中高での必修化、「情報」の共通テスト化などでさらに注目!?
現状では参加者の割合が圧倒的に少ない女の子に、プログラミング・ロボット教室の楽しさを訴求しようという目的でスタートするKIKKAKEですが、プログラミング・ロボット教室自体の現状はどのようなものなのでしょうか。2020年初頭からのコロナ禍によって、プログラミング・ロボット教室も“ニューノーマル時代”を迎えようとしていると沼田氏は語ります。
「各教室とも感染防止対策を徹底しているだけでなく、オンライン授業も増えました。コロナ禍で2020年5月頃から急速に始まりましたが、6月頃にいったん落ち着きました。その後、これからオンラインが一つの軸になるのは間違いないと、11月くらいから各社改めて改善したカリキュラムが出てきました。現在では、オンライン授業のバリエーションが以前より増えていますね。また、教室での対面学習とオンライン授業を組み合わせたハイブリッド型も多いです。このコロナ禍により、教室での対面学習の価値を再確認できたというのも事実としてあると思います。昨年はオンライン学習が急激に進みましたが、本格的には5年くらいの時間軸で定着していくのではないかなと考えています」(沼田氏)
2020年4月に小学校でのプログラミング教育が必修化されましたが、以前ダンスが必修化された際にダンス教室が急激に増えるといった経済波及効果があまりなかったように、まだ教育意識の高い人が通わせているに過ぎない状況だと沼田氏は話します。
「ただ、去年実際にプログラミング教育が始まり、保護者の中にそういうことをやるんだとインプットされた状態だと思います。これからさらに数年かけて学ぶ中で、授業を見ながら理解を深めていくのではないかと思っています。今回のKIKKAKEのようなイベントを通じて女の子やその保護者にも目を向けてもらうことで、子供向け民間教育の中でのプログラミング教育の優先順位が上がればうれしいですね」(沼田氏)
子を持つ親としては、プログラミング教育がどれくらい今後の社会において必要なものになっていくのかが気になるところでしょう。
「小学校に続き、2021年4月からは中学校でもプログラミング教育が必修化され、その後高校にも続いていきます。また、2024年度から大学入学共通テストの出題教科・科目としてプログラミングを含む『情報』が加わることが今年決まりました。学習塾がプログラミング教室をやっているケースもとても多いので、プログラミング教室が必要なものに変わるフェーズが近付いているかもしれません。また小学校では『GIGAスクール構想』も進み、生徒1人に1台のパソコンの配置が進んでいます。。それにより、そのパソコンの上に載るコンテンツとしてAI教育やプログラミング教育も行われることになるでしょう。その中で児童や生徒のITリテラシーが上がり、プログラミング教室のニーズは現実的に増えてくるだろうと思います」(沼田氏)
ただし、前述の通り大学入学共通テストにプログラミングを含む「情報」が加わることが決まったものの、まだその内容が固まったわけではありません。これから大学の情報学部が一気に増えるはずだと沼田氏は語ります。
「近畿大学が2022年4月に情報学部を開設するというニュースが出ましたが、これから2~3年で急ピッチに情報学部の新設が増えるのではないかと見ています。就職活動についても、エンジニアは別ルートで採用する企業も増えています。大学入試が変革されたり、高い技術がそのまま給料につながるといったことがもっと可視化されると、“一習い事”から“絶対にやっておいた方がいいこと”になる可能性はあると考えています。
英語は習い事として強いものでしたが、英語単体で習っても、それだけで職業になるものではありません。しかしプログラミングはそのままダイレクトに仕事になる可能性が高いのです。そういった意味では、プログラミング学習には学歴に左右されない新しい軸として大きな可能性があるのではないかと思っています」(沼田氏)
プログラミング教育を早いうちに体験することで、論理的思考が養われるだけでなく、才能を早期に見いだすことにつながるかもしれません。KIKKAKEのような女の子向けのイベントや、女の子も参加しやすい、楽しみやすいスクール環境が整えば、さらに広い層でプログラミング教育の注目度が増していくことは間違いないでしょう。
