のヒューマノイド競技大会への出場を予定しており、初出場・初優勝を目標に掲げています。同社はこの競技会への参加を、単なるパフォーマンスではなく、走行技術や動作学習、自律走行といった基盤技術を実証する機会と位置づけており、将来的な社会実装につなげていく考えです。
発足記者会見では、ヒューマノイドロボットと同グループの陸上部選手たちが陸上競技のトラックを走るデモンストレーションも行われました。当日の様子を紹介します。
ヒューマノイドロボットに「日本一の走り」を覚えさせる
GMO ロボッツの技術の中核となるのは、トップアスリートの動きをモーションキャプチャで取得し、ロボットに学習させるアプローチです。取得したデータはシミュレーション上で学習され、ロボットの走行フォームの改善に活用されます。
会見でGMO AI & ロボティクス商事 代表取締役社長の内田朋宏氏は、学習前後を比較するとロボットの走行姿勢で前傾が強まり、速度の向上が確認されていると説明しました。また、「AIの学習で重要なのは、データの量より質」という言葉を用いながら、トップアスリートの走りは一貫性が高く、精度の高い学習につながっているとも述べています。
GMOロボッツの取り組みは、労働人口の減少という社会課題に対し、AIとロボティクスによる解決策を提示することを目的としています。
内田氏は、ヒューマノイドロボットに着目する理由について「1台で複数の作業を担える汎用性」「既存の設備や動線をそのまま活用できる環境適合性」「人間が直感的に動きを理解しやすい親和性」の3点を挙げました。これらの特性により、特別なインフラ整備を必要とせず、人が働いてきた現場にそのまま導入できる点が大きな強みになるとしています。
会見でGMO AI & ロボティクス商事 代表取締役社長の内田朋宏氏は、学習前後を比較するとロボットの走行姿勢で前傾が強まり、速度の向上が確認されていると説明しました。また、「AIの学習で重要なのは、データの量より質」という言葉を用いながら、トップアスリートの走りは一貫性が高く、精度の高い学習につながっているとも述べています。
GMOロボッツの取り組みは、労働人口の減少という社会課題に対し、AIとロボティクスによる解決策を提示することを目的としています。
内田氏は、ヒューマノイドロボットに着目する理由について「1台で複数の作業を担える汎用性」「既存の設備や動線をそのまま活用できる環境適合性」「人間が直感的に動きを理解しやすい親和性」の3点を挙げました。これらの特性により、特別なインフラ整備を必要とせず、人が働いてきた現場にそのまま導入できる点が大きな強みになるとしています。
写真左からGMOインターネットグループ 陸上部 今江勇人選手、黒田朝日選手、GMO AI & ロボティクス商事 代表取締役社長 内田朋宏氏、GMOインターネットグループ 陸上部 嶋津雄大選手、吉田祐也選手、GMOロボッツ ひとみん(Unitree G1)
点検や運搬といった実務への応用につなげる基盤技術
質疑応答では、ヒューマノイドロボットのビジネス展開や技術的な到達度、今後の実用化に向けた見通しについて具体的なやり取りが交わされました。
ビジネス面について内田氏は、「ヒューマノイドのレンタル(ロボット人材派遣)をすでに展開しており、イベント会場や工場などから引き合いが増えている」と説明。現状は約7割がイベントなどの単発案件である一方、3割は工場での長期実証となっており、今後1〜2年でより多くの現場への導入を目指すとしています。
技術面では、同社シニアリサーチエンジニアの滝澤照太氏が、現在の走行速度について約3m/秒(100m換算で約33秒)に到達していると説明しました。滝澤氏は、ヒューマノイド競技大会においては優勝水準である約5m/秒に向け、出場時に別の機種を採用することも視野に入れ、高速化を図るとしています。
また駅伝の走行フォームについては、内田氏と滝澤氏が、選手のフォームをそのまま再現するのではなく、「エッセンス」を取り込みながら、ロボット自身が効率的な動きを学習していくアプローチであると説明しました。
