最近、若者の間で「一度見てしまうとその不思議な世界観の虜(とりこ)になってしまう」と話題になっているインターネットミーム「イタリアンブレインロット」をご存じだろうか?
話題のインターネットミーム「イタリアンブレインロット」とは?
イタリアンブレインロットは、2025年初頭ごろにTikTokで生まれたとされる、奇妙な画像・動画と合成音声のナレーションを組み合わせたインターネットミームだ。
名称に含まれる"ブレインロット"とは、日本語に直訳すると「脳の腐敗」となるが、特に意味のない低品質なオンラインコンテンツを過剰摂取することで、精神的または知的能力が劣化する現象のことを指す。しかし、インターネットミームの世界では、特に若者を中心に拡散している「奇妙かつ不条理で中毒性のあるデジタルコンテンツ」のスラングとして使われている。イタリアンブレインロットはその一種とされる。
このミームの視覚的特徴は、動物と日用品、食べ物、武器といった奇妙な要素の組み合わせにある。例えば、「ナイキの靴を履いたサメ」「カプチーノカップの頭を持つバレリーナ」「コーヒーカップと武器が融合した暗殺者」など、まるでシュールレアリスムの絵画で描かれているような、不条理でありながらも視覚的に強烈なインパクトを与えるキャラクターが多数登場する。
また、意味をなさないことが多いナンセンスなイタリア語風の男性ナレーションといった聴覚的な特徴も持ち、キャラクターには、「トララレーロ・トラララ(Tralalero Tralala:サメ)」「バレリーナ・カプチーナ(Ballerina Cappuccina:バレリーナ)」など、イタリア風の名前が付けられている。これらのイタリア風の要素が、"イタリアンブレインロット"と呼ばれているゆえんだ。
名称に含まれる"ブレインロット"とは、日本語に直訳すると「脳の腐敗」となるが、特に意味のない低品質なオンラインコンテンツを過剰摂取することで、精神的または知的能力が劣化する現象のことを指す。しかし、インターネットミームの世界では、特に若者を中心に拡散している「奇妙かつ不条理で中毒性のあるデジタルコンテンツ」のスラングとして使われている。イタリアンブレインロットはその一種とされる。
このミームの視覚的特徴は、動物と日用品、食べ物、武器といった奇妙な要素の組み合わせにある。例えば、「ナイキの靴を履いたサメ」「カプチーノカップの頭を持つバレリーナ」「コーヒーカップと武器が融合した暗殺者」など、まるでシュールレアリスムの絵画で描かれているような、不条理でありながらも視覚的に強烈なインパクトを与えるキャラクターが多数登場する。
また、意味をなさないことが多いナンセンスなイタリア語風の男性ナレーションといった聴覚的な特徴も持ち、キャラクターには、「トララレーロ・トラララ(Tralalero Tralala:サメ)」「バレリーナ・カプチーナ(Ballerina Cappuccina:バレリーナ)」など、イタリア風の名前が付けられている。これらのイタリア風の要素が、"イタリアンブレインロット"と呼ばれているゆえんだ。
All Italian Brainrot Animals
via www.youtube.com
TikTokでのミーム化後、さまざまなメディアに派生
イタリアンブレインロットの起源は2025年初頭に、今はアカウントが削除されたあるTikTokユーザーが投稿した動画だとされている。その後、別のユーザーがサメとハトを組み合わせた画像で同じ音声を使用し、さらに別のユーザーがサメと靴の画像を組み合わせて投稿。その動画が700万回再生を超えるバイラルヒットを記録した。このことで、イタリアンブレインロットの人気に本格的に火がつくと、さまざまなユーザーがキャラクターを模倣しはじめ、多数のキャラクターが自然発生的に誕生した。
その結果、YouTubeでは現在、ミームキャラクターの描画チュートリアルやクイズ、キャラクターにインスパイアされたラップが席巻。ゲームプラットフォームのRobloxでは『Steal a Brainrot』をはじめとした多数の派生ゲームが人気を集めている。さらにNFTやミームコイン、トレーディングカードのほか、ここ日本ではクレーンゲームの景品になるなど、幅広いコンテンツがオンライン、オフライン両方で展開されている。
その結果、YouTubeでは現在、ミームキャラクターの描画チュートリアルやクイズ、キャラクターにインスパイアされたラップが席巻。ゲームプラットフォームのRobloxでは『Steal a Brainrot』をはじめとした多数の派生ゲームが人気を集めている。さらにNFTやミームコイン、トレーディングカードのほか、ここ日本ではクレーンゲームの景品になるなど、幅広いコンテンツがオンライン、オフライン両方で展開されている。
STEAL A BRAINROT IN ROBLOX
via www.youtube.com
「イタリアンブレインロッド」クレーンゲームをみつけたので挑戦してみたら、、、
via www.youtube.com
自由に製造・販売できるキャラクターグッズ
現在、イタリアンブレインロットは、アパレルやフィギュア、ぬいぐるみ、キーホルダーなどのさまざまなキャラクターグッズを展開している。しかし、これらは全てさまざまなショップが独自に製作・販売しているものだ。
通常、人気キャラクターのグッズ化は著作権を持つ企業やクリエイターチームとライセンス契約を結んだ特定の業者のみが製造・販売を行う。
一方、イタリアンブレインロットは、特定の企業やクリエイターチームを持たないAI生成のグラフィックが元のコンテンツであるため、明確な著作権が存在しない。そのため、販売側は自由にグッズを製作・販売することができる。こうしたグッズ化までのハードルの低さは、著作権のないAIキャラクターならではの新しいビジネスモデルといえる。
通常、人気キャラクターのグッズ化は著作権を持つ企業やクリエイターチームとライセンス契約を結んだ特定の業者のみが製造・販売を行う。
一方、イタリアンブレインロットは、特定の企業やクリエイターチームを持たないAI生成のグラフィックが元のコンテンツであるため、明確な著作権が存在しない。そのため、販売側は自由にグッズを製作・販売することができる。こうしたグッズ化までのハードルの低さは、著作権のないAIキャラクターならではの新しいビジネスモデルといえる。


Jun Fukunaga
ライター・インタビュワー
音楽、映画を中心にフードや生活雑貨まで幅広く執筆する雑食性フリーランスライター・インタビュワー。最近はバーチャルライブ関連ネタ多め。DJと音楽制作も少々。