初心者でも簡単にコード進行が作成できる話題の音楽機材「Chordcat」の実力は?!音楽制作経験者が試してみた

2024.12.7

サウンドデザインの可能性を広げる充実の機能群

こうした強力なコード作成支援機能のほかに、作成した音楽をより魅力的にするサウンドデザイン機能も満載だ。

Chordcatには音に変化をつけるための3種類のエフェクトが搭載されており、「アルペジエーター（コードの音を自動的に分散して演奏する）」、「ディレイ（音を遅らせる）、「ダッカー（フレーズの音量変化によってリズム感を生み出す）」といった効果を、本体右部のタッチパッド（XYパッド）で直感的に操作できる。ここでは指でなぞることによってリアルタイムでサウンドを加工できるほか、ホールドボタンで効果の状態を固定することも可能。曲の部分ごとに異なる表情を持つフレーズも簡単に作成できる。

タッチパッドの右にある「アルペジエーター」「ディレイ」「ダッカー」各エフェクトボタン。一番上の「ホールド」ボタンを押すと、エフェクトが特定の状態で固定される。画像はディレイをホールドした状態

また、音の高い部分をカットするローパスフィルター機能や音の立ち上がりと減衰を調整するエンベロープ機能といった、サウンドの質感を加工する機能や、作成したパターンの再生順を時計回りや反時計回りに変更したりできる「ランニングダイレクション」、逆再生する「リバース」といった特殊効果を生み出す機能も搭載されている。ユーザーはそれらの機能を活用することで、手軽に自分が作ったパターンをアレンジしながら楽曲制作が行える。

さらに作成した各楽器パートごとのパターンは、「Pattern Chain」機能を使うことで並べてひとつの曲にすることが可能だ。その際は、コードの音をアルペジオにしたり、ドラムの音にディレイをかけて残響効果を加えたりすることで、さまざまな展開を思いのままに作り出せる。

作成したパターンは1〜16の数字が割り当てられたパッドに保存可能。それらをPattern Chain機能で並べて曲の展開を作り、ひとつの曲にできる

作成した曲を再生しながら、リアルタイムでアルペジオを操作したり、フレーズをリバースするなどしてみた様子

via www.youtube.com

拡張性も十分！DAWや他の音楽機材と連携させ、さらに高度な音楽制作も可能

ChordcatにはMIDI端子（外部の音楽機器と接続するための端子）とUSB端子が搭載されており、DAW（PCの音楽制作ソフト）や他の音楽機器と連携させることもできる。連携により、コード楽器はChordcatで、ベースやドラムはDAWやハードシンセで、といったようにそれぞれの機材の長所や特性を活かした機材セットアップも構築可能だ。

初心者だけでなく、ある程度、音楽制作に慣れた中級者以上のユーザーにとっても、より高度な音楽制作に活用できるところも、Chordcatの魅力のひとつといえるだろう。

音楽制作の敷居を下げる画期的なツール

音楽制作初心者にとって大きな壁であるコード進行の問題を、非常に実用的な機能によって解決してくれるChordcat。しかも、コード進行に限らず、本格的な音楽制作も楽しめる音楽機材だ。Makuakeのクラウドファンディングでの応援購入価格は税込2万9700円だが、それを考慮すればかなりお手頃な価格だったといえる。

これまで「音楽理論が難しそう」「専門的な知識が必要そう」という印象から音楽制作に踏み出せなかった人も、Chordcatを使えば、きっとその印象も変わるはずだ。冒頭で述べたとおり、Makuakeでのプロジェクトは大成功を収めているChordcat。正式な製品化も期待したい。

【Chordcat商品情報】
商品名：Chordcat
Makuake プロジェクトページ：https://www.makuake.com/project/chordcat/
Makuake 応援購入価格（参考）：2万9700円（税込）
Makuake プロジェクト期間：2024年11月11日（月)〜12月10日（火）
　※リターン上限数に到達したため、受付は終了しています。
製造・販売：AlphaTheta