ビジネス面について内田氏は、「ヒューマノイドのレンタル(ロボット人材派遣)をすでに展開しており、イベント会場や工場などから引き合いが増えている」と説明。現状は約7割がイベントなどの単発案件である一方、3割は工場での長期実証となっており、今後1〜2年でより多くの現場への導入を目指すとしています。
技術面では、同社シニアリサーチエンジニアの滝澤照太氏が、現在の走行速度について約3m/秒(100m換算で約33秒)に到達していると説明しました。滝澤氏は、ヒューマノイド競技大会においては優勝水準である約5m/秒に向け、出場時に別の機種を採用することも視野に入れ、高速化を図るとしています。
また駅伝の走行フォームについては、内田氏と滝澤氏が、選手のフォームをそのまま再現するのではなく、「エッセンス」を取り込みながら、ロボット自身が効率的な動きを学習していくアプローチであると説明しました。
嶋津選手の走行データをヒューマノイドロボットに学習させている様子
via www.youtube.com
さらに、モーションキャプチャデータの活用については、陸上部の今江選手や島津選手も言及。関節の動きや左右差といった生体力学的データが可視化されることで、自身のフォームの偏りに気づき、改善につながっているといいます。
将来の開発の方向性について滝澤氏は、人間を超える速度を追求するのではなく、人と同等レベルの動きを再現し、点検や搬送といった実務への応用につなげるための基盤技術の確立を重視する考えを示しました。
将来の開発の方向性について滝澤氏は、人間を超える速度を追求するのではなく、人と同等レベルの動きを再現し、点検や搬送といった実務への応用につなげるための基盤技術の確立を重視する考えを示しました。
写真左からGMOロボッツ ひとみん、GMO AIR シニアリサーチエンジニア 滝澤照太氏、同社 内田朋宏氏
選手とヒューマノイドロボットが併走する走行デモ
会見では、ヒューマノイドロボットによるデモ走行も披露されました。
出番を待つGMO ロボッツのひとみん。ベンチに座っているだけだが、妙に人目を引く。人間が親しみを感じやすいヒューマノイドロボットの特徴ともいえるだろう
等々力陸上競技場(Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsu)の屋内練習場でのデモンストレーション。前傾姿勢で走行している
等々力陸上競技場の屋外トラックでもデモンストレーションが行われた
GMOインターネットグループ 陸上部の選手らとデモ走行に臨んだGMO ロボッツのひとみん。選手から「いいよいいよ」など声を掛けられつつトラックを駆け抜けた
開発初期段階の映像と比較すると、歩幅や重心移動の滑らかさが向上しており、人の走りに近づいている様子が視覚的にも確認できるデモ走行となりました。
会見の終盤には、デモ中に電池が切れてひとみんが動かなくなるハプニングもありましたが、その様子を周囲が「しょんぼりしている」と表現する場面も見られ、最先端技術でありながらどこか人間味を感じさせる、ヒューマノイドの特徴がよく表れた一幕となりました。
内田氏が「2026年はヒューマノイド元年になる」と語る通り、本プロジェクトで磨かれる技術は、将来的な労働力不足という社会課題の解決に向けた一歩となりそうです。
会見の終盤には、デモ中に電池が切れてひとみんが動かなくなるハプニングもありましたが、その様子を周囲が「しょんぼりしている」と表現する場面も見られ、最先端技術でありながらどこか人間味を感じさせる、ヒューマノイドの特徴がよく表れた一幕となりました。
内田氏が「2026年はヒューマノイド元年になる」と語る通り、本プロジェクトで磨かれる技術は、将来的な労働力不足という社会課題の解決に向けた一歩となりそうです。
写真左からGMOインターネットグループ 陸上部 今江選手、黒田選手、GMO AIR内田氏、GMOインターネットグループ 陸上部 嶋津選手、吉田選手、GMOロボッツ ひとみん(Unitree G1)

i4U編集部
i4U(アイ・フォー・ユー)は、新しい「情報」と「感動」と「笑顔」をお届けする、GMOインターネットグループのオウンドメディアです。有名メディアでの執筆・編集経験者による記事をお楽しみください。













