眠い、だるい、やる気が出ない──「ちょっとしんどい時」の応急処置

2022.11.9

わけもなく気分が落ち込む……元気が出ないときはこうする

何があったわけではないんだけど、なんとなく気分が沈んで、悲しい気持ちになる……。季節の変わり目には、そんなこともありますし、疲れや、上に挙げたような気象の問題が気分に影響していることもあります。しかし、「なんとなく」と言いながらも、本当は理由があることのほうが多いんです。自分ではとるに足らないと感じていることが、気分が沈む原因であることも大いにありえます。

「締め切りが迫っているのに手を付けられてないタスクがある」「人から失礼なことを言われたのに、その場で言い返せなかった」など、本人も気づかないようなささいなことが原因であることも。ちょっと深掘りして、自分の機嫌を損ねている理由を知りましょう。理由がわかると、そことほかの事象とを切り離して考えることができるので、メンタルの不調が最小限で済むメリットがあります。

シンプルに「お腹がすいている」「体が冷えている」ことが気分を曇らす原因になっていることもあれば、仕事ばかりで楽しい予定がないことが「なんか気持ちが下がる」の理由になることもあります。「温かいものを食べる」「誰かと飲む約束をする」「美容院の予定を入れる」など、ちょっとしたことでも元気が出ることも。自分の内なる声を聞いてあげましょう。

先の見えないタスクに関しては、タスクの細分化と、作業時間の見積もりをするのがおススメ。リスト化して、終わったものから消していくと爽快感があります。「先が見える」状態にすることで、「間に合わない」「終わらない」といったストレスから自分を解放してあげられるので、心が軽くなりますよ。

何もしたくない……「やる気が起きないとき」は？

やる気が起きない時間って地味につらいです。仕事が退屈なだけのつらい作業に感じるし、緊張感もないので、普段しないようなくだらないミスをしてしまうことも。特にリモートワーク中は、監視の目がないとモチベーションが保てない日もありますよね。

LINEやDiscordを使い、誰かと話しながら仕事や勉強をする「作業通話」という文化をご存知でしょうか。同僚や、友達、フリーランス同士など、通話状態を保ちながら作業することで、一定の緊張感を保つことや、オフィスで働くときのような「人とのつながり」を感じて、やる気を維持できる場合もあります。

個人的には、歩くことは気分転換になるうえ、アイデアが浮かびやすくなると感じるので、「作業通話」「散歩」はサボりじゃない！と、自分自身に言い聞かせています。自分なりの集中力を上げるトリガーを知っておくとよいですね。

また、やる気があるから動くのではなく、動くからやる気が出るのだと言われています。例えば、くたくたになって帰宅した夜、歯磨きもメイク落としも面倒くさい。しかし「つけたままでは寝られないし、コンタクトレンズだけ外そう」と洗面所に行き、手を洗うと「ついでに顔も洗うか」という気分になり、メイク落としや歯磨きだけでなく、デンタルフロスを使い、気づけばいつもの手順でスキンケアを済ませていた、なんてことも。

「なにもやる気が起きない」と感じるときも、少しだけ手を動かすと、もうちょっとやってみるか……という気持ちになるものです。「5分だけ」と決めて、できることに取り組むことがやる気のエンジンをかけてくれるかもしれません。「きっかけ作り」を意識して、楽なこと、短時間で済むことから取りかかる。そんな習慣を作っておくと良いでしょう。

「朝は決まってやる気が出ない」という人は、翌日のためにあえて簡単な仕事を少し残しておくとよいでしょう。簡単で、なおかつ機械的にできる作業がおススメです。原稿を書いたら、誤字脱字などのチェック作業は翌朝に回す、といった具合です。スムーズに仕事モードになれますよ。

自分にもっと優しく！「全回復」の状態を知ればしんどさを客観視できる

「なんだかしんどい」が「少し楽」になった時点でそのまま通常運転に戻ってしまう、辛抱強い人が多いなと感じます。

せっかく体調やメンタル面が回復傾向にあるのであれば、徹底的に自分に優しくして、そこから「全回復」を目指しましょう。「普段使いには贅沢かも？」と思うような入浴剤やリッチなスキンケアを使ってみるのもいいし、「好きな食べ物を食べて早く寝る」といったプチ贅沢もいいです。

この「少し楽」の先にある、メンタルや体調が万全に回復した「全回復」の状態を知っておくことには意味があります。「全回復の状態と比べて、これだけ調子が悪い」といった具合に、自分の「しんどさ」を客観視できるんです。

HPマックスの状態から考えて「このレベルになったら無理せず休もう」と自分で決めるための目安を知っておきましょう。それより具合が悪いと感じたら、決して無理せず、自分に優しくしてあげてくださいね。また、「なんだかしんどい」が続いたり、おかしいなと感じたりする場合は、ためらわずに病院での検査や専門家のアドバイスを受けるようにしましょう。