正しく怖がるってどういうこと?“かはく”の本気と面白さがギッシリ!東京・上野国立科学博物館「超危険生物展」

花森 リド

Specialアウトドア・お出かけ

毒、化学物質、電気、吸血……全部怖い

体が大きかったり、歯が鋭かったりする肉弾攻撃系の危険生物のゾーンを「おお、怖い怖い」と進むと、次に待っているのは特殊攻撃系の危険生物たち。「猛毒型」をはじめ、すさまじいゲロやガス(オナラ)で対抗する「化学物質型」、そして「電撃型」や「吸血型」まで勢ぞろい。こっちはこっちで危険!

霊長類で唯一毒を持つというスローロリスの必殺技は「毒の調合」。その小さな手で毒をコネコネするわけではないが、不思議&厄介な仕組み。そして猛毒型コーナーの壁は毒々しい紫色!

さらに、見るからに毒を持っていそうだが実は毒性はとても弱く、むしろ別の方法で本気の防御をかます「穏やかな巨人」たちも登場します。超危険生物展は、人間の先入観を裏切る生き物たちに出合える場でもあります。

個人的には、化学物質型の“へっぴり虫”ことミイデラゴミムシの「ベンゾキノンを含む100℃のオナラ」が忘れられません。ほとんどのウシガエルはミイデラゴミムシをまともに食べられないそうで、ミイデラゴミムシの仕組みを知ると「こんな虫を口にしちゃったのか、気の毒に……」とウシガエルに同情してしまいます。なお、この超危険な放屁が自慢のミイデラゴミムシとは、第二会場の応用研究ゾーンのパネル展示で再会しました。ミイデラゴミムシの激烈オナラシステムは、もしかしたら宇宙開発のヒントになるかもしれないのだそう。楽しみですね。

「正しく怖がる」って面白いよ

超危険生物展は、私がこれまでに行った国立科学博物館の特別展のなかでも群を抜いて、子どもが目をギラギラさせて楽しんでいるのが印象的でした。食いつき方がものすごい。ついでに超危険生物を熱心に眺めながら手をつないで歩く若者もたくさん見かけました。一見すると和やかだが水面下はどうだかわからないヒトのデートと、生き物たちの本気の危険さは、意外と好相性なのかもしれません。

ユーモラスな解説や必殺技の名前にクスッとしたり、巨大生物の攻撃スタイルや鋭い歯、猛毒や化学物質の強烈さを堪能できるので、大人も子どもも楽しいんですよね。

何より、ただ「コワーい」と思うだけでは終わらないから、とても面白い。

特殊攻撃系の吸血型で展示されていたアカツツガムシの巨大模型と、ツツガムシ病の解説。発症までのイヤ〜な感じの過程とともに、ツツガムシの何がどう怖いのかよくわかった

その点でいうと、オマケ企画「超危険生物ランキング」も楽しかったです。私のイチオシ超危険生物・ラーテルもエントリーしています。テクノカットのイタチみたいなカワイイ姿なのに、とんでもなく向こう見ずで頑丈で危険なんです。展示を見る前と見た後でランキングの印象が変わるはず。ぜひチェックしてみてください。

超危険生物たちのなんとなく怖いイメージを科学的視点で捉えると、生き物たちの能力の本気さや不思議さを味わえます。パネルの前で足を止めて解説もコラムも一文字残らず読みたくなるような特別展でした。ですから、どうかスケジュールに余裕を持って遊びに行ってくださいね。超おすすめ!

特別展「超危険生物展 科学で挑む生き物の本気」

会期:2026年3月14日(土)~6月14日(日)
会場:国立科学博物館(https://www.kahaku.go.jp/
〒110-8718 東京都台東区上野公園7-20
開館時間:9~17時(入場は16時30分まで)
※夜間開館:4月25日(土)~5月6日(水・休)は18時まで開館(入場は17時30分まで)
入場料(税込):一般・大学生 2300円、小・中・高校生 600円
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花森 リド

ライター・コラムニスト
主にゲーム、マンガ、書籍、映画、ガジェットに関する記事をよく書く。講談社「今日のおすすめ」、日経BP「日経トレンディネット」「日経クロステック(xTECH)」、「Engadget 日本版」、「映画秘宝」などで執筆。
X:@LidoHanamori

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