全国のプログラミング・ロボット教室を紹介するプログラミング教育ポータルサイト「コエテコ byGMO」(以下、コエテコ)と、民間スクール・家庭・学校・企業まで幅広い層に向け教育支援サービスを提供する株式会社アフレルは、2021年6月1日(火)~2021年6月30日(水)の1カ月間にわたり、女の子を対象とした体験型プログラミングイベント「KIKKAKE(きっかけ)~ガールズプログラミングフェス~」をオフラインとオンラインで開催します。
ガールズプログラミングフェス「きっかけ」
このイベントは、参加する全国のプログラミングスクールが手掛けるコンテンツを通じて、これまでプログラミングを学ぶ機会がなかった女の子にプログラミングの楽しさや可能性を体感する機会を提供するというもの。コンテンツを提供するプログラミングスクールの募集も開始しています。
では、なぜ今回女の子を対象にしたイベントを開催することになったのでしょうか。その狙いや背景について、コエテコの事業責任者を務めるGMOメディアの沼田直之氏に伺いました。
では、なぜ今回女の子を対象にしたイベントを開催することになったのでしょうか。その狙いや背景について、コエテコの事業責任者を務めるGMOメディアの沼田直之氏に伺いました。
プログラミング・ロボット教室受講者の約9割は男の子という現実
KIKKAKEを企画した背景について沼田氏は、プログラミングは習い始める子の性別がとても偏っている習い事だと語ります。
「スクールによって違いはありますが、生徒さんの男女比はだいたい9:1くらいで、男の子が多いんです。この状況には、プログラミング教室の情報提供サイトを運営している僕らもスクールを運営されている方々も大きな課題を感じており、どうすれば女の子を巻き込めるかという悩みがありました。そこで、教材の提供をされているアフレルさんと、プログラミング教室のネットワークを持つ我々がタッグを組めば、より多くの女の子がプログラミングの楽しさや可能性に気付くきっかけ作りができるのではないかと考えて、イベントを企画しました」(沼田氏)
イベントは大きな会場に一度にいろいろなコンテンツが集まるという形式ではなく、2021年6月の1カ月間を推進月間として、各スクールが規定のフォーマットに沿ってイベントを開催するという形になります。
「女の子が参加しやすいようなイベントを各スクールさんに実施していただき、アフレルさんやコエテコがそのイベントの後方支援やコンテンツ支援を行います。スクールについては女の子を集客を目的に参加いただいてもかまわないですし、女の子の保護者向けセミナーなども行います。いろいろなコンテンツを含めた推進月間のような感じになります」(沼田氏)
最近では急速に「ジェンダーレス」という言葉が聞かれるようになりましたが、プログラミングの場合、現実的には男の子が喜ぶ学習内容と女の子が喜ぶ学習内容には開きがあったそうです。
「個人差もありますが、全体的に見ると男の子と女の子では好む手法がかなり違っていて、男の子は『競争』、女の子は『発表』を目指す傾向があります。ですので、男の子が多いとどうしても競技寄り、つまりロボットだとラインに沿って走行する『ライントレース』などの競技大会が多くなります。『Scratch』というビジュアルプログラミングツールの場合でも、男の子ならシューティングゲーム作りなどを好みますが、女の子はファッションやお菓子などかわいいものをテーマにした作品を作り、それを発表してみんなに見てもらうといったアウトプットの方が楽しいはずです。しかしこれまでは、現実として男の子が好む課題を用いる教室が多くなっていたような気がします」(沼田氏)
これまでにも女の子が学びやすいプログラミング・ロボット教室作りには多くの教室がチャレンジしてきたものの、なかなか女の子本人が学びたい、女の子の親が子供に学ばせたいと思わせられるようなものにはできていなかったと沼田氏は語ります。
「過去にも女の子向けのコースが作られた例はあります。レゴを使った女の子向けのプログラミングコースを開講したり、ブロックのデザインをかわいくしたりなど、いろいろな取り組みがあって、まさに皆さん挑戦しているところです」(沼田氏)
コエテコは全国のプログラミング・ロボット教室を紹介するサイトですが、そもそも「プログラミング」という言い方自体が違うのかもしれないという気もしていると沼田氏は続けます。
「今は目的と手段がごちゃ混ぜに見えているようにも思います。『お絵描き教室』だけど手段はプログラミングとか、『ゲーム教室』や『YouTube教室』をうたいながら手段はプログラミングといったように、目的があってそれを実現するのがプログラミング……というように言い回しを考えないといけないとも感じています」(沼田氏)
「スクールによって違いはありますが、生徒さんの男女比はだいたい9:1くらいで、男の子が多いんです。この状況には、プログラミング教室の情報提供サイトを運営している僕らもスクールを運営されている方々も大きな課題を感じており、どうすれば女の子を巻き込めるかという悩みがありました。そこで、教材の提供をされているアフレルさんと、プログラミング教室のネットワークを持つ我々がタッグを組めば、より多くの女の子がプログラミングの楽しさや可能性に気付くきっかけ作りができるのではないかと考えて、イベントを企画しました」(沼田氏)
イベントは大きな会場に一度にいろいろなコンテンツが集まるという形式ではなく、2021年6月の1カ月間を推進月間として、各スクールが規定のフォーマットに沿ってイベントを開催するという形になります。
「女の子が参加しやすいようなイベントを各スクールさんに実施していただき、アフレルさんやコエテコがそのイベントの後方支援やコンテンツ支援を行います。スクールについては女の子を集客を目的に参加いただいてもかまわないですし、女の子の保護者向けセミナーなども行います。いろいろなコンテンツを含めた推進月間のような感じになります」(沼田氏)
最近では急速に「ジェンダーレス」という言葉が聞かれるようになりましたが、プログラミングの場合、現実的には男の子が喜ぶ学習内容と女の子が喜ぶ学習内容には開きがあったそうです。
「個人差もありますが、全体的に見ると男の子と女の子では好む手法がかなり違っていて、男の子は『競争』、女の子は『発表』を目指す傾向があります。ですので、男の子が多いとどうしても競技寄り、つまりロボットだとラインに沿って走行する『ライントレース』などの競技大会が多くなります。『Scratch』というビジュアルプログラミングツールの場合でも、男の子ならシューティングゲーム作りなどを好みますが、女の子はファッションやお菓子などかわいいものをテーマにした作品を作り、それを発表してみんなに見てもらうといったアウトプットの方が楽しいはずです。しかしこれまでは、現実として男の子が好む課題を用いる教室が多くなっていたような気がします」(沼田氏)
これまでにも女の子が学びやすいプログラミング・ロボット教室作りには多くの教室がチャレンジしてきたものの、なかなか女の子本人が学びたい、女の子の親が子供に学ばせたいと思わせられるようなものにはできていなかったと沼田氏は語ります。
「過去にも女の子向けのコースが作られた例はあります。レゴを使った女の子向けのプログラミングコースを開講したり、ブロックのデザインをかわいくしたりなど、いろいろな取り組みがあって、まさに皆さん挑戦しているところです」(沼田氏)
コエテコは全国のプログラミング・ロボット教室を紹介するサイトですが、そもそも「プログラミング」という言い方自体が違うのかもしれないという気もしていると沼田氏は続けます。
「今は目的と手段がごちゃ混ぜに見えているようにも思います。『お絵描き教室』だけど手段はプログラミングとか、『ゲーム教室』や『YouTube教室』をうたいながら手段はプログラミングといったように、目的があってそれを実現するのがプログラミング……というように言い回しを考えないといけないとも感じています」(沼田氏)
安蔵 靖志
Techジャーナリスト/家電エバンジェリスト
家電製品協会認定 家電製品総合アドバイザー(プラチナグレード)、スマートマスター。AllAbout デジタル・家電ガイド。ビジネス・IT系出版社を経てフリーに。デジタル家電や生活家電に関連する記事を執筆するほか、家電のスペシャリストとしてテレビやラジオ、新聞、雑誌など多数のメディアに出演。KBCラジオ「キャイ~ンの家電ソムリエ」にレギュラー出演するほか、ラジオ番組の家電製品紹介コーナーの商品リサーチ・構成にも携わっている。