「現在も人が住んでいる、世界で一番古い都市ランキング」どこ？いつからあるの？

2024.6.13

2位：ダマスカス（シリア）

内戦前のシリア・ダマスカスの中心部

創設年：紀元前8000年ごろ

特徴：ダマスカスは古代から多くの文化の中心地となってきました。シリアの首都であり、古代からの交易路の交差点として栄えたこの都市は、ウマイヤドモスクなどのイスラム建築の傑作を含む豊かな歴史的建築物や文化的遺産で知られています。異なる時代と文化が融合するダマスカスは、その古い市街地と伝統的な市場で、長い歴史と文化的な多様性を今に伝えています。

ダマスカスは、豊かな水資源によって支えられてきました。バラダ川は、都市の発展と繁栄の基盤を提供し、古代から現代に至るまで農業と生活の重要な水源となっています。パラダ川の水資源を活用するために古代に作られた水道システムは、現在もなおその基礎が利用されています。

美しい模様で知られる「ダマスカス鋼」は、世界的に有名です。

1位：エリコ（パレスチナ自治区）

エリコ郊外の「誘惑の山」

創設年：紀元前9000年ごろ

特徴：紀元前9000年ごろに創設された世界で最も古い都市の1つとされるエリコ（イェリコ、ジェリコとも）は、ヨルダン川の西岸、現在のパレスチナ自治区に位置します。

聖書にもその名を何度も記されているエリコは、最も古い巨大建造物の1つとして知られる「エリコの塔」でも有名です。イエスがサタンの誘惑の間に断食と瞑想を行い、40夜を過ごしたとされる「誘惑の山」もエリコ近郊にあります。

この都市は、1万年以上にわたる豊かな歴史を持ち、人類の定住と都市化の初期段階を物語る重要な考古学的発見が多数行われています。最も注目すべき遺跡の1つは、古代の石造りの防壁です。これは、都市を守るために建設されたと考えられ、定住生活の早期における都市計画と防衛技術の存在を示しています。

さらに、エリコには、早期の農業社会の複雑さと進化を象徴する新石器時代の住居の跡や公共の集会場所が発掘されています。この地域の連続した居住の履歴は、さまざまな時代を通じて多くの異なる文化と文明に記されており、“世界最古の都市”として知られています。

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これらの古代都市の歴史は、人類史における文化、文明、技術の発展を体現しています。エリコ、ダマスカス、ビブロス、スサ、そしてアレッポ、それぞれが異なる時代と文化の交差点として機能し、今日に至るまでその影響を継続しています。これらの都市は、過去を通じて人々が築き上げてきた複雑な社会の構造、信念、技術の進化を物語っています。

歴史は私たちにとって貴重な教訓とインスピレーションの源です。考古学的発掘によって明らかにされた豊かな歴史と文化遺産は、過去を理解し、現在を評価し、未来を構想するための基盤を提供します。これらの古代都市が持つストーリーは、人類共通の遺産であり、世界中の人々にとっての宝物といえるでしょう。