「各教室とも感染防止対策を徹底しているだけでなく、オンライン授業も増えました。コロナ禍で2020年5月頃から急速に始まりましたが、6月頃にいったん落ち着きました。その後、これからオンラインが一つの軸になるのは間違いないと、11月くらいから各社改めて改善したカリキュラムが出てきました。現在では、オンライン授業のバリエーションが以前より増えていますね。また、教室での対面学習とオンライン授業を組み合わせたハイブリッド型も多いです。このコロナ禍により、教室での対面学習の価値を再確認できたというのも事実としてあると思います。昨年はオンライン学習が急激に進みましたが、本格的には5年くらいの時間軸で定着していくのではないかなと考えています」(沼田氏)
2020年4月に小学校でのプログラミング教育が必修化されましたが、以前ダンスが必修化された際にダンス教室が急激に増えるといった経済波及効果があまりなかったように、まだ教育意識の高い人が通わせているに過ぎない状況だと沼田氏は話します。
「ただ、去年実際にプログラミング教育が始まり、保護者の中にそういうことをやるんだとインプットされた状態だと思います。これからさらに数年かけて学ぶ中で、授業を見ながら理解を深めていくのではないかと思っています。今回のKIKKAKEのようなイベントを通じて女の子やその保護者にも目を向けてもらうことで、子供向け民間教育の中でのプログラミング教育の優先順位が上がればうれしいですね」(沼田氏)
子を持つ親としては、プログラミング教育がどれくらい今後の社会において必要なものになっていくのかが気になるところでしょう。
「小学校に続き、2021年4月からは中学校でもプログラミング教育が必修化され、その後高校にも続いていきます。また、2024年度から大学入学共通テストの出題教科・科目としてプログラミングを含む『情報』が加わることが今年決まりました。学習塾がプログラミング教室をやっているケースもとても多いので、プログラミング教室が必要なものに変わるフェーズが近付いているかもしれません。また小学校では『GIGAスクール構想』も進み、生徒1人に1台のパソコンの配置が進んでいます。。それにより、そのパソコンの上に載るコンテンツとしてAI教育やプログラミング教育も行われることになるでしょう。その中で児童や生徒のITリテラシーが上がり、プログラミング教室のニーズは現実的に増えてくるだろうと思います」(沼田氏)
ただし、前述の通り大学入学共通テストにプログラミングを含む「情報」が加わることが決まったものの、まだその内容が固まったわけではありません。これから大学の情報学部が一気に増えるはずだと沼田氏は語ります。
「近畿大学が2022年4月に情報学部を開設するというニュースが出ましたが、これから2~3年で急ピッチに情報学部の新設が増えるのではないかと見ています。就職活動についても、エンジニアは別ルートで採用する企業も増えています。大学入試が変革されたり、高い技術がそのまま給料につながるといったことがもっと可視化されると、“一習い事”から“絶対にやっておいた方がいいこと”になる可能性はあると考えています。
英語は習い事として強いものでしたが、英語単体で習っても、それだけで職業になるものではありません。しかしプログラミングはそのままダイレクトに仕事になる可能性が高いのです。そういった意味では、プログラミング学習には学歴に左右されない新しい軸として大きな可能性があるのではないかと思っています」(沼田氏)
プログラミング教育を早いうちに体験することで、論理的思考が養われるだけでなく、才能を早期に見いだすことにつながるかもしれません。KIKKAKEのような女の子向けのイベントや、女の子も参加しやすい、楽しみやすいスクール環境が整えば、さらに広い層でプログラミング教育の注目度が増していくことは間違いないでしょう。
安蔵 靖志
Techジャーナリスト/家電エバンジェリスト
家電製品協会認定 家電製品総合アドバイザー(プラチナグレード)、スマートマスター。AllAbout デジタル・家電ガイド。ビジネス・IT系出版社を経てフリーに。デジタル家電や生活家電に関連する記事を執筆するほか、家電のスペシャリストとしてテレビやラジオ、新聞、雑誌など多数のメディアに出演。KBCラジオ「キャイ~ンの家電ソムリエ」にレギュラー出演するほか、ラジオ番組の家電製品紹介コーナーの商品リサーチ・構成にも携わっている。