大迫傑選手、GMOインターネットグループに参画! 悲願の「ニューイヤー駅伝2023」制覇に向け、大きく前進

Jun Fukunaga

GMOインターネットグループスポーツ
GMOインターネットグループは10月4日に記者発表会を開催。プロランナーである大迫傑選手がGMOインターネットグループにPlaying Director(プレイング・ダイレクター)として参画し、全日本実業団対抗駅伝競走大会(ニューイヤー駅伝)にも挑戦することを発表した。

多くの種目で日本記録を保持する大迫傑

大迫選手は5000mなど多くの種目で日本記録を保持するプロランナー。早稲田大学時代には箱根駅伝に4大会連続で出場し好成績を残した。2021年の東京オリンピックでは、マラソン競技において日本人最高位となる6位入賞を果たしたことも記憶に新しい。また、世界と戦い続けているだけではなく、次世代の選手育成のためのプロジェクト「Sugar Elite」にも取り組むなど、日本陸上界全体を活性化すべく活動を行っている。

記者発表会では、まずGMOインターネットグループの熊谷正寿代表が登壇し、大迫選手がPlaying Directorとして、参画することになったことを報告した。GMOインターネットグループは、1995年にインターネット事業を開始して以来、業界において一番喜んでもらえるサービスを自ら開発し、提供してきた。社会人陸上部は、顧客に"絶えず一番良いものを提供し、一番喜んでいただく"ことで業界ナンバーワンを目指す、その経営姿勢を社会に理解してもらうための鏡として、青山学院の原監督と相談の上、創部。3年前からニューイヤー駅伝にも参加している。

GMOインターネットグループ 代表取締役グループ代表 熊谷正寿氏

早期にニューイヤー駅伝1位を獲得したい

しかし、初年度5位、2年目9位、3年目にあたる今年度9位というニューイヤー駅伝の成績は、「一番良いサービスを通じて、一番お客様に喜んでいただくというポリシーを掲げるGMOインターネットグループにとっては、理想の順位ではない」と熊谷代表。その上で、大迫選手参画の経緯について、「ベンチャーとしてありとあらゆる知恵と努力、パッションで不可能を可能にする。早期にニューイヤー駅伝1位を獲得したいという願いを持っている。それを大迫選手と共有し、彼のたぐいまれなる才能と努力を私どもに注入していただくべく、今回、GMOインターネットグループへの参画を2年にわたる交渉を経てご快諾いただいた」と説明し、入部ではなく「参画」であることをあらためて強調した。

また熊谷代表は、ニューイヤー駅伝に対する今後の抱負として、「他の企業の陸上部の母体となるのは大企業ばかり。売上高と利益の規模はGMOインターネットグループの5倍から100倍になる。また社員数でも7倍から10倍であるだけでなく、創部してからも30年から70年という歴史がある。そのような巨大な相手を早期に打ち負かし、圧倒的ナンバーワンの地位を獲得したいと心から願っている」と語った。

ニューイヤー駅伝1位の実現に向け、卓越した実績を持つ大迫選手の「参画」で陸上部を変革し、何がなんでも目標を達成したいという、熊谷代表の強い意志がうかがえる発言だった。

自分が走ることで駅伝から世界に飛び立つ選手たちの背中を押すことがかなう

続いて、アメリカ滞在中の大迫選手がオンラインで登壇し、まず「新しい挑戦をGMOインターネットグループの皆さんとチャレンジできることをうれしく思う」と述べた。NIKE所属でありながら、プロアスリートとしてニューイヤー駅伝への挑戦を決めた理由については、陸上界の活性化のために重要とし、「自分が走ることでニューイヤー駅伝そのものがより注目され、一緒に走る選手たちが自信やプライドを持って競い合うことができるようになり、駅伝から世界に飛び立つ選手たちの背中を押すことがかなうのではないかと思った」と発言した。

大迫傑選手はオンラインで登壇

またGMOインターネットグループ参画のもうひとつの理由を、次のように述べている。

「大学を卒業してからの陸上界は、大きく分けると2つの選択肢がある。ひとつは実業団に入ることで、もうひとつはプロ選手として活動すること。これから僕は、3つ目の選択肢である、『プロアスリートでありながら実業団の駅伝を走っていく』ということにチャレンジしたいと思っている。僕自身が挑戦することで、これから大学を卒業する選手や、プロとして世界に飛び立つ選手たちに、"3つ目のオプション"を定義できればと考えた。これにより選手の活動の幅が広がり、より選手が世界に羽ばたきやすくなる環境を作っていけたらと思っている」(大迫選手)

自身が展開するSugar Elite Kidsでは「子供たちに背中を見せていく、時に背中を押していく」ということを指導者として意識してきた大迫選手。今回Playing Directorとして、チームに関わることについては「GMOインターネットグループとダイレクターとして一緒に活動することにより、選手と近い関係になることができ、指導する側、される側の気持ちを理解することで、選手の育成にプラスになる部分が多いと思っている」と述べた。

またGMOインターネットグループに参画する気持ちに至った理由については、「チーム全体にすごくパッションがあり、陸上界のゲームチェンジャーとなっていきたい、という大きなゴールが、僕が陸上生活でこれからやっていきたいことと一致したから」と述べている。今後、ニューイヤー駅伝に限らず、GMOインターネットグループとともに陸上界におけるゲームチェンジを仕掛けていくとした。

その後に行われたトークセッションでは、大迫選手と熊谷代表のほか、GMOインターネットグループ副社長で陸上部部長の安田昌史氏、陸上部の亀鷹律良監督、そして、EKIDENダイレクターの原晋氏が登壇。安田氏は、陸上部発足の経緯として、2015年の青山学院大学の箱根駅伝優勝祝賀会にて、熊谷代表と原氏が「世界に通用するナンバーワンの選手を輩出する実業団を作ろう」と意気投合したことを語った。また現在13名の選手が在籍する、創部7年目の陸上部の成績についても、マラソンでは大小合わせて6大会で優勝者を輩出していることや2024年のパリ五輪マラソン日本代表選考レースに現時点で2選手が参加の権利を獲得していることなどが語られた。

GMOインターネットグループ 取締役グループ副社長執行役員(陸上部 部長)安田昌史氏

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Jun Fukunaga

ライター・インタビュワー
音楽、映画を中心にフードや生活雑貨まで幅広く執筆する雑食性フリーランスライター・インタビュワー。最近はバーチャルライブ関連ネタ多め。DJと音楽制作も少々。

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