1日に20％の余裕を作る5つの方法

2023.7.12

スキマ時間をうまく使う

時間を節約するためといっても、アップできる作業効率には限界があります。そこで効率アップに加えて、ちょっとしたスキマ時間をうまく使えるようになると、「ちりも積もれば」ということで自然と時間に余裕が生まれます。

スキマ時間を無駄なく使うには、時間ができてから何をするか考えるのではなく、「5分あったらメールチェック」など、あらかじめ限られた時間で何ができるかをリストアップしておき、すぐに取り掛かれるようにしておくのがポイントです。

例えば、

5分でできること
・メールをチェックして重要なもの・今日中に対応するものにフラグを付ける
・ニュースをチェックする
・タスクを確認して優先順位をつける
・外出先までの経路、使用する交通機関の確認

10分でできること
・経費精算
・メールの返信
・デスクの整理整頓

15分でできること
・仕事の優先順位の見直し
・資料や企画書、研修などの構成を考える

……といった具合です。

ひとつひとつの作業はあまり時間がかからないけれど、時間制限を設けないとダラダラ時間をかけてしまう作業や、「すぐにできるから」とため込んでいて思いのほか時間を取られる、そんな作業は意外と多いものです。ついぼーっと過ごしてしまいがちな短いスキマ時間を活用していくと、いつの間にか時間に余裕ができているはずです。

AIや最新ツールを活用する

「人に助けを求めるのが苦手」「頼るのが苦手」という気持ちはとてもよくわかります。しかし、頼る対象が「人」ではなく「AI」や「ツール」ならどうでしょう？「申し訳ない」という気分が、多少は軽減されるのではないでしょうか。

ChatGPTなどの生成AIを使ったチャットサービスを使用したことはありますか？こうしたサービスではユーザーが入力した質問に、AIが対話形式でまるで人間のように答えてくれます。

これらのサービスでは条件を提示して質問すると、その内容を調べてまとめてくれます。「大学生がAIにレポートをまるまる代筆させる」ような使い方は感心しませんが、「テンプレ的なお願いメールの文面を考えてもらう」「文書の要約をする」といった「仕事の下ごしらえ」的なタスクをAIに任せることで、かなりの時間を節約できるでしょう。

いきなり仕事で使うのが心配なのであれば、とりあえず「私用」で活用してみるのはいかがでしょうか？

「友達との約束の時間の延期」を例に解説していきます。

AIをうまく使うには、「問いかけの精度を上げること」が大事です。ふんわりした質問にはふんわりした答えが返ってきてしまいます。具体的に要望を伝えましょう。

AIに単に「約束をリスケしたい」とだけ伝えると、日時やその詳細を聞き返されます。

さらに「今日、友人としている約束を明日に変更したい」と追加すると、自分でメッセージを送ることを勧められます。

「待ち合わせ日時変更のメールの文章を考えてほしい」と伝えてみて初めて、使えそうな文章のテンプレが生成されます。

初めのうちは「細かく指示しないと伝わらないなら、自分でやったほうが早いのでは？」と思うかもしれませんが、何度か試すと、一発で希望通りの文面ができあがるようになります。

これは、人に何かをお願いするときと同じではないでしょうか？ AIチャットを使いこなせるようになるにつれ、対人のお願い、仕事依頼もスムーズにいくようになるのでは……そんな気もしてきます。

「時間の余裕」を、ただ「作業を早くする」だけで生み出すのは難しいこと。それより「自分のやる気スイッチを入れる方法を知る」「人やAI・ツールにうまく頼る」「スキマ時間を無駄にしない」といった小さな積み重ねが大きな余裕につながります。

例えば人間が行うと1時間かかる仕事を5分でこなすツールを使うとします。その仕事が週に2回あるのであれば、月に7時間超の時間の余裕が生まれます。

こういう積み重ねを作るには「自分の仕事をくまなく把握している」ことが前提です。これらは決して「楽をする」「サボる」といった、”ずるい”ライフハックではありません。「完璧ではない自分」が、安定したパフォーマンスを保つために必要な知恵たちなのです。