サイバーセキュリティおよび通信・AI・ロボティクス分野の第一人者であり、陸上自衛隊教育訓練研究本部長、元陸将の廣惠次郎（ひろえ・じろう）氏が2025年11月17日、GMOインターネットグループ グループサイバー防衛事業本部「6」（略称：GMO-6）本部長として参画しました。

廣惠氏は陸上自衛隊で「陸将」を務め、陸上自衛隊の通信・サイバー分野を長年にわたり牽引。国内外の安全保障分野で高い評価を得てきた実績を持っています。

GMOインターネットグループは「ネットのセキュリティもGMO」として、安心・安全なインターネット社会の実現に向けた取り組みを推進。廣惠氏は、国家レベルの安全保障分野で培った知見を生かし、同グループのインターネットセキュリティ事業の中核として、グループ各社への助言のほか、自ら戦略を立案・推進することで、社会全体のサイバーセキュリティ向上を目指します。

今回の廣惠氏の参画は「ネットのセキュリティもGMO」の第8弾です。

1966年11月2日生まれで奈良県出身の廣惠氏は、防衛大学校第33期を卒業後、陸上自衛隊通信科の幹部としてキャリアをスタート。統合幕僚監部 指揮通信システム部長、陸上自衛隊通信学校長、教育訓練研究本部長など、通信・サイバー領域の中枢ポストを歴任し、自衛隊全体の情報通信ネットワーク強靭化に尽力しました。

東日本大震災では、被災地での通信復旧と米軍との情報連携を主導し、災害時通信のあり方を根本から見直す契機を作りました。

また2020年にはウクライナを訪問し、同国の高いサイバー防衛能力を視察。以降、「領域横断作戦」「サイバー戦の統合運用」の重要性を訴えるなど、日本のサイバー防衛の理論的基盤を築いた第一人者として知られています。

2025年3月には「GMOサイバーセキュリティ大会議＆表彰式」、2025年9月には「GMO AI・ロボティクス大会議＆表彰式」に登壇し、「ウクライナ紛争に見るサイバー戦の現実」や「AI・ロボティクス技術の平和利用の可能性」などについて講演。防衛分野と民間技術開発の架け橋として、官民連携の重要性を強調しました。

2025年11月にGMOインターネットグループに入社し、GMO-6 本部長に就任しました。自衛隊 統合幕僚監部の機能別組織コードで、情報通信システム、サイバー防衛、電磁波領域が「J6」と表記されていることから、同グループの組織名も「6」を採用しています。

廣惠次郎氏は次のようにコメントしました。

「インターネットは、今や国家や社会のインフラそのものです。サイバー空間の脅威は日々進化していますが、それを防ぐ力もまた進化しなければなりません。AIやロボット技術を活かした“創造的防御”をGMOインターネットグループの皆さんと共に実現し、安心して利用できるインターネット社会を築いていきたいと考えています」

同グループ代表の熊谷正寿氏は、廣惠氏の参画について次のようにコメントしました。

「このたび、国家の安全保障の最前線で長年にわたり日本を守ってこられた廣惠氏を、GMOインターネットグループの仲間としてお迎えできることを、心からうれしく思います。廣惠氏が持つ国家レベルのサイバー防衛の知見と戦略的視点は、私たちのセキュリティ事業をさらに強化し、“すべての人が安心してインターネットをご利用いただける未来”の実現に向けて大きく前進させるものと確信しています」

元陸将・廣惠次郎氏のGMOインターネットグループ参画は、日本のサイバーセキュリティに計り知れないプラスの影響をもたらすと考えられます。廣惠氏が持つ国家レベルのサイバー防衛に関する深い知見と戦略的視点が、民間のセキュリティ事業に直接注入されることで、同グループのサイバー防衛力は飛躍的に向上。これにより、同グループの提供するサービスやインフラの安全性が高まるだけでなく、官民連携のモデルケースとしても機能し、国内全体のセキュリティレベル底上げに貢献するでしょう。

さらに、廣惠氏が提唱する「創造的防御」やAI・ロボティクス技術の活用は、進化するサイバー脅威に対する新たな防御策の開発を加速させ、日本のサイバー空間における国際競争力の強化にもつながることが期待されます。