トム・クルーズを心から堪能するための映像サブスク案内

2022.2.11

Netflixで観られるトム・クルーズ

『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』(1994年公開)
ブラッド・ピットとトム・クルーズがヴァンパイアになってケンカしたり腐れ縁を大切にしたり、の美しきクロニクル。めずらしく金髪のトム・クルーズが拝めます。似合ってるー！サディスティックで耽美な俺様系トム・クルーズですが、孤独なモンスターとしての悲哀も味わえて大変よいです。

『ナイト＆デイ』(2010年公開)
ラブコメアクションの名作。ラブコメもアクションもどっちも丁寧かつゴージャス。キャメロン・ディアスと一緒にシッチャカメッチャカやっててホント楽しい。

この作品で「トム・クルーズって共演する女優をものすごく引き立てるよなあ……自分は自分で超目立ってるのに」と実感しました。なにかと説明不足な謎の男を好演するトムと、そんなトムに「どうなってんのよー！」ときちんとリアクションするキャメロン。素晴らしいです。一昔前のベタなハリウッド映画でしょ？って食わず嫌いでスルーしてたら本当にもったいない！
※Huluでも視聴可能

Huluで観られるトム・クルーズ

『トップガン』（1986年公開）
「この人はこれからすごいことになるぞ」と、その瞬間に立ち会った人全員が確信することってありますよね。たとえば宇多田ヒカルのデビュー時とか。『トップガン』のトム・クルーズはまさにそれでした。

私は監督のトニー・スコットが好きなのでそれをきっかけに観てみたのですが、脳天吹っ飛ぶくらいトム・クルーズがかっこいい。何も考えずに映像をポンと静止画にしても全部マンガのように決まってる。トニー・スコットとトム・クルーズすごい！

今年はなんと続編がでます。残念ながらトニー・スコットはもうこの世を去っていますが、トムならやってくれるはず！
※Amazonプライム・ビデオでも視聴可能

『アウトロー』(2012年)
トム・クルーズがアクション映画に出るときって、才能が常人の100倍増しみたいな超人と化しているんですけど、ミッション：インポッシブルのイーサン・ハントとはまた違った超人っぷりが楽しいアクション映画。凄腕の元軍人で住所不定、持ち物はちょっぴりの現金と歯ブラシ1本だけっていうミニマルかつ愛らしいトム・クルーズが、ロザムンド・パイク演じる弁護士と共に凄惨な銃撃事件の真相に迫ります。

必然性がまったくない場面で脱いでますが、だんだん「こうじゃなきゃジャック・リーチャー（トムの役名）じゃないや！」って気持ちになる。続編もあります。トム・クルーズが演じる役の中で私がいま一番好きなのがジャック・リーチャーです。
※Amazonプライム・ビデオ、Netflixでも視聴可能

Amazonプライム・ビデオで観られるトム・クルーズ

『バニラ・スカイ』(2001年公開)
トムの顔面に集中したい方はぜひ観てください。冒頭数秒の「朝起きて鏡に向かって白髪を抜く」っていうなんてことない場面が卒倒しそうにかっこいい。そしてめっちゃ口があいてる！トムマジックが爆発しています。しかも観客に「あーこの人調子乗ってんな〜」と感じさせる表現力。最高です。白髪抜いてるだけなのに！

そして、『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』にも通じますが、トム・クルーズはヒーローだけじゃなく落ちぶれた男の役もよく似合うんですよね。顔面に集中したいなら……とご紹介しましたが、美醜を超えて、人生の浮き沈みや苦悩を感じさせます。トムの美しさと、映画スターってお顔だけじゃないんだぞってことがよくわかる作品です（オリジナル版の『オープン・ユア・アイズ』もおすすめです）。

『ミッション：インポッシブルフォールアウト』(2018年公開)
現在公開されているミッション：インポッシブルシリーズのなかで最新作が観られるのはAmazonプライム・ビデオだけ（2022年1月時点）。こういうアクション映画って「なんだかんだ言って主人公は死なないでしょ」というお約束のもと安心して観られるはずなんですが、本作の場合、いろんな意味でハラハラするんですよ。シリーズを重ねるごとにアクションが派手になり続けて「トム、そんなにしなくても！」と心配になる。ひたすらトムが限界を突破し続けて、無茶を繰り返す映画です。

なんでこんなにトムは頑張っているんだろう、トムの頑張りに対して敵のリアクションがフツーすぎる！もっと驚愕しようよ尋常じゃないことばっかしてるよ！（飛んでるヘリに飛び込んだり）あと、とあるトイレでトムは大暴れするのですが、こんなにキレイでたまるかいってくらい清潔です。トムが破片と血で汚すまでチリひとつない！トムによるトムのための宇宙。様式美としてよいです。

『アイズワイドシャット』（1999年公開）
惑うトムが観たいならこれ。とにもかくにも共演のニコール・キッドマンの存在感がものすごくて、思い出すのはニコール・キッドマンのことばかり……なのですが、あらためて見返すと「俺たちどうなっちゃうの？」と最後の最後まで不安げな美しいトムがいてこその映画でした。口もいっぱい半開きです。
※Netflixでも視聴可能

トム・クルーズって楽しい

「トム・ハーディよりいっぱい作品があるから」という雑な理由で何気なくトム・クルーズの作品を片っ端から観てみましたが、本当によかった。コテコテのハリウッド超大作が冗長にならないのも、コメディがメッチャおもろいのも、アート系の作品で胸がひりつくのも、ぜんぶトム・クルーズの魅力によるもの。

「こんなことができるのはトム・クルーズだけ」と観ていて何度思ったことか。そして、半開きになった彼の口元の饒舌さ。音楽やセリフがなくても、トム・クルーズの口元さえ見れば、疑いも悲しみも狂気も恋の予感もぜんぶ伝わるのです。

今回紹介した映像サブスクのラインアップには入っていませんが、マイベスト・トム映画のひとつ『マグノリア』（1999年公開）も見逃せないトム・クルーズ出演作です。

と、トム・ハーディファンのはずの私がひたすらトム・クルーズのことを話せるくらい、トム・クルーズってカラフルで楽しいスターなんですよね。みんなご存じかとは思いますが、ぜひ、もう一度じっくり観